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―――113―――

 <魔物>クリサリス Lv3

 

 さあ、次の蛹だ。

 こちらは繭を破壊して中の芋虫を倒してから剥ぎ取ってみようと思う。

 さて、どうなるだろうか?

 

 

 

 特に何も変わらない?

 繭が消えたりするかと思ったのだけど、そんなことは無かった。

 これは、別に関係なかったのかな?

 まあ、そうだとしても魔物を倒す前でも対象に付属しているものから素材を剥ぎ取れることが分かっただけでも十分だけどね。

 

 さあ、剥ぎ取ろうか!

 

 

 

 何も剥ぎ取れませんでした。

 残念。

 まあ、次へ行こう。

 

 

 

 それにしても、これは全ての芋虫が繭になっていると見てよさそうだ。

 次の蛹がすぐに見つかるよ!

 そして、これで7体目の蛹を倒した。

 その内の3体は繭を壊す前に剥ぎ取り、他の4体は繭を壊して中の幼虫を倒したから剥ぎ取ってみた。

 その結果、繭を壊す前に剥ぎ取った個体からは繭から糸がドロップし、繭を壊した個体からは繭からは何もドロップしなかった。

 そして、芋虫からは両方のパターンで何もドロップしていない。

 

 これは繭を壊すか傷つけると何もドロップしないと見ていい気がする。

 あるいは、繭を壊すか傷つけるとドロップ率が下がるのかな?

 まあ、どちらにしても繭は最初に剥ぎ取ろう。

 うん、そうしよう。

 

 さて、ドロップ条件が大体判明したところで、そろそろあちらを探してみようかな。

 芋虫の時と同じく、ドロップは同じか、あるいは別の糸をドロップするか。

 楽しみだ!

 

 

 

 これは……。

 識別はどうだろうか?

 

 <魔物>ミミクリークリサリス Lv17

 

 おお、どうやら識別はできるみたいだ。

 

 目の前には木の枝。

 そして、その上には先程まで白い塊があった。

 だが、地面に落ちてすぐに風景に同化、いや、擬態してしまったのだ。

 その擬態の制度は幼虫の時よりも上がっている。

 最初に見えていたから何とか場所が分かるが、偶然通りかかっただけならば間違いなく蛹の場所が分からないだろう。

 いや、場所を指定されていても判別できなかったかもしれない。

 これはミミクリーバタフライと同等の擬態と見てよさそうだ。

 

 少し気になるのが、イナバとルビーには感知できているかどうかだ。

 まあ、ミミクリーバタフライを感知できる2人なので心配は要らないとは思うが、念の為だ。

 聞いてみよう。

 

「イナバ、ルビー、あの擬態蛹の場所は感知できる?」

 

 そう聞いてみるとすぐに2人とも頷いた。

 やはり感知できるようだ。

 もしかしたら蛹の方が擬態能力が高いかと不安に思ったのだが、いらぬ心配だったようだ。

 

 さて、感知できることは判明したので早速剥ぎ取ってみようかな。

 

 

 

 擬態蛹のドロップは糸でした。

 ただ、芋虫や普通の蛹と同じ糸では無い。

 ドロップした瞬間、周りの風景に同化、いや、擬態してしまったのだ。

 あれ、この場合は同化でいいのかな?

 まあ、そこはどうでもいい。

 

 それよりも、この糸を使えば魔物に見つかりにくいローブができるかもしれない。

 そうすれば、護衛依頼はバッチリだ!

 いや、そうじゃない。

 視覚を頼りにしている魔物に対して奇襲が行える可能性が高まるのだ。

 さらに、これから先危険な魔物が出現して、隠れたり逃げたい場合にも役に立ってくれるだろう。

 まあ、狙い通りの特殊効果が付けばだけどね!

 

 さて、特殊な糸がドロップすると分かった以上は出来る限り集めたい。

 そして、急がないといけない。

 朝にはミミクリーバタフライが出現していることから考えると、時間は今から夜明けまで。

 頑張ろう!

