表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
166/202

166―ダンジョン-06―

 僕にとっては面白かった休憩も終わり、ボスに挑もうと思う。

 

「さて、そろそろ行こうか」

 

「そうだね。ボスであれば私が前衛に出るから、ユウは後ろに下がってね?」

 

「無理はしないでね。僕は一応回避は出来るからね」

 

 ゴーレム相手に何度も長時間回避を行っていたからね。

 

「うん、ありがとう」

 

 そう言い、マイさんが手を差し出してくる。

 うん、別々の場所に転移してはいけないからね。

 差し出されたマイさんの手を握る。

 僕の手を握り返すその手は少し力んでいる。

 ……あんな事を言うから変な緊張をするんだよ。

 

「行くよ、ユウ」

 

「実は服の裾でも同じ結果が得られると思うんだ」

 

 気付くかな?

 

「……いや、体同士が触れていた方が良いはずだよ?」

 

「僕もその通りだと思う。大丈夫、マイさんは冷静だよ」

 

 僕の手を握るその手から力みが抜けた。

 今は自然に握っている。

 

 第1イベントの失敗が後を引いていたのかもしれないね。

 まあこの先にボスがいて、それを無事倒せれば解決するはずだ。

 

「ありがとう、ユウ。今の私は冷静だ。行こうか」

 

「うん、行こう」

 

 マイさんに手を引かれ、魔方陣へと乗る。

 その瞬間、景色が変わった。

 

 

 

 目の前からゴーレムの右腕がお出迎え。

 それを左後ろに飛ぶことで避ける。

 そしてすぐに周囲を見渡す。

 前方には先程のゴーレム2型、右後方にゴーレム、左後方に鎧騎士。

 ゴーレムの前方にマイさんとミー、鎧騎士の前方のログレスとルビー。

 場所は見渡す限り草原。

 広さは十分にあるのでルビーはアクセラレーションホーク・ウィンドで問題無い。

 

 そしてマイさんは無事にゴーレムの攻撃を避けたようで、周囲を確認しているのが見えた。

 マイさんには一番近いのはゴーレムの相手をお願いしよう。

 ゴーレム2型の左手を右前方に進んで避け、さらに股下を抜ける。

 

「ルビー、鎧騎士をお願い! イナバは僕と一緒にこのゴーレム2型を!」

 

 イナバとルビーに指示を出す。

 ログレスは別の役割だ。

 

「送還、ログレス」

 

 ここは早めに数を減らした方が良いだろう。

 その為にログレスはゴーレムで再召喚だ。

 イナバの支援効果があるので再召喚までは十分持つはずだ。

 詠唱が終わり、ログレスが送還された。

 

「召喚、ログレス、ゴーレム」

 

 もしかしたらゴーレム2型2式改の方がいいかもしれないが、動きを止めるという点においてはゴーレムの方が良いだろう。

 振り向いたゴーレム2型の右腕振り回しをしゃがんで避け、腕が頭の上を通り過ぎたあとですぐに後ろへ飛ぶ。

 ゴーレム2型の頭へと魔法銃を撃ち、さらに下がる。

 ゴーレム2型は思惑通り、こちらへと狙いを定めたようだ。

 

 <魔物>メタルゴーレム Lv16

 状態:交戦

 

 詠唱が終わり、僕の横にゴーレムでログレスが召喚される。

 

「ログレス、このゴーレム2型を倒して。イナバはその援護。僕は次に行く」

 

 ログレスが前方に踏み出し、パンチの為に前へ出されたゴーレム2型の腕を掴んだ。

 それを確認して僕はそのまま前方へと進み、鎧騎士へ向かう。

 目の前でゴーレム2型の体が浮かび上がり、僕の上を通過していく。

 以前も見たことがある投げ飛ばしだ。

 ゴーレム対ゴーレム面白いです。

 

 視界からゴーレムが消えたところで鎧騎士へ魔法銃を撃つ。

 それらは後ろを向いていた鎧騎士へと当たり、鎧騎士がこちらを向き始めた。

 そこにルビーの風切羽が足を切る。

 鎧騎士でも足を狙った方が良いのだろうか?

 まあそれで鎧騎士が体勢を崩しているので有効なのは間違いない。

 

 <魔物>メタルゴーレム Lv16

 状態:交戦

 

 体勢を崩した鎧騎士へと魔法銃を連射しながら近づいていく。

 立ち上がった鎧騎士がこちらへ剣を振り下ろしてきたので、剣を持った手とは反対側の左側へ避け、そのまま鎧騎士の後ろへ抜ける。

 勿論そのまま通してくれるはずもなく、盾をこちらへ振ってきたので左側へ飛ぶことでその攻撃を避ける。

 そこに再度ルビーが鎧騎士の足へ風切羽で攻撃を行った。

 その攻撃で鎧騎士は再度体勢を崩す。

 鎧騎士が体勢を崩している間に僕も体勢を整え、再度鎧騎士へと魔法銃を撃ちながら近づく。

 鎧騎士のHPバーは残り6割。

 ルビーもゴーレム2型に回ってもらった方がいいだろうか?

 いや、僕1人でターゲットを取り続けられるとは思えない。

 それに鎧騎士が攻撃力の高いルビーについていく可能性もある。

 現在は空中で狙いにくいルビーよりも地上でちょこまかしている僕を優先しているけど、それが続くとは限らない。

 このまま継続だ。

 

 

 

 鎧騎士のHPが残り3割になったところでイナバとログレスがこちらに向かってくるのが見えた。

 先程ゴーレム2型のHPバーが1割を切っていたのは知っているので、倒したのだろう。

 

「ログレス、マイさん達の方をお願い!」

 

 ログレスは鎧騎士の相手をするよりもゴーレムの相手をした方が戦いやすいだろう。

 ログレスが進行方向を変え、マイさん達の方へ向かうのが見えた。

 

「マイさん、ログレスが援護に向かう!」

 

「ありがとう!」

 

 うん、これでもうすぐ終わるだろう。

 

 

 

 鎧騎士を倒して外殻を剥ぎ取り、核を破壊した。

 その後すぐにイナバとログレスが倒したゴーレムの外殻も剥ぎ取り、核を破壊した。

 途中で核を破壊しに向かうべきかとも思ったけど、鎧騎士のHPも残り少しだったのでそちらを優先した。

 鎧騎士が付いて来たり、ルビーに長く注意が向いて攻撃機会が減ってもいけないからね。

 それならばさっさと倒して安全に剥ぎ取った方が良い。

 さあ、ゴーレムは残り1体。

 袋叩きだ!

 

 

 

 ログレスが投げ飛ばしたところにルビーの風切羽と僕の魔法銃連射です。

 さらにログレスの踏みつけも加わります。

 ゴーレムのHPは順調に減っていき、すぐに空になったよ!

 怖いね!

 

 倒したところで外殻を剥ぎ取り、核を破壊した。

 これで一安心だ。

 3個の核も剥ぎ取っておこう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