表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/202

―――73―――

 ログインしてみると、視界の隅で何か光っている。

 フレンドコールだろうか?

 そう思い、メニューを開いてみると、どうやらメールのようです。

 誰からだろう?

 そもそも、この機能を使ったことが無かったな……。

 

 

 

 運営からのアップデート等のお知らせメールでした。

 内容は、ログイン時間の増加、アバター変更関係、新規プレイヤーの参入、各種調整だ。

 

 ログイン時間の増加は嬉しいな。

 増加時間は記載されていなかったが、プラス1時間はあると思いたい。

 

 アバター変更関係は、どうやら新規アバター要素を追加するのでアバターの名前と容姿部分を1度に限り、変更可能なアイテムを配布するらしい。

 変更できる期間は配布後の初ログインから3日間、本人以外使用不可、フレンド登録への影響は名前が変更される以外は無いようだ。

 変更点に関しては、名前はどうやらひらがなと漢字が使用できるようになったらしい。

 容姿部分は、容姿のベースを自分の全体像では無く、あらかじめ決められているものからも選べるようになったようだ。

 別に変更する必要は無いのでどうでもいいが、なぜ最初から実装しなかったのかと思う。

 特に名前。

 

 新規プレイヤー参入は、まあそろそろだとは思っていた。

 1か月後だったはずだからね。

 従魔魔法使いが増えるといいな。

 

 最後の各種調整は……まあ、分からないかな。

 このゲーム、バランスはいいと思うのだ。

 そして、今のところバグは見つかっていない様子。

 ならば何を調整するのか?

 魔石のドロップ率アップとか嬉しいのだけど……。

 

 

 

 さて、メールの確認も終わったところで、今日もゴーレム連戦を始めようか。

 

 

 

 通常個体、鎧騎士、強化個体、鎧騎士、通常個体、鎧騎士でした。

 昨日時間が多く余った分、今日は連戦できたな。

 そして、ドロップも良かった。

 ホクホクです!

 

 

 

 さあ、今日も頑張ろうか!

 だが、今日はゴーレム戦の前にしたいことがあるのだ。

 金属がかなり集まって来たので、そろそろ試したいと思う。

 そう、ゴーレムとパペットの体作成だ。

 

 まずはゴーレムから試してみよう。

 ここはイナバにお願いしよう。

 スキルで体を作成すると分かった以上、今現在、知力が一番高いイナバで体は作成した方が良いと思うんだ。

 イナバがゴーレム系をあまり好きじゃないのは知っているけど、手札は多い方が良い。

 イナバ、お願いね。

 

 イナバをゴーレムで召喚して、目の前に金属を置きます。

 その数、15個!

 

 金属を集めるのにはもう少し時間がかかるかと思っていたが、鎧騎士がかなりドロップしてくれたのだ。

 ほぼ毎回1個以上は落としてくれている気がする。

 やはり、あの剣が特殊ドロップ条件を満たすことで、ドロップ数を増やしてくれているのだろうか?

 毎回投げてくるので確定で満たせるのだけどね。

 まあ、それは今は置いておこう。

 それよりも、ゴーレムの体だ!

 

「イナバ、体を作ってみてほしい」

 

 すると、イナバが光り……すぐに光は消えていった。

 これでも足りないというのか……。

 まあ、ゴーレムは大きいからね。

 それだけ材料が必要なのだろう。

 

「イナバ、ありがとう。あと、パペットの方もお願い」

 

 そう言い、イナバをパペットで再召喚する。

 こちらならば、体もそこまで大きくないので少ない金属で足りるだろう。

 まあ、5個なので足りない可能性の方が高いのだけどね。

 でも、足りる可能性もあるのだ!

 ということで、イナバの前に第2類3種金属を5個置く。

 

「イナバ、体を作ってみてほしい」

 

 すると、イナバが光り……目の前の金属も光り纏った。

 そして、光に包まれた金属は核を包み込み、人の形へと変わっていく。

 光りが収まると、そこには灰色で光沢のある体を纏った人形、いや、メタルパペットが立っていた。

 その手には体と同じ色の槍を持っている。

 

 やった!

 成功だ!

 そして、驚いたことに武器も同時に生成するようだ。

 武器は自前で用意だと思っていた為、嬉しい。

 

 さて、一番気になる金属の相性はどうだろうか?

 もしあまりにも動くのが遅いとなると、それは成功とは言い切れない。

  

「イナバ、少し自由に動いてみてくれるかい?」

 

 そう思い、イナバに指示を出す。

 すると、イナバは体の調子を確かめるように、各部を順番に動かしていき、歩き、走りと徐々に激しい動作を行い始めた。

 あ、ちょっと目立ってる?