 

 

 

 これでは間に合わない。

 多分夜明けと同時に全ての蛹が羽化をすると考えるべきだろう。

 そうなると、今のドロップ率では間に合わない。

 どうしようか?

 うん、とりあえず蛹を探しながら考えよう。

 いい案が思い浮かべばそれを実行し、集めきれなければ明日また来ればいい。

 予定よりも1日依頼が遅れてしまうが仕方が無いだろう。

 イベントに間に合わなかったとしても、良い防具が欲しいからね。

 

 

 

 閃いた!

 3組に分かれて行動すればいいんだ。

 ログレスと僕は今まで通りの行動を。

 イナバとルビーは指定した1か所に見つけた蛹を集めてもらう。

 そして、一定時間後に僕が剥ぎ取りに戻ればいい。

 イナバとルビーの感知では蛹の見分けはできないが、数を集めて貰えばその中に少し混ざっているかもしれない。

 

 本当ならば4組に分かれたかったのだけど、僕は感知能力が無いからね。

 確実に疑似蛹を見つけられるログレスについき、すぐに繭を剥ぎ取って次へと向かう。

 中の芋虫はこの際無視で。

 

 いや、待て。

 イナバやルビーは木に登れるのだろうか?

 うん、確認しておこう。

 

 

 

 どうやらラビットでは登れないようだ。

 ウルフと違って爪が無いからだろうか?

 まあ、そうと分かれば布陣を変更だ。

 ルビーをホークで、イナバをウルフで再召喚だ。

 

 そして、3組では無く2組にしよう。

 ホークは感知能力が無いので、蛹を見つけるのに時間が掛かるかもしれないからね。

 それよりもその機動力と飛行能力を生かして、指示された木を探してもらった方が効率が良さそうだ。

 

 さあ、決まったところで早速開始しよう!

 たくさん集められるといいな。

 

 

 

 うんうん、結構集めることができたかな。

 そろそろ指定場所に戻らないとね。

 蛹が羽化してしまっては、集めてもらった意味が無くなってしまう。

 

 その間はログレスとルビーに疑似蛹集めをしてもらっておこう。

 そして、イナバは念のために僕の護衛をしてもらうつもりだ。

 僕が1人でもここの魔物ならば問題は無いと思うが、剥ぎ取りが遅れるといけないからね。

 

 

 

 う~ん……組み合わせを間違えたかもしれない。

 目の前の指定場所には一見何も見えない。

 だが、砂を振りまいてみるとものすごい数の蛹がいたよ!

 

 勿論、イナバとルビーで集めたものだろう。

 僕とログレスが剥ぎ取った数の2倍はあるように見えるよ。

 あ、さらに追加で蛹が来たよ。

 やったね!

 

 

 

 3人に蛹集めを頼み、僕は蛹の山の剥ぎ取りをしている。

 

 それにしても、もっと早く気付くべきであった。

 ミミクリークリサリスはクリサリスとは別の魔物なのだ。

 その為、ラビットやウルフでも感知は可能だったようだ。

 

 そして、ホークの蛹回収の速さ。

 高速で飛行しながら木を通過したと思ったら、足に蛹を持っていたよ。

 その上ほとんど傷が無い。

 勿論その繭からは糸が剥ぎ取れている。

 

 まあ、それに気づけたおかげで効率が上がったのだから、まあいいかな?

 今はログレスが1組、イナバとルビーで1組で繭を探してもらっている。

 イナバには僕の護衛を頼むつもりでいたけど、それはログレスしか疑似蛹を感知できないと考えていたからだ。

 イナバも感知できるのならば、少しリスクを負ってでも多くの蛹を集めてもらった方が良いだろう。

 

 それに、今の森にいるのは蜘蛛と蛹。

 どちらも自分から動くことはほとんどないだろうから、多分大丈夫だろう。

 まあ、もし襲われても定期的にルビーが帰って来てくれるからね。

 2人で戦えば負けは無いだろうし、すぐに倒すこともできるだろう。

 蜘蛛は基本的に1体で行動するし、蛹はそもそも襲ってこないからね。

 

 さあ、どんどん剥ぎ取るぞ!

20141210:修正

誤字を修正しました。

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