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―――124―――

 魔石が8個集まった!

 美味しかったのでつい調子に乗って集めすぎてしまったけど、これだけあれば魔物カードは作成可能だろう。

 さて、どうしようか?

 一旦鑑定をする為に家まで戻ってもいいし、ここで未鑑定のまま作成してもいい。

 時間に余裕はあるので家に戻ってもいいけど、現状で鑑定していない魔石はアジだけ。

 これならば戻る必要は無いだろう。

 ここで作成してしまおう。

 

 

 

 種族名:ムレウオ

 登録者:ユウ

 コスト:2

 スキル:水中行動、体当たり、眷属召喚、眷属指揮、知力強化

 EXスキル:(油)

 

 5個目か。

 これは、レア魔物の魔石を使用した場合のカード完成までの魔石必要数はスキル数と同じと考えてもよさそうだ。

 そうなると通常魔物の魔石の場合はスキル数の2倍?

 う~ん……通常魔物の魔石に関しては情報が少ないのでまだ確定できないかな。

 

 まあ、レア種の魔石を使用した場合に関しては7枚6種類を作成していて、今のところ全て当てはまっているので可能性は高い。

 分かったところで作成前に必要数は分からないのだけどね!

 

 さて、ムレウオだけど気になるところが結構ある。

 まず眷属召喚と眷属指揮。

 眷属召喚はムレウオと戦闘した際に見た、小魚を召喚するスキルだろう。

 眷属指揮は少し迷うな。

 召喚した小魚に指示を与えるスキルなのか、召喚した小魚を直接操るスキルなのか。

 この違いは結構大きいと思うので検証しておこう。

 

 水中行動は水中での行動に補助があるのかな?

 他2つは名前通りだと思う。

 

 最後に一番気になる部分だけど、油だ。

 多分アジが使用していた油を吐いてくる攻撃はこのスキルを使用しているのだろうけど、何故括弧が付いているのかな?

 予想としてはムレウオでは使用できないからだとは思うけど、その場合何故EXスキルに使用できないスキルが存在するのだろう?

 使用できないのならば表示する必要は無いはず。

 

 そうなると何か他の事に関係しているのだろう。

 そして、関係しているとすれば進化の可能性は高い。

 特定のEXスキルを持っていなければその魔物には進化できない。

 勿論他に進化条件はあるだろうけど、この可能性は高い。

 

 そして、進化すればアジ・フライとなり、EXスキルである油の括弧が外れて使用できるようになると。

 ただ、そうなると他の魔物に進化した場合が気になるな。

 

 仮にアジへの進化に必要な条件の1つがEXスキルの油を持っている事だとしよう。

 しかし、他の条件を満たせずアジには進化できない。

 そこで他の魔物へと進化する可能性が出てくる。

 EXスキルを必要としない条件で進化できる魔物への進化だ。

 方向性が同じまま進化したとして、その場合にEXスキル油はどうなるのか。

 消えてしまうのか、括弧付きのまま残るのか、使えるようになるのか。

 まあ、EXスキルの油を持っているムレウオはアジ・フライにしか進化しない可能性もあるのだけどね。

 

 う~ん……今考えても仕方ないか。

 まず進化すらできていないのだ。

 分かるはずが無い。

 いずれ情報が集まってから再度考えよう。

 

 

 

 さて、ムレウオは誰が使いたいかな?

 3人にカードを見せると、3人とも頷いてくれた。

 うん、3人ともこのムレウオは問題無いみたい。

 そうなると、誰を水中ではムレウオメインで召喚するかだ。

 

 まずログレス。

 今回は諦めてもらおう。

 どう考えても相性が悪い。

 

 次にルビー。

 相性は悪くないと思う。

 能力的にも性格的にも。

 ただ、今一番の戦力であるホークに一番慣れているのはルビーなのだ。

 ルビーをムレウオで召喚するということは、一時的とはいえホークの戦闘力が落ちることに繋がるだろう。

 

 最後にイナバ。

 能力的な相性はルビーより良く、性格的な相性はルビーより悪いと思う。

 つまり、慣れればルビー以上に相性が良くなる可能性はある。

 それにイナバにムレウオを任せればルビーはホークのままで狩りを続行できる。

 

 ……今の状況でいいのだろうか?

