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放浪する双子

戦争が終わった跡に、二人の少年が立っていた。

 二人の少年は、一目見ただけでは区別できないほど似ているが、鏡のように目の下に刺青がある。


 「ここも終わったね」

 

 「ああ、でもまた起きるさ・・・・」


 双子の弟のユウヤが言うと、兄のソウマが付け加えるように言った。

 

 「戦争は終わらない、同じことを繰り返すかぎり」


 「そうだね。 兄さん、そろそろ行こうよ」


 と、ソウマに言って歩き出す。


 「そうだな。 なあ、今度はどこに行く?」


 と言いながら、先に行ったユウヤの後を追う。

 聞かれたユウヤは、少し困り気味に言った。


 「うーん、どこがいいかな?・・・兄さんが考えてよ」


 「え、俺?! うーーーん」


 と、深く考え込む兄を見て、ユウヤは苦笑する。

 それを見てソウマは、


 「なっ、なに笑ってるんだよっ!」


 「べーつに、兄さんを見てると面白くてっ」


 「こっちは真剣に考えてんだ!!」


 と、笑ってるユウヤに怒りながら言うと、


 「ごめんごめん、兄さんの反応が面白くてついっ」


 と、笑い凝らして言う。 


 「もういいっ!! このまままっすぐ行く!」


 「え、それだといつ着くか分からないよ?」


 と、やけになって言う兄にたいして呆れながら言った。


 「別に平気だろ?」


 「ま、それもそうなんだけどね~」


 そして一呼吸おいて、


 「「俺達には、怖いものなんてないんだ!!」」


 と、二人揃って、同じ表情で言った。 



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