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―――77―――

 圧倒的じゃないか!

 そう思う程に、ランスの破壊力は凄まじかった。

 森の人形を、横方向から、貫通した時は驚いたよ!

 さらに、元々急所を狙うログレスにはランスは相性が良かったのか、ほぼすべての人形を一撃で倒している。

 盾に関しても、十分扱いきれる重量になったようで、相手の剣を防ぎ、そのままランスでカウンターを行ったりしていた。

 これならば体は完成としてもいいだろう。

 あとは、他の2種類の金属でも試してみるだけかな。

 

 さあ、体が完成したところでゴーレムと戦いに行こう!

 さて、ゴーレムの相手は誰にしてもらおうか?

 次は確か、通常個体だったはずだ。

 ここはログレスに行ってもらおうか?

 だが、そうすると次に鎧騎士が出てこなくなる可能性が高い。

 でも、ログレスにはゴーレム戦を体験してもらっておきたい。

 どうしようか?

 まあ、とりあえず神殿に戻って休憩しながら考えよう。

 

 

 

 よし、決めた!

 鎧騎士の魔物カードを作成してから、ログレスにはゴーレムと戦ってもらおう。

 よく考えてみたら、ログレスは召喚初日なのだ。

 焦る必要は無いだろう。

 

 それに、何もパペットでゴーレムと戦うことは無いのだ。

 ゴーレムとは、ゴーレムで戦えばいい。

 なぜ気づかなかったのだろうか。

 

 さて、そう決まったところで今回はいつも通りイナバにお願いしよう。

 

 

 

 2回挑戦して、通常個体、鎧騎士でした。

 だが、なぜだろうか。

 最近鎧騎士の魔石が出てくれないのです。

 

 そして、そろそろ木材がかなり溜まってきてしまったので、明後日ログインしてすぐに町に戻ろうと思う。

 なので、明日中に何とか鎧騎士の魔物カードができてくれると嬉しいのだけどね。

 そんなことを考えつつ、今日はログアウトすることにした。

 鎧騎士さん、明日はお願いしますね?

 

 

 

 さあ、今日はログイン時間いっぱいまでゴーレムと戦おう。

 目標は、鎧騎士の魔物カードの完成とゴーレムの体の完成だ!

 

 早速3人を召喚してと……。

 そう言えば、第2類2種金属は今何個あるのだろうか?

 25個になったら試そうかと思っていたのだけど、数えていなかったな。

 

 ……鎧騎士の魔石も集まってるじゃないか!

 そうか、昨日一昨日と他にいろいろあってログアウト時の確認を忘れてたから……。

 ま、まあ、新しい仲間が増えたからね。

 そちらに気を取られても仕方が無い!

 無い……はず……。

 

 

 

 さあ、気を取り直して鎧騎士の魔物カードの作成から取り掛かろう。

 個数を数えるのを忘れてしまっていたのであれだが、かなり楽しみだったんだ!

 だって、かっこいいからね!

 さあ、早く作ろう!

 

 

 

 ☆魔物カード裏面 

 種族名:ゴーレム

 登録者:ユウ

 コスト:4

 スキル:魔力殻生成・土、魔力式能力強化、魔力駆動、魔力式殻修復、魔力感知、魔力強化、MP回復

 EXスキル:金属特化、武具生成

 

 無事7個で成功し、登録も問題無く完了しました!

 さあ、召喚だ!

 体を作成しよう!

 ここは、ログレスにお願いだ!

 他の2人は嫌がるだろうし、ログレスには鎧騎士に慣れてもらいたいからね。

 

 

 

 分かってる、核が召喚されるのは分かってる。

 さあ、この金属20個で体を作るんだ。

 鎧騎士だよ?

 分かっているね?

 

 

 

 かっこいい!

 流石ログレスだ!

 分かっている!

