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119/202

―――119―――

 さて、戻ってきました。

 そして、フレンドチャットも勿論してきました。

 用事があったのは本当なので。

 これは後でシンゲンさん達にも伝えておかないとね。

 

 さて、本題に戻ろうか。

 店に入る時、明らかに怪しい人が数人いたな。

 そう、数人だ。

 数は2人と1人。

 2人はテーブルに、1人はカウンターの奥に。

 

 まあ、先程の彼女との会話を聞かれていて、新素材を知っていると思われている可能性もあるのだけどね。

 

 

 

「お待たせしました。少々急ぎの用事でしたので」

 

「いえ、大丈夫よ。ところで、北の試練でのレンちゃんの様子を聞かせてもらってもいいかな? たまには私達といる時以外のレンちゃんも知りたくてね」

 

「分かりました。少し長くなるかもしれませんが、良いですか?」

 

「勿論いいさ。こちらからお願いしたことだからね」

 

 さて、嘘を混ぜてみようかな?

 いや、彼女には意味が無い気がするな。

 やはり、狙うならば向こうかな?

 

 

 

 う~ん……狙う狙わないどころじゃなかったよ。

 カウンターの奥の人、聞き入ってるじゃないか!

 ほら、あなたは店員さんだよね?

 少なくとも、僕に見えない位置で聞くべきじゃないかな?

 

 まあ、いいか。

 それだけレンさんの事が大切なのだろう。

 ちゃん付けで呼んでいるし、年の差もありそうだから弟のような存在なのかな?

 まあ、本人も嫌がっていなかったので問題は無いかな。

 僕だったら、ちゃん付けは嫌だけどね!

 

 さて、それは置いておいて、どうしようか?

 よく考えてみたら別に試されているかどうか確認する必要は無い気がする。

 楽しいので続けてもいいけど、ログイン時間もあるからな。

 この人を突破するとなると時間が……。

 いや、ここはあえて挑戦しよう。

 

 そうなると目標はどうする?

 本人の口から、確認する事かな。

 うん、そうしよう。

 

 さて、話をつづけながら作戦を考えようか。

 

 

 

「と、こんなところです」

 

「いや~ありがとう!」

 

 ここでも揺らしてみようかな。

 多分フレンドチャットで連絡を取っているはずなので、タイミングが大事だ。

 

「さて、どうでしたか?」

 

「どう、とは何がかな?」

 

 やはり、揺れない。

 ただ、これならばその必要は無いか。

 

「感想をお聞きしたいと思いまして」

 

 これでどうかな?

 

「いや、良かったよ。安心した」

 

 うん、これで良いね。

 相手にもばれているだろうけど、答えを貰えたからね。

 

「そうですか、私も楽しかったですよ」

 

「そうかい?」

 

 顔が笑っていますよ?

 多分、僕の顔も笑っているだろうけどね。

 

 

 

「さて、ここからは君の防具の話しなんだけどね」

 

 お客様相手の口調なんて無かった。

 

「防具ですか? もしかして、こちらからの説明で不足している内容がありましたか?」

 

「いや、不足は無いのだけど、助言に近い事かな? 君は2着ともローブでと言っていたのだけど、1着は服にしない?」

 

 服?

 ああ、そうか。

 それもそうだよね。

 

「確かにその通りですね。両方ローブでは同時に装備できないですものね」

 

「そう、そうだよ。なので私としては擬態はローブで、服はヒールシープとパラライズスパイダーの糸で作るのが良いと思っているんだけど、どうかな?」

 

 回復と、麻痺耐性かな?

 はい、両方とも欲しいです。

 

「それでお願いします」

 

「良い助言ができたようで良かったよ。それで、服はどんな服が良いかな? ある程度は希望をかなえられると思うけど」

 

「貴方が私に似合うと思ったものでお願いします」

 

 ここは本職に任せたい部分だ。

 

「それでいいのかい? もしかしたら酷いセンスをしているかもしれないよ?」

 

「はい、お任せします」

 

 酷かったら今のローブで隠すから大丈夫!

 それに、彼女が今着ている服のセンスは悪くないと思うからね。

 彼女が無理に悪く作らない限りは問題無い。

 

「ふふ。それは挑戦と受け取っていいかな?」

 

 挑戦なのかな?

 いや、確かに貴方の全力を見せろと言っているのと同じなのか。

 そんなつもりで言ったのではないのだけどね。

 

 

 

「いや、今日は長い時間ありがとうね」

 

「いえいえ、こちらこそ依頼を受けてもらってありがとうございます」

 

 結構話していたかな?

 ログイン時間が残り少しだよ!

 これだと、この後は北の神殿まで移動してログアウトかな。

 

「最後に一つお聞きしていいですか?」

 

「何かな?」

 

「あの情報は、どうするつもりですか?」

 

「どうしようか迷っているよ。独占するつもりはないのだけど、折角だから有効に使いたいね」

 

 うん、やはりそうだよね。

 独占は問題が多いだろうけど、機を見て公開すれば問題は無い。

 

「そうですか。お聞かせ頂きありがとうございます」

 

「いや、いいよいいよ。元は君から貰った情報だからね。ところで、こちらも二つ聞いていいかな?」

 

「大丈夫ですよ」

 

「なぜ、レンちゃんには教えなかったの?」

 

 おお、ここでそれを聞かれるのか。

 分かっているだろうに。

 まあ、確認かな?

 

「勿論、秘匿性を考えてです。それに、そこは貴方に判断して欲しいと思っていましたので」

 

「ふふ、やはりそうだったのね。分かったよ、レンちゃんには機会を見て私から伝えておくね」

 

「ありがとうございます」

 

「いえいえ。それとあと1つ、私の作品を見なくても良かったの?」

 

「信じていますので」

 

 そう、信じているからね。

 

「あれ? 依頼を受けた時点で貴方が私を信用できる情報を持っていたとは思えなかったのだけど?」

 

「あるじゃないですか、一番信用できる情報が」

 

「え? 何かな?」

 

 あれ?

 もしかして、本当に分かっていないのだろうか?

 気付いていると思っていたのだけどな。

 

「貴方が私の依頼を受けるか考えようと思った理由は何故ですか?」

 

「それは……そうね。分かったよ。答えてくれてありがとう」

 

 やはり、これだけでも分かるのか。

 うん、一応防具を見てからだけど、これからもこの人に防具を作って欲しいな。

 

「それでは、楽しみにしておいてね?」

 

「勿論、楽しみですよ」

 

 さあ、どんな防具が出来上がるかな?

 

 

 

 そうだ、移動中にシンゲンさん達にメールを送っておこう。

 フレンドチャットで連絡した方がいいのだろうけど、今はログインしていないみたいだからね。

 

 

 

 北の神殿は相変わらず空いているな。

 まあ、神殿に留まる理由は無いか。

 

 さて、ログの確認は……明日にしようかな。

 今日は残り時間が殆ど無いからね。

 それでは、今日はここでログアウトだ。

 

 少し予定がずれたけど、明日はいよいよ東だ。

 できれば1日で魔物カード1枚位は作成したいのだけど、どうかな?

 まあ、頑張ろう。

20141109:修正

誤字を修正しました。


20141108:修正

一部抜けがありましたので、下記内容を追加しました。


 そうだ、移動中にシンゲンさん達にメールを送っておこう。

 フレンドチャットで連絡した方がいいのだろうけど、今はログインしていないみたいだからね。

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