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そういえば、結構戦闘したのだからスキルレベル1の従魔魔法のレベルが上がっていないだろうか?
チュートリアルや昨日の戦闘では従魔を召喚していなかったから上がっていなかったのだろうから。
ついでに自分のレベルも上がっていると嬉しいな。
そう思い、ステータスとスキルを確認するため、メニューを開いた。
あれ?
そういえば、ヘルプを見たときにレベルアップを知る為の便利な機能があったような気が……そう!ログ機能があったんだった!
ログ機能は各種レベルアップやスキル取得等様々なことを時系列で表示してくれる機能だが、初期の状態では設置されてなくて、自分で設置しなければいけないという"ヘルプはちゃんと読みましょうね!"を教えてくれる機能の1つだ!
ちなみに、ログアウトするとログが全て消える上、一定量を超えると最初の物から消えるらしいので注意が必要だ。
ログを設置し、ついでにオプションで種族レベルアップ時の音をならないようにしておいた。
あの音戦闘中になると若干気になってしまうからね。
そして、ログを確認していくと、どうやら従魔魔法のレベルが上がっているようだ。
<<従魔魔法のスキルレベルが上昇しました。スキルレベルアップにより技能が追加されました>>
<<従魔魔法のスキルレベルが上昇しました。技能:従魔の書が強化されました>>
しかも2回も上がっている。
そして、どうやら技能が追加さて、従魔の書が強化されたらしい。
さっそく技能の方を確認してみると、"従魔手当て"が追加されていた。
手当てか……たぶん回復系統だと思うけど、どうなのだろう?
試しに手当てを使用してみると、右手がやや緑色の光を少し発しただけで終わってしまった。
これは右手が触れている対象を回復ということかな?
そして名前に従魔が付いているので従魔限定なんだろう。
従魔限定だが回復手段ができたのは大きいな。
これだったらイナバにもうちょっと積極的に攻撃してもらってもいいかもしれないね。
次は強化された従魔の書を確認しよう。
従魔の書を出して、魔物カードを確認していく。
ラビットは使用中の為か。魔物カードが黒色一色になっていた。
なので、使用していないウルフの魔物カードを取り出し、裏面を確認してみる。
おお!魔物カードのコストが分かるようになっている!
どうやら強化されてコストが確認できるようになったみたいだ。
ウルフ、ホーク、ラビットは全てコストが2のようだ。
ついでにキャパシティも確認ておこう。
レベルが上がったので上がっているかもしれない。
そう思い、確認してみると現在のキャパシティは6になっていた。
なので、キャパシティ上は3匹とも召喚できる。
ただ、従魔の魂のほうが現在はイナバしかいないのでキャパシティが余っていても1匹が限界なんだけどね。
魔物カードを一通り確認した後、従魔の魂のカードも確認しておく。
魔物カードで見えるステータスが増えたということは従魔の魂のカードも見えるステータスが増えているかもしれない。
そう思い最後のページを開いてみると、なんと黒いカードの横に2枚目のカードが存在していた!
これは新しい魂のカードだろうか?
1枚目は位置的にいっても多分イナバのカードだろう。
確認の為、1枚目のカードの裏側を見てみる。
◇名称
イナバ
◇レベル
3
◇性別
女性型
◇ステータス補正
筋力 :0
生命力:0
器用さ:0
素早さ:0
魔力 :0
精神力:0
知力 :3
おお!ステータスが見える!
どうやらイナバで合っていたようだ。
レベルも3まで上がっている。
3で補正値の合計も3ってことは1レベルで1上がるのだろうか?
まあ、それは後々わかるだろうから今はいいか。
それにしても補正値が全て知力に振られてるね。
割り振られるステータスはランダムなのだろうか?
ランダムだとしたらえらく偏った気がする。
それとも魂毎に上がりやすいステータスがあるのだろうか?