 やはり神殿の外とはいえ、近くでするべきでは無かっただろうか?

 だが、気になったものはしょうがない。

 

「すいません、従魔魔法で召喚した従魔です」

 

 一応言っておかないとね。

 プレイヤーの近くを歩いている時や、魔物を攻撃している時なら別だが、今の状態だと森に出た魔物と思われる可能性があるからね。

 そして、その一言で理解してくれたようで、他のプレイヤーから警戒心が消えたような気がした。

 だが、視線はイナバが独占だ!

 まあ、皆も休憩中で暇なのだろう。

 思う存分見て行ってほしい。

 そして、興味を惹かれた人は従魔魔法を取得するんだ!

 

 え、金属の体であんなに跳べるの!?

 

 

 

 うん、一通り見た感じだと北の試練で出会ったメタルパペットよりも速いね。

 これは、従魔だから速いのか、体に使用した金属が良かったから速いのか気になるところかな。

 まあ、3種類とも試してみれば分かるか。

 さて……。

 

「イナバ、ありがとう。こっちに帰って休んでおいて」

 

 

 

 帰ってきて、ラビットで再召喚したイナバの頭を撫でながら、少し休憩を取る。

 次の戦闘は予想通りならば通常個体のゴーレムなのだ。

 ならばイナバにはしっかりと休んでもらいたい。

 

「イナバ、あまり好きじゃない召喚をさせてゴメンね。でも、手札は多い方が良いから、我慢してほしい」

 

 そう言うと、イナバはこちらを見詰め、頷いてくれた。

 どうやら納得してくれたようだ。

 そうだ、ルビーにも話しておこう。

 

 そして、ルビーを召喚し、同じ話をするとルビーも頷いてくれた。

 理解ある従魔で嬉しいです。

 だが、できればあまり嫌いな召喚はさせたくは無いな。

 そうなると……。

 

 

 

 さてそろそろ挑もうかな。

 

 今日の最初の相手は……通常個体だ。

 分かってました。

 それでは、イナバお願い。

 

 

 

 今日の対戦は、通常個体、鎧騎士、通常個体、鎧騎士、強化個体、鎧騎士でした。

 ドロップも上々で嬉しいです。

 さて、ログアウトしようか……ログを見ようかな!

 わ、忘れてたわけではないよ。

 

 <<従魔魔法のスキルレベルが上昇しました。技能:従魔の書が強化されました>>

 <<種族レベルが上昇しました。ステータスポイントを1取得しました。スキルポイントを1取得しました>>

 <<魔法銃のスキルレベルが上昇しました。スキルレベルアップにより技能が追加されました>>

 <<支援魔法のスキルレベルが上昇しました>>

 <<従魔:イナバのレベルが上昇しました>>

 <<従魔:ルビーのレベルが上昇しました>>

 

 おお!

 結構上がってる!

 魔法銃の技能追加も気になるところだが、やはり一番気になるところはやはり従魔の書の強化だろう。

 前回従魔魔法のレベルアップと同時に強化された際は、ルビーのカードが追加されていた。

 期待したいところだ。

 

 さて、まずはステータスポイントを知力へ割り振ってしまおう。

 あれ、スキルのプラスの数値が変わっている?

 プラス2だけだと思っていたのだが、その後に括弧が追加されていて、括弧内の数値は3だ。

 これはステータスの括弧と同じく、サブスキルの知力強化の効果だろうか?

 そう思い、知力強化を外してみると、括弧の数値は消えていた。

 そして、再度知力強化を付けてみると括弧の数値が表示されている。

 うん、これは確定でいいかな。

 ただ、括弧無しでプラス3ではいけなかったのだろうか?

 ステータスもだが、何か違いがあるのだろうか?

 ……分からない。

 もう少し何か判明してから再度考えよう。

 

 さて、知力に割り振ろう。

 これでプラスを含めて30か。

 何となく、1段上がった気分だ。

 

 あれ?

 スキルレベルのプラスが3になっている。

 そして、後ろに付いていた括弧数字は消えている。

 勿論、メインとサブの両方がだ。

 これは知力を上げた影響だろうか?

 そうなると、知力30に上がった時点でプラスが2から3になったことから、知力10毎にプラス1の可能性が高い?

 まあ、40の時に確認することにしよう。

 

 次に本命のスキル確認を……明日にしようかな。

 疲れている今の状態よりも、明日ログインしてすぐの元気な状態で確認したほうが良い気がする。

 そうしよう。

 じゃあ、今日はログアウトで。

 ああ、明日が楽しみだ!

20150105:修正

誤字を修正しました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