表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/202

―――52―――

 ログアウト後、更新された公式ページを確認しておく。

 もしかして、ゲームが開始してから初めて更新されたのだろうか?

 いや、よく考えたらゲームが開始してから6日しか経過していないのか。

 それだと、この更新は早いと見るべきなのだろうか?

 まあ、そんなことより確認して早く寝てしまおう。

 

 

 

 おお!

 いつの間にかイベントが開始していたようだ。

 どんなイベントだろうか?

 

 

 

 封印された力を解放せよ!

 

 何者かにより、町周辺の四方に4つの力が封印されてしまった。

 封印した者は不明。

 封印した理由は不明。

 だが、その力は冒険者にとって大切な物ばかりだ!

 勇気ある冒険者よ、試練を乗り越え、力を解放せよ!

 

 北.技術

 東.適応

 西.情報(解放済み)

  情報の解放により、制限されていた公式ページの更新が可能になりました。

  情報の解放により、制限されていた外部との情報の共有が可能になりました。

  情報の解放により、制限されていた情報が閲覧可能になりました。

 南.力

 

 

 

 これは……。

 あれってイベントの一部だったのか。

 ということは、試練にはもう挑戦できないのかな?

 まあ、ゴーレムと戦う方法が残っていたから、他はどうでもいいかな。

 

 それにしても、この解放された内容を見てみると、情報を解放するまでは公式ページに情報を出すつもりは無かったのか。

 そこまで含めてイベントと言うことか。

 珍しいタイプかな?

 

 解放された2個目は何だろうか?

 外部との情報の共有?

 まず、外部が何を指すのだろうか。

 う~ん……今はいいや。

 次に行こう。

 

 3個目も分からないかな。

 情報?

 そのまますぎる。

 これはあれだろうか?

 何か閲覧可能になったから探してみてねと言うことだろうか?

 

 ……本当に情報は解放されたのだろうか、と問いたくなるような公開情報だな。

 まあ、イベントは始まったばかりなのだし、進んでいけば何か変わるのだろうか?

 今は解放を進めるしかないか。

 ということで、頑張れ!

 他のプレイヤーの皆!

 

 僕?

 ゴーレムの魔石集めないといけないんだ。

 それにウッドパペットとミミクリーバタフライや北と東の魔物の魔物カードも作らないといけない。

 イベントにかまけている時間は無いんだ!

 いや、新たなボスや魔物が出たら行くんだけどね。

 

 ……まあ、本当のところは、自分で1つ解放できたのだから積極的に解放に向かう必要は無いかなと思ってる。

 どうしても欲しいものが景品として出てるならまだしも、そんな記載は無いからね。

 あとは掲示板などで様子を確認して、楽しんでおくとしよう。

 

 

 

 さて、イベント以外の更新内容も確認しておこうかな。

 おや?

 もう利用規約が変更になるのか。

 内容は……これは?

 "ゲーム外での不特定多数が閲覧可能な場所での攻略情報の開示の禁止"が利用規約から削除された?

 どうしてだろうか?

 ああ、ゲーム外での、か。

 つまり、外部との情報の共有はこの規約が消えましたという意味だったのか。

 だが、どうしてこれをイベントに組み込んでいたのだろうか?

 2次参加者と1次参加者の差を少しでも埋める為?

 それだとβテスターと1次参加者の差も何かで埋めていたりするのだろうか?

 ……まあ、これはどちらでもいいか。

 どうせ運営が答えてくれるまでは分からないのだから。

 

 

 

 あとは……挨拶やマニュアルなどが追加された程度かな。

 マニュアルもどうやらゲーム内のヘルプと同じみたいだから別に読まなくていいだろう。

 さて、姉さんに伝えとこうか?

 いや、もう調べているか、明日あたりにでも友達から聞くかするだろうから伝えなくていいか。

 

 

 

 よし、公式ページの確認も終わったことだし寝よう!

 今日も強化個体のゴーレムと戦闘できて楽しかったな。

 でも、慣れてしまったせいかあの時は楽しくなかったかな。

 やはり初めてと数回目では差が出てしまうかな。

 まあ、それはしょうがない。

 いや、逆に数回目でもここまで楽しめるのは凄いのか。

 おっと、明日もゴーレムの連戦なのだ。

 早く寝ないといけないな。

 

 明日も楽しくなりますように。

 

 

 

 ログインをしてすぐに、西の森の神殿へと向かう。

 勿論ステータスを見て、デスペナルティが残っていないのは確認した。

 イナバはウルフ、ルビーはホークで召喚済みだ。

 

 

 

 森を駆け抜け、神殿へと到着した。

 昨日の書き込みの影響か分からないが、森の中はプレイヤーが多く、ほとんど魔物と遭遇することなく移動することができた。

 

 早速挑戦といきたいところだけど、まずは準備だ。

 イナバはラビットで、ルビーはウルフで再召喚しておく。

 念の為、銅の魔法銃を鑑定してみたが、耐久力は大丈夫そうだ。

 というか、魔法銃はどういう条件で耐久力が減るのだろうか?

