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―――110―――

 数体の麻痺蜘蛛を巣から剥ぎ取らず、本体から剥ぎ取ってみたが魔石以外のドロップは無い。

 やはり、本体からは何もドロップしないのだろうか?

 まあ、本体からドロップしないだけで一緒にある巣からドロップするのだから、糸が麻痺蜘蛛のドロップアイテムと考えた方が良いのだろうか?

 よく考えてみたら人形も手に持っている武器からドロップするわけだし。

 うん、そうなのかもしれない。

 あと数体倒してみて何もドロップしなかったら今日はログアウトしよう。

 

 

 

 やはり、何も出ない。

 これはもう本体からは魔石しかドロップしないと考えてよさそうだ。

 少し時間が勿体なかったかな?

 いや、気になったのだから仕方が無い。

 それに、麻痺蜘蛛本体から特殊な糸がドロップする可能性も考えられたのだ。

 無駄ではなかったはず。

 

 さて、麻痺蜘蛛のドロップ確認も終わったので今日はもう北の神殿から出ようかな。

 もう少し時間はあるのだけど、ログアウト前に掲示板を確認しないといけないからね。

 

 

 

 北の神殿に戻ってきました。

 さあ、掲示板の確認だ。

 

 

 

 うん、色々変化があったみたいだね。

 

 まずレア魔物に関してだけど、やはり北の神殿に限らず多くの場所でレベルが上がっているみたいだ。

 書き込まれている最低レベルは16、最高レベルは20。

 20の書き込みをした人に心当たりがあるが、今はそれは置いておこう。

 僕が見たレア魔物の最低レベルは16、最高レベルが19。

 さらに、家から離れるほどにレベルが上がっていたので、もう少し進めばレベル20も出現したかもしれない。

 書き込みも町から離れるほど出現するレベルが上がっているようだから多分出現したのだろう。

 まあ、それは明日確認できる。

 最高レベル確認のついでに北の神殿の境界まで進んでみてもいいかもしれないね。

 

 次に北の森のレア魔物に関してだが、戦闘に関しては今日戦って得た情報で問題無いようだ。

 ドロップに関してだけど、どうやら本体からもドロップが確認されているみたいだが、ドロップ条件は判明していないみたいだがドロップすることが分かっただけでもありがたい。

 ただ、ドロップアイテムは僕には必要なさそうだったので明日は糸集めに専念することにしよう。

 

 あと北の森とは関係ないが、キュア羊のことが少し気になったので調べてみたところ、レベル10で魔法系のプレイヤーが火魔法で攻撃してもダメージが通ったかどうか確認できなかったみたいだ。

 あの毛はやはり、かなりの魔法耐性があるのだろうか?

 まあ、魔法で攻撃するにしても、頭などの毛におおわれていない部分を攻撃すればいいので問題は無いのだけどね。

 

 最後にミミクリーバタフライについてだけど、どうやら南の試練達成以降は南の森には出現しなくなったみたいだ。

 やはり封印の神殿の影響だったのだろうか?

 試練達成後に出現しなくなったことから考えるとそうだとは思うのだけど、理由が分からないのが気になるよ!

 まあ、もう調べることができないのだから諦めよう。

 それに今は素材集めに東の探索、図書館の探索に付加術の練習と予定が多いからね。

 

 

 

 さあ、調べることは全て調べ終わったことだしログアウトしようかな。

 明日は麻痺蜘蛛から糸だけを狙って集めよう。

 そしてある程度の数が集まったらレンさんに連絡して明日あたりにでも友達の繊維加工職人に会えるようにお願いしてみよう。

 その後でも時間が余るようだったらミミクリーバタフライも倒してみようかな。

 うん、そうしよう。

 それでは、また明日。

 

 

 

「優君。もしかして称号取得した?」

 

 うん、やはりばれてたか。

 そうなると、多分リンカさんも称号を取得したのかな?

 

「うん、取得したよ。もしかしてリンカさんも取得した?」

 

「当たり! それで、優君もアバターに何か変化があった?」

 

 僕もと言うことは、リンカさんにも変化はあったのか。

 そして、その変化はステータスやスキルではなく、アバターなのか。

 そうなると、称号によって変化するのはアバター限定なのだろうか?