 ルビーしかホーク、つまり空中戦闘に慣れていない。

 今は空中の魔物は少ないが、いずれは増えてくるだろう。

 その時になってから使い始めて大丈夫なのだろうか?

 うん、イナバとログレスにもたまにホークを使用してもらおう。

 ただ、それは慣れた陸上だけでいいだろう。

 

 そうなると今はルビーはホークのままで、とりあえずイナバにムレウオを使用してもらおう。

 そして水中用カード3枚が集まってから改めて皆のメインカードを決定しよう。

 

 

 

 さて、ムレウオを使用するのはイナバに決まったところで少し練習しておこうか。

 いきなり強い相手と戦ってもらうわけにもいかないので、少しの間ムレウオ相手に1対1で戦ってもらおう。

 そして慣れたところで、新たな魔物と戦いにいこう。

 

 一旦イナバを送還し、ある程度の深さがある場所まで移動してからムレウオで再召喚する。

 召喚されたその姿は最初に戦ったムレウオと同じく体長50センチ程の魚。

 

 とりあえず、移動から試してみようか。

 その次に眷属召喚、眷属指揮だ。

 

 

 

 水中移動はどうやら問題無いようだ。

 初めての水中で、初めての魚型の体だというのに、イナバは問題無くすいすい泳いでいる。

 ついでに僕が捕まった状態で泳いでもらったところ、少し速度が落ちるものの問題無く泳げていた。

 

 そろそろ眷属召喚に移ろうか。

 まあ、ここは問題無いと思うんだ。

 問題が出るとすれば戦闘が始まってからだと思う。

 

 

 

 少し観察していたが眷属召喚、眷属指揮とイナバは問題無く扱っている。

 眷属召喚で召喚できる小魚は10センチから40センチまでの様々な種類の魚で、最高同時召喚数は5体まで。

 召喚する小魚は指定できるらしく、同じ小魚を4体召喚することもできていた。

 

 そして眷属指揮も問題無いようだ。

 指定地点から指定地点までの移動、攻撃指示、回避指示と問題無く行えていた。

 そして気になっていた指示を出すか、直接動かすかだけど、どうも指示を出しているみたい。

 イナバに2匹の小魚を少し離れた岩までジグザグに移動させてもらったところ、軌道が違っていた。

 次に小魚に自由に泳ぐように指示を出してもらい、その後ここからは眷属指示を使用しないでと言った後でも魚は泳ぎ回っていたので、イナバが指示を出して、小魚はその指示に従い個々のAIで動いていると考えて良いと思う。

 これ以上は戦闘で試してみなければわからないが、同じムレウオ相手ならば余裕で勝てるはずだ。

 

 さて、確認と練習も終わったところでムレウオと戦ってみようか。

 

 

 

 ムレウオさん発見!

 まだこちらには気づいてない様子。

 だけど、気づかせちゃう!

 不意打ちで有利な状況を作ると訓練の効果が薄れるからね。

 さあ、イナバ。

 行ってらっしゃい。

 

 

 

 ムレウオは無事に倒せた。

 イナバはダメージを受けることは無かった。

 だが、召喚した小魚はかなりのダメージを負い、さらに連携もあまり取れていなかった。

 

 まあこれは仕方ない事だろう。

 指揮を未経験の状態で最初から上手い方が凄いのだ。

 それに小魚のAI自体があまり良くない可能性が高い。

 そこを考えると、初めてであれだけ上手く指示を出せたことは凄いと思う。

 

 それに僕も人のことは言えない。

 大まかな指示は出すけど細かなところは任せっきりだからね!

 

 だからイナバ、これから練習していけば良い。

 最初から上手い必要なんてないんだよ。

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