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―――117―――

 やはり、牛は惜しい。

 もう少し、もう少し持久力があれば……。

 まあ、諦めよう。

 それよりも、今は素材集めだ!

 

 

 

 素材集め終了!

 そろそろ町へ行かないと、時間に間に合わないからね!

 さて、これだけあれば結構な値段で売れるだろうけど、足りないかな?

 実はもう1つ頼みたいことができたのだ。

 思いついただけで実際にできるかどうかが分からないものだけど、もし作成できれば僕の決定打不足が解消するかもしれない。

 まあ、相談してみよう。

 

 

 

 町に到着!

 とりあえず、ギルドだ!

 素材を売ってこないと依頼するサカフィが多分足りないからね。

 残すのは、糸と魔石だけでいいかな?

 うん、そうしよう。

 使えないものを持っていても仕方が無いからね。

 それに、足りるかどうかわからない状況なのだ。

 できるだけサカフィを増やしておこう。

 

 

 

 うんうん、結構なサカフィで売れたよ!

 やはり、レアの素材は高い。

 これならば、防具の方は十分に足りるだろう。

 いや、足りてほしい。

 

 さて、時間は……あと少しあるね。

 どうしようか?

 図書館は……時間が足りないな。

 ……あれだ!

 そういえば、ギルドにはクエストが存在していたのだ。

 情報が少なかった以前と違い、今は知っている情報も多い。

 そうなると、達成できると判断できるクエストは多くなっているはずだ。

 それに、確か貢献すればいい事があると言っていた気がするのでたまには貢献しておいてもいいと思う。

 よし、受ける受け無いは別にして、とりあえずクエストを見てこよう。

 

 

 

 おお、結構いっぱいあるね。

 あ……レア魔物の素材集め……。

 売却額よりも、高い……。

 

 ……忘れよう。

 いや、次からは気を付けよう。

 

 さて、他には何があるかな。

 

 

 

 適当に討伐クエストを受けてきたよ!

 主に東のクエストが多めだけどね。

 何しろ、明日からは東に行くのだ。

 ついでにクエストも達成できれば嬉しいからね。

 

 さて、そろそろ時間だ。

 鍛冶屋へ向かおう。

 レンさんの友達はどんな人か楽しみだ。

 

 

 

 あ、そういえば姉さん達と海に行く時……誰か呼んでいこうかな。

 流石に1人は、ね?

 そうなると、レンさんとシンゲンさんと槍の人だけか。

 おっと、槍の人で定着してしまいそうだ。

 ホウセンさん、ホウセンさん。

 

 この中で今忙しいだろうレンさんは除外しよう。

 いや、レンさんも一応聞いてみようか。

 もしかしたら、忙しい状況は解決しているかもしれない。

 可能性は低いだろうけど、あるのだから聞いておくべきかな。

 

 あとの2人はフレンドチャットで聞いてみておこう。

 まあ、時間制限があるこのゲームで遊びに行こうと言って来てくれるとは思えないけどね。

 だが、それが分かっていても僕は呼んでおきたいのだ。

 流石に男1人は嫌ですよ。

 

 

 

 まさかの2人とも来てくれるそうだ。

 いや、よく考えてみたらあの2人は高レベルなので1日開けたくらいならば問題は無いのかな?

 まあ、理由はどうあれ嬉しい。

 丁度話したいこともあったからね。

 

 さて、残りはレンさんだけど、まあ直接聞いてみよう。

 

 

 

『おはようございます。10分後に鍛冶屋へ到着します』

 

『おはようございます、ユウさん。こちらも準備できていますので、大丈夫ですよ』

 

『ありがとうございます。それでは向かいますね』

 

『はい、お待ちしております』

 

 

 

 鍛冶屋です!

 レンさんは……いた。

 

 

 

「お忙しいところありがとうございます。ユウと申します」

 

「いえいえ、他ならぬレンちゃんの紹介ですからね。マイと申します。よろしくお願いします」

 

 この人がレンさんの友達か。

 長い黒髪に黒い目、そして身長はレンさんよりも結構高い。

 そして着ている紺色のワンピース。

 鑑定できないので分からないが、あれも防具なのだろうか?