 今まで一度も耐久力の回復をしていないのに、ほとんど減っていない。

 まあ、今度彼に聞いてみようか。

 

 準備も終わり、早速玉へと触れる。

 さて、最初はどちらが出てきてくれるだろうか?

 

 

 

 通常個体でした。

 ここはイナバに相手をしてもらおうかな?

 

「イナバ、ゴーレムの相手をしてみてほしいのだけど、大丈夫そう?」

 

 そう言い、イナバを見る。

 相変わらずの自信に満ちた瞳だ。

 イナバは少しの間目を合わせた後、ゴーレムへと向けて走り出した。

 そうか、やってくれるか!

 

「頑張ってね、イナバ! じゃあ、ルビーはいっしょに森へ行こうか」

 

 そう言い、ルビーと一緒に森へと向かう。

 

 

 

 少し移動して、森の入り口まで来た。

 よし、ここでならイナバを見守りつつ、ルビーが危なくなったら参戦できて、森から出てきた人形の相手もできそうかな。

 

「ルビー、人形の相手を少しだけ1人でお願い。少ししたら向かうから」

 

 ルビーに指示を出し、自分はここでイナバを見守る。

 流石に最初から1人で相手をさせるわけにはいかないからね。

 少し見守っていて、危険そうなら補助に走るつもりだ。

 だが、大丈夫そうならそのまま森へと移動して人形の相手に移る。

 

 少し離れた理由は、イナバに1人でも戦える自信をつけてもらおうと思ってだ。

 後ろで僕が見ていて勝ったのと、1人で勝ったのでは意味が違うからね。

 最初は後ろで見ていてもいいかもしれないと思ったけど、それだと森の人形を1人で相手しなければいけないルビーが辛いだろう。

 なので、妥協点として、この位置へと移動したのだ。

 

 イナバ、頑張ってね!

 

 

 

 10分ほど見ていたが、絶対余裕だろう。

 あれ、僕より余裕なんじゃないかな?

 回避しつつ、ゴーレムの腕に飛び乗り、そこから頭まで登っている。

 あ、ゴーレムが自分の頭を攻撃した。

 そうか、そんなやり方もあるのか。

 さらに、飛び降りたイナバはゴーレムの目の前で攻撃を待ち構えている。

 これはもう大丈夫だろう。

 安心して森へと人形狩りに行ける。

 

「ルビー今行くね」

 

 

 

 1時間ほど経過しただろうか。

 突然イナバがこちらへと来た。

 どうしたのだ……そうだった。

 イナバではゴーレムの行動が停止するところまでしかできないのだ。

 

「ごめんね、イナバ。今行くね。ルビー、森をお願い」

 

 ルビーに指示を出し、イナバの後をついていく。

 

 

 

 ゴーレムへと辿り着き、早速剥ぎ取りナイフを突き刺す。

 今回は人形の剥ぎ取りは終わっているので早く核を破壊してしまおう。

 ゴーレムが消え、代わりに金属が残った。

 

 そういえば、通常個体からのドロップは初めてだったかな。

 一応鑑定しておこう。

 

 <アイテム:素材>第2類3種金属

 物理適性と魔法適性のバランスが取れた金属。

 

 おお!

 新アイテムじゃないか。

 これは魔法剣とかあれば使えるのだろうか?

 うん、スキルレベル上げに使ってもらおうかな。

 

 おっと、今は目の前のゴーレムに止めを刺さないと。

 イナバをホークで再召喚して、ルビーの時と同じ方法を説明する。

 説明し終わって、イナバにゴーレムの核を渡すと、すぐに空高くへと昇って行った。

 そして、急降下から玉を離して地面へとぶつける。

 玉は見事に真っ二つになり、HPバーは空になった。

 今回は金属ではなく、地面にぶつけてもらったが、こちらでも問題無いようだ。

 次からはこちらの方法で破壊しよう。

 

 さあ、お待ちかねの核の剥ぎ取りだ!

 期待してるよ?

 

 ……さあ、帰ろうか。

20141210:修正

誤字を修正しました。


20140907:修正

会話文を字下げしていた為、字下げしない様に修正しました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