 

「うん。僕はどうやら髪が少し伸びたみたいだよ」

 

 自分でも確認したけど、多分そこだけのはずだ。

 

「そうなんだ。リンカちゃんは戦闘中だけ髪が暗く黒く輝くようになったよ」

 

 戦闘中だけ髪が暗く黒く輝くか。

 うん、似合うな。

 そして、多分かっこいいのだろうな。

 いや、あの戦闘中なら幻想的になりそうかな。

 今度一緒に戦う機会があれば見てみよう。

 

「似合ってたでしょ?」

 

「うん!」

 

 うん、そうだろうそうだろう。

 それにしても、戦乙女で暗い黒色なのか。

 戦乙女だと輝く白色のイメージが強いけど、暗い黒色でもイメージに合うな。

 

「それにしても、2人とも称号良いな~」

 

「大丈夫。姉さんならすぐに取得できると思うよ。でも、今は取得機会が難しいと思うけどね」

 

 称号の取得条件、少し予想できるのだよね。

 これであの人達が称号を得ていなかったら可能性がさらに高まる。

 今度聞いてみようかな?

 

「まあ、ステータスに補正が掛からない、名誉称号みたいなものだからね~」

 

 リンカさんの称号名を知っている姉さんも気づくよね。

 それにしても、姉さんが称号を欲しいとなると楽しむ為だろうか?

 まあ、姉さんならば称号は持っていた方が良い気がする。

 僕のような称号では無く、リンカさんのような称号だけどね。

 

「次の大型ボスは頑張ってね?」

 

「今回も頑張ったじゃない~もうっ」

 

「称号の条件、見当がついてるんじゃないの?」

 

「うん。じゃあ、次は頑張るね!」

 

 これで次はさらに面白くなる。

 いや、逆かな?

 

 それにしても、今回は挑む時期が早かったのかな?

 ……リンカさんの為?

 うん、そうかな。

 

 

 

「ところでユウ君。髪の長さは誰が気づいたの? 多分ユウ君は気が付かなかったよね?」

 

 鋭い!

 まあ、別に隠すことでも無いので正直に話そうかな。

 

「武器の作成を依頼した少年がたまたま気づいてくれたよ」

 

「武器……魔法銃……もしかして、鍛冶屋で修業していたりする?」

 

 あれ?

 何で分かったのかな。

 いや、武器で魔法銃だったら鍛冶屋になるのか。

 それにレギオン戦後の祝勝会での話を姉さんも少し聞いていたのかもしれないな。

 

「そうだよ。出会いはアレだったけど良い腕をしているよ」

 

「出会いがアレ? まあそこはいいや。それで、もしかしてその人はレンさんかな?」

 

 え!?

 名前まで知っている?

 

「そうだよ。もしかして知り合いだった?」

 

「友達の知り合いかな。それにしても……いや、面白そうかな?」

 

 面白そう?

 何がだろうか?

 

「面白そうって?」

 

「大丈夫。私が面白そうだと思っているだけだよ」

 

 どの辺が大丈夫か分からない。

 まあ、姉さんが大丈夫というのならば酷い事にはならないだろう。

 ならいいか。

 

「ならいいや」

 

「うん」

 

 姉さんがとても楽しそうです。

 これは珍しい事で面白い事なのかな?

 まあ、どうせ分からないからいいや。

 

「そう言えば優君。今度町の東に行く予定ある?」

 

「明後日にはいくと思う。まあ北の神殿経由だけど」

 

 そう、目的が魔石だからね。

 それにレア魔物のレベルが高いのだったらそちらを狙って戦いたいからね。

 

「そうなんだ。私達も3日後に東に行くんだ。もし良かったら一緒に遊びに行かない?」

 

 遊びに?

 もしかして安全地帯が見つかったのだろうか?

 もし見つかったのならば人で溢れていると思うのだけど。

 

「あ、大丈夫だよ。場所が場所だからほとんど人がいないと思うよ」

 

 場所が場所。

 つまり危険エリアの奥あたりかな?

 

「それなら行こうかな。ところで、他は誰が良くの?」

 

「いつもの私達のパーティメンバーとサツキちゃんだよ」

 

 サツキちゃん?

 あれ?

 もしかして、あのサツキさんだろうか?

 

「南の試練の時にリーダーをしてたサツキさん?」

 

「そうだよ。もしかして優君気づいてないの?」

 

「何かわからないけど、気付いてないよ」

 

 だけど予想はしてる。

 雰囲気的に似てたからね。

 

「そっか。じゃあ楽しみにしててね?」

 

「うん、そうするよ」

 

「おっと、もうこんな時間。それじゃあ優君。また後でね~」

 

 確かにそろそろログイン時間だね。

 僕もログインの準備をしないと。

 

「うん、また後で」

20141210:修正

誤字を修正しました。

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