 

「こちらこそよろしくお願いします。さっそく依頼の件に入っても大丈夫でしょうか?」

 

「はい、大丈夫ですよ。持ってこられた繊維材料で防具を作成する、でよろしかったですか?」

 

「はい。こちらが用意できる材料になります」

 

 そう言い、マジックポーチから各種糸を取り出す。

 全部は出さなくていいかな。

 多分、種類を見てもらうだけでいいはずだ。

 

「シープ、ヒールシープ、スパイダー、パラライズスパイダー、バタフライ……キャタピラー? ……クリサリスの繭糸? ……ミミクリークリサリスの繭糸……空の繭糸」

 

 これで全部だ。

 彼女の眼鏡にかなうものは有っただろうか?

 まあ、無くても作成は依頼するけどね。

 

「これで全部です。これで作成できるローブを2着ほどお願いしたいです。そして、私には加工の知識がありませんので作成できるかどうかは分かりませんが、できればミミクリークリサリスの繭糸を使用して擬態能力持ちのローブを作成できませんか?」

 

「少しお時間を頂けますか? お恥ずかしながら、使用したことが無い素材がありまして」

 

「はい、大丈夫です」

 

「ありがとうございます。それでは、少しお時間を頂きますね」

 

 そう笑顔で言った後、考え込み始めるマイさん。

 やはり、難しいかな?

 

 

 

「レンさん、お時間は大丈夫ですか? 今は依頼が殺到していて忙しいと言っておられたと思うのですが」

 

「大丈夫ですよ、今は休憩時間です。それに、紹介するにあたって私がその場にいた方が良いでしょうからね」

 

 確かにその通りだ。

 共通の知人はいた方が良い。

 

 さて、丁度今ならば聞いてもいいだろう。

 

「そうでしたか。ところで、明後日はお暇でしょうか?」

 

「明後日ですか……実は依頼がまだ山積みでして。何かご用でしょうか?」

 

「いえ、それならばいいのです。実は姉に誘われて東の安全地帯に遊びに行くことになったので、一緒に遊びに行ってもらえないかと思いまして」

 

「そうでしたか。それは申し訳ありません。依頼さえなければご一緒したかったのですが……」

 

「いえいえ、こちらが無理を言っているのです。こちらこそ申し訳ありません」

 

 やはり、無理でした。

 まあ、分かっていたけどね。

 武器や防具はそんな短時間で作成できるものでは無いはずだ。

 そして、その作成依頼が山積みならば数日で片付くはずは無い。

 

 さて、ついでに少し相談してみよう。

 まあ、こちらはできるのならラッキー程度だけどね。

 

 

 

「お待たせしました。まず、ローブを作成する事と、擬態能力を持たせること。それ以外は私に任せて頂けるのでしょうか?」

 

 お帰りなさい。

 

「はい、それで大丈夫です」

 

 何ができるかわからない以上、生産職の人に最高の物を作ってもらった方が良いと思うからね。

 擬態能力もあくまで希望だ。

 

「分かりました。それではお引き受けしたいとは思うのですが、擬態能力に関しては確実に作成できる保証はできません。それでもよろしければお引き受けします」

 

「大丈夫です。それでお願いします」

 

 それはそうだろう。

 初めて使用する素材で、確実にできますなんて言われたら逆に信用できない。

 

「ありがとうございます。ところで、失礼とは思いますがこれでは素材が足りないのですが……」

 

「そうでした、今出しますね」

 

 

 

「これで足りますか?」

 

 空の繭糸以外はすべて出した。

 これで足りなければまた集めに行こうかな。

 

「十分です。それでは、必要な分だけ預からせていただきますね」

 

「全てお預けします。返却の必要は無いので余った素材はお好きにお使いください。勿論、依頼料はお支払いしますのでご安心ください」

 

「え?」

 

「その代り、最高の物をお願いします」

 

 ほら、実験とかいろいろしないといけないだろうからね。

 それに2日で集まる量なので問題無い。

 

「……了解いたしました。それでは、依頼料を決めましょう。その後に採寸ですね」

 

 

 

 足りた!

 依頼料足りたよ!

 結構余裕だったので驚いたけど、一応素材の分は考えずに元に依頼料でお願いしたのでこれが相場なのだろう。

 ……これで職人はやっていけるのだろうか?

 不安だよ!

 まあ、それはあちらが考えることか。

20141230:修正

誤字を修正しました。


20141210:修正

誤字を修正しました。

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