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178/202

178―ダンジョン-18―

 目の前に広がるのは大海原!

 この中から7つの小さな宝玉を探さないといけません。

 まあ力を取り戻す為の宝玉なのだから怪しい場所に隠されているか、魔物が沢山集まってる場所にあったりするのかな?

 ……とりあえず怪しい場所を探そう。

 

「それにしても、ユウ。それは初期装備じゃないかな?」

 

「フユウクラゲに挑んで勝利した初期装備だよ?」

 

 従魔達がいれば、だけどね!

 

「クラゲの攻撃を受けても大丈夫だった?」

 

「魔力式収束大砲の直撃と触手に捕縛されなければね」

 

 この2つしかない気がするが気のせいだろう。

 

「……ユウ、魔物が弱くても別行動は止めよう。ね?」

 

 心配性だな。

 なんて言えないか。

 僕は既に1度、死に戻りをしているからね。

 

「分かった。ありがとう、マイさん」

 

 

 

 おっと、クラゲさんだ。

 あれは避けよう。

 ムレウオとエイは余裕で倒せたが、あれは倒せたとしても時間が掛かる。

 ならば今倒す必要は無いだろう。

 

 

 

 クラゲなどを見つけつつ海を探索していたところ、かなり怪しい場所を見つけました。

 そこは海底の洞窟。

 そしてその洞窟からは光が漏れている。

 

 さて、あそこに突入する前に一度呼吸を行う為に海上へ戻るべきかな。

 マイさんの方を見ると同じ考えの様で指で上を指している。

 僕は頷き、海上へと移動を開始する。

 

 

 

「ユウ、あそこだね」

 

「うん。少し休憩は必要?」

 

「私は大丈夫。ユウが行けるのなら行こう」

 

「分かった、僕も大丈夫だから行こう」

 

 息を大きく吸い込み、再度海へ潜る。

 それにしてもこの体は凄いな。

 この呼吸だけで結構な時間海に潜っていられるよ!

 

 

 

 洞窟の中から見えないように入り口の端に身を隠し、そっと中を覗く。

 洞窟の中は意外と短く、少し奥に祭壇の様なものとその上に黒い宝玉が見えるだけだ。

 これは……まあ入るしかないか。

 マイさんの方を向き、ジェスチャーで洞窟の中に入る事を示す。

 それにマイさんは頷く事で了承してくれた。

 さあ、突入だ!

 

 

 

 ……何も起こらず宝玉を回収できるとは思わなかったよ!

 クラゲ辺りが入り口を塞いでくるか、ムレウオとエイの群れに追いかけられると思っていたのだけどな。

 まあ無事回収できたので問題は無い。

 だが、1つ問題も発生した。

 この宝玉はマジックポーチにしまえない。

 うん、一旦神殿に戻ろう。

 

 

 

 神殿に先程の宝玉を置いてきた後、少し休憩を挟んで再度怪しい場所を探して泳いでいると海底を白色の宝玉が転がっていたよ!

 さらにその近くの砂が2か所、何かが移動したような跡を作っている。

 いや、それらは白い宝玉の左側に新たに描かれている。

 何かあるのだろうか?

 それとも魔物?

 まあ確認しておこう。

 

 

 

 白い宝玉を取る前に、慎重に手でその跡の先端に触れてみる。

 ……これは硬いな。

 ……球体?

 もしかしてこれが透明な宝玉なのだろうか?

 まあこちらに危害を加えるようには思えないので、それを左腕に抱える。

 

 さらにもう1つの跡の先端へと触れてみるが、こちらも同じく硬い球体であった。

 それを先程の球体とは逆方向の左腕に抱える。

 そしてマイさんの方を向き、白い宝玉を指さす。

 マイさんはその意図をすぐに理解したようで白い宝玉に近づき、それを抱えた。

 

 さて、海上で確認してみようか。

 

 

 

 海上に上がり、透明な玉をよく確認してみると大きさが1個目の宝玉、さらに2個目の宝玉と同じであった。

 これは宝玉と見ていいだろう。

 

「運が良かったね、ユウ。いや、白い宝玉が無ければ見つけるのが難しいと思うから常に一緒に移動しているのかな?」

 

「そうだろうね」

 

 その可能性は高いだろう。

 いや、これにも意味があったりするのだろうか?

 ……何も思いつかないな。

 

「それじゃあ一旦神殿においてこようか」

 

「そうだね」

 

 まあイベントには関係なく、分かる人にだけ分かる類のものかもしれない。

 それならば宝玉が見つからない様なら再度考えればいいか。

 

 

 

 神殿に宝玉を置いてきた後、丁度いい時間なので昼食となった。

 昼食はサンドイッチです。

 食べるのが楽だからね。

 

「……ユウ、どんどん美味しくなっていくんだけど。ちょっとへこみそうなんだけど」

 

「ああ、それならこちらのサンドイッチを食べてみて」

 

「分かった」

 

 不思議そうな表情をしたマイさんは僕が差し出した皿から1つサンドイッチを手に取り、口へと運んだ。

 

「……こちらは普通だね。でも基本となる味は同じ気がする。何が違うのかな?」

 

 それは味付けです。

 ……少し遊んでみよう。

 

「ほら、そちらは愛情がこもっているんだよ。多分」

 

 恋愛方面では無いけどね。

 大切な友達だから。

 そして僕を理解してくれる可能性を秘めた人。

 

「それはありがとう。でも、私も愛情を入れてるはずなんだけど、同じ味になるんだよね」

 

「まあ僕の特技の1つだよ。気にしないで」

 

「まあ、そうだよね。それにしても美味しいな……」

 

 

 

 食事も終わり、探索再開です!

 必要なのはあと3個。

 この調子で行けば夜までに見つかる可能性もある。

 まあ寝泊りできる場所があるので食料が持つ5日程なら問題無いけどね。

 さあ、頑張ろう。

 

 

 

 怪しい場所を探して泳いでいたところ、大小多くの灰色の石が転がっている場所に灰色の玉が混ざっていた。

 危うく見逃しかけたがその玉だけは綺麗な球状であった為、それを宝玉だと判断できた。

 さあ、持って帰ろう。

 それにしても、何となくだが寂しそうな宝玉だ。

 とても色の影響だけだとは思えない。

 

 

 

「ユウ、その宝玉は寂しそうな気がしないかい?」

 

 おっと、マイさんも同じイメージを抱いていたようだ。

 もしかして、そう感じるようになっているのだろうか?

 

「僕もそう思う。何かあるのかもしれないね」

 

「そうだね」

 

 

 

 先程の宝玉を神殿においてきた後、少し休憩を挟んで再度怪しい場所を探している。

 太陽の位置から日が沈むまでにあまり時間は無い。

 あと1個、見つかれば良い方だろう。

 

 

 

 太陽の位置から、そろそろ帰ろうと思っていたところで海底に大きな竜の石像がある場所を発見した。

 そしてその石像の前には台座があり、台座の上にはオレンジ色の光り輝く宝玉が乗っている。

 どうやら今日中にあと1個見つけられたみたいだ。

 ……外したら竜が襲ってきたりしないかな?

 しないよね?

 してくれないよね?

 

 

 

 普通に外せました。

 竜は襲ってきません。

 少し残念だ。

 まあ戦っても勝てないとは思うから、これで良かったのだ。

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