 

 おっと、興奮しすぎていたようだ。

 少し落ち着こう。

 

 今、目の前には、若干黒色が強い灰色で光沢のある全身鎧の騎士が立っている。

 その姿形は幾度となく戦った鎧騎士とうり二つだ。

 

 だが、違いもある。

 その両手には何も持ってはいない。

 そう、持っていないのだ。

 だが、不安も焦りも無い。

 なぜなら、鎧騎士が途中から盾や剣を作り出したことや、EXスキルの武具生成を見ているからだ。

 つまり、作り出せるのだろう。

 パペットとは違い、体を解体することなく。

 

 「ログレス、試しに剣と盾を作ってみてくれる?」

 

 そう言うと、ログレスは頷いた。

 それにしても、2種類目の金属を使えないことが分かっていた時にも思ったのだが、やはり魔物カードのスキルを把握しているのだろうか?

 いや、分かっているのだろう。

 その魔物の体を使うのだ。

 分かっていても不思議はない。

 

 ログレスの右手が光り、その光は手の先へと集まり、剣の形を作っていく。

 すぐに光は治まった。

 そして、その手には鎧と同色の剣が握られていた。

 

 かっこいい!

 武具生成かっこいいね!

 

 さらに左手が光り、その光は手の先へと集まり、盾の形を作っていく。

 そして、光が収まったその手には、鎧と同色の盾が握られていた。

 

 かっこいい!

 鎧騎士の再現だ!

 そして、ここからログレスが扱いやすいように改良していくのだろう。

 ああ、楽しみだ!

 

 「ありがとう、ログレス。確認も終わったから、武具や体は自分の使いやすいように改良していって構わないからね」

 

 そう言うと、剣を掲げるログレス。

 

 分かってるな、ログレス!

 かっこいい!

 

 あ、余った金属は回収しておこうかな。

 体作成の時点で余っていたのは知っていた。

 だが、武具に使用するかと思ってそのままにしておいたのだけど、もう必要ないだろう。

 どうやら武具は体の金属を使用して作成するようだから。

 余った数は……5個か。

 メタルパペットより、少しだけ大きい体で3倍の数を使用しているということは、武具用に溜め込んでいるのだろうか?

 そうなると動きが遅くなりそうなんだけど、目の前で動作確認をしているログレスを見た感じ、問題はなさそうだ。

 もしかして、武具生成の効果であらかじめ金属を体以外の場所に溜めておけるとかだろうか?

 う~ん……確認のしようがないな。

 まあ、他に何かわかるまではその可能性がある程度に考えておこう。

 

 

 

 気付かなかったよ。

 いつの間にか周りに注目されていたようだ。

 それもそうか、いきなりボスゴーレムのレア種が現れたのだから。

 それにかっこいいからね!

 

 あれ?

 何か忘れていたような……思い出した!

 鎧騎士の事掲示板に書いてないね。

 条件はまだ判明していないけど、出現した状況を書いておけば問題ないかな。

 

 さて、問題は今書くかどうかだ。

 匿名で掲示板に書き込むのに、今書いたのでは間違いなく特定されるだろう。

 それでは匿名の意味が無い。

 どうしようか?

 

 もしかしたら、既に情報が出ているかもしれない。

 そうであれば、書き込む必要は無い。

 調べてみようか。

 

 

 

 検索で調べてみたが、どうやら鎧騎士の情報は出ていないようだ。

 さて、どうしようか?

 

 少し時間を置くのはどうだろうか?

 いや、見られてしまったからには早く書いた方が良いだろう。

 ……そうだ!

 明日書き込もう。

 そうすれば、今日の鎧騎士を見て、ゴーレム戦で色々試した結果発見したと思われかもしれない。

 もしかしたらゴーレムと分からないかもしれないが、核から召喚しているので気づく人は気づくだろう。

 ……無理かな?

 

 う~ん……諦めようか。

 今書き込んでしまおう。

 別に隠したい情報というわけでも無い。

 それに、従魔魔法使いにとっては早く戦いたい相手であろう。

 ならば、書き込んでおくべきだ。

 ただ、書き込むことが遅れたのが分かり難いように、書き方にちょっと細工しておこう。

 それくらいは許してほしい。

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