まあ、これも後々分かるだろから今はおいておこう。
あと、性別があったのか……。
イナバって名前を付けたけど、男性の名前を付けないで良かった……。
今度からは気を付けないといけないな。
さて、新しく追加された2枚目のカードを見てみよう。
表は最初のイナバのカードと同じみたいだ。
裏は……何も表示されていない?
もしかして魂のカードではないのだろうか?
2匹目を召喚できたら森でも大丈夫かと喜んでいたのだけど……。
でも、一応召喚を試しておこうかな。
召喚する魔物はホークでいいだろう。
メニューから召喚を選択し、ホークを選択する。
すると横に魂の選択は出なかった……。
やっぱり違ったのだろうか?
いや、詠唱はしている!
ということは成功だろうか?
そして、詠唱が終わり、目の前にホークが召喚された。
おお!成功だ!
でもどうして?
いや……そういえば最初の召喚の時も魂を選択した覚えはない気がする。
だとしたら、魂のカードは一度召喚しないと情報が追加されないのだろうか?
そう思い、従魔の書を出し、従魔の魂のカードを確認する。
すると、2枚目のカードも黒色になっていた。
取り出し裏側を見てみるとステータスが表示されていた!
やはり1度召喚しないと情報が追加されないのだろう。
これが召喚されたばかりのステータスか。
◇レベル
1
◇性別
女性型
◇ステータス補正
筋力 :0
生命力:0
器用さ:0
素早さ:0
魔力 :0
精神力:0
知力 :1
あれ?名前が表示されない?
いや、名前を付けていないからか。
これは急いで名前を考えなければ!
いやちょっと待とう。
イナバには気に入った魔物の種類があったようだ。
だったらこの子にもあるかもしれない。
ならば、一旦手持ちのすべての魔物カードで試しておこう。
イナバを一旦送還し、新しい従魔の魂ですべてのカードを召喚してみる。
手持ちは3種類だけだが、しないよりはいいだろう。
結果はどうやら全ての魔物カード共あまり変わらなかった。
どのカードで召喚しても静かにすり寄ってくる感じだったのだ。
もしかしてイナバと違い、この中には気に入った魔物カードが無かったのだろうか?
それともイナバが特殊で、普通は最初から気に入った魔物カードは存在していないのだろうか?
まあ、どれも嫌いということは無いみたいなので一応はいいのかな?
その内気に入る種族も出てくるかもしれないし、その時はその種族をメインで召喚することにしよう!
ちなみにラビットで被ってしまった場合は、ラビットの魔物カードをもう1匹作成するつもりだった。
あと、召喚したときに確認したのだが、選択肢は魂2となっていた。
1枚だけの時は選択肢自体が出なかったので分からなかったが、名前を付ける前は魂1か魂と表示されていたのだろうか?
そうなると早く名前を付けてあげないと!
早速2匹を召喚して名前を考え始める。
「待っててね。いい名前を考えるからね!」
前回と同じく、名前を付ける前にホークの頭を撫でてみる。
ホークは目を瞑り、嬉しそうにしているように見える。
数分後、納得のいく名前が思い浮かんだ。
「君の名前はルビーだ。これからよろしくね!」
どうやら気に入ってもらえてたようで、ルビーは頷いてくれている。
さて、名前を決めて落ち着いたところで、先ほどのステータスだが、やはりレベル1につき1ずつ振られるのだろうか?
レベル1で合計1、レベル3で合計3。
う~ん……もし1以上あがったらその時にまた考えるようにしよう。
今は1レベルで1上がると思っておこう。
さて、ルビーという新たな戦力も加わったことだし、そろそろ休憩を終わって森に入ろうか。
ルビーは1レベルだけど、森のホークと十分に戦えるだろうか?
まあ、実際に戦ってもらって確認してみよう。
20140822:修正
誤字を修正しました。
20140819:修正
字下げをするように修正しました。
20140815:大幅修正
見直しも兼ねて、大幅に修正を行いました。
表現だけでなく、内容まで変更した箇所に関しましては、今現在1~18話のものをまとめて作成しておりますので、少々お待ちください。