「もしかして・・・」
呑気かもしれないが、中継としてお伝えしよう。
50÷8は6.25だから、少なくとも一人六人相手をすることになる。
小学生一人が中学生六人の相手をするなどないと思われるが、大丈夫。
BecP8だから。
まずは班長、若宮から。
若宮は武器もなし、素手である。
「なんだァ?お前武器もな・・・グフッ!」
喋らせる間も無く、腹にパンチを入れる。
次の二人の蹴りを避け、頭を互いにぶつけた。
あとの四人より先にしゃがみ、足を延ばしてぐるっと周り、全員を転がして、こちらも腹に一発ずつ食らわせた。
「口ほどにもならないな。」
若宮、勝利。
続いて、巧。
一気に壁を駆け上がり、上からまず三人をノックアウト。
着地にさらに一人を蹴って押し倒す。
残りの二人が襲い掛かるが、寸前のところで避けた。
とどめにバック転で頭から蹴りを入れ、綺麗に着地した。
「俺の流儀は蹴りなんでな。」
巧、勝利。
三番手、紫乃。
彼女の手には鉄パイプの棒。
「はっ、女だからって容赦しねーぜ!」
一斉に襲ってくるが、紫乃はさらりと避ける。
二人が棒の両端を掴み、奪い取ろうとしたが、平行に引っ張られてこける。
それを飛び越え後の四人ずつに棒を一突き。
「女だから、なめんなよ。」
紫乃、勝利。
次、京介。
軽い身のこなしで逆立ちをした。
「なにをする気だお前。」
「さあ、なんでしょう?」
そのまま体制を低くして、回転した。要するに足が顔面にヒットしたわけである。
これにまず四人やられた。
回転をやめると今度は立って回し蹴り。
「回っても目は回んねえよ?」
京介、勝利。
五番手、可憐。
「ハイヤァ!!」
可憐、空手は黒帯なのである。
ズッダーーーーーーーーン!!
見事、二人同時に背負い投げ。
ドタンッ
内股・・・
「私に敵はいないのよ。」
可憐、勝利。
注目、五十嵐。
まぁ、彼はメンバー1の高速。
負けるはずもない。
「速っ」
姿が消えたかと思うと、一人の前に現れる。
何をされたか分からないまま、次々と全員倒れてしまった。
「一応・・・パンチ食らわせたんだけど。」
五十嵐、勝利。
「だ・・・大丈夫?!小百合ちゃん!!」
ところ変わって、こちらは悠樹、真理である。
彼達も強いのだが・・・6人にまかせて小百合を手当てしに来たのだった。
「う・・・」
「だめ。うごかないでね。」
体を起こそうとした小百合を悠樹は抱きとめ、ゆっくり言った。
「この傷・・・カッターかな?」
一番酷い傷を見、真理は聞いた。もしかして・・・
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遅くなってごめんなさい。
テスト週間だったので。
そろそろ第一章終わらせる予定なんですけど・・・。
第二章のテーマとか、リクエストお待ちしています。