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薔薇色の地底世界 ネノクニ

一万二千年ぶりに<ネノクニ>へのGATEが開く

超巨大白鯨型宇宙船の底部から三体の巨人が光の柱によって南極三大ピラミッドに降下した。「一万二千年前の約束を果たしに、巨人族が帰って来た」秘密結社フランボワーズの47階梯の〈南極の女王〉は古代の歴史の記憶を思い出してつぶやいた。薔薇色の地底世界<ネノクニ>へのGATEが開く。

「一万二千年前の約束を果たしに、巨人族が帰って来た」


 秘密結社フランボワーズの47階梯の〈南極の女王〉は古代の歴史の記憶を思い出してつぶやいた。 

 彼女は赤いバニーガール風ドレスに白いマントを羽織って、総勢百名規模の葉巻型中型宇宙船である〈UFO型反重力飛翔体〉の艦長席に座っていた。

 ロケットによる火星移住計画などを担当していた中国人起業家のウーロン・マスクは女王のすぐ横で驚愕の光景を目にしていた。

 女王のいる操縦室の天井の全天スクリーンには、全長一キロメートル程の超巨大白鯨型宇宙船が映っている。

 超巨大白鯨型宇宙船の底部から三体の巨人が光の柱によって南極三大ピラミッドに降下した。

 南極三大ピラミッドはエジプトのギザの三大ピラミッドのオリジナルと言われていて、エジプトの底辺230メートルの約二倍の400メートルの大きさである。

 光り輝く三体の巨人の身長は二十メートルほどで、空中に浮遊する三体の巨人は(てのひら)から放たれた緑色の光をそれぞれ三大ピラミッドに当てた。

 すると、三つのピラミッドが浮き上がって、地上部と同じ逆三角形の地底部の四角錘(ピラミッド)(あら)わになった。

 三つのピラミッドはそのまま天空に舞い上がると、南極大陸の中央にある直径100キロメートルの<大穴(ビッグホール)>に向けて緑色の蛍光光線を放った。 

 直後に<大穴(ビッグホール)>から薔薇色の光の柱が立ち上がった。

 超巨大白鯨型宇宙船は三体の光の巨人を機体に回収しつつ、その薔薇色の光の柱に入って地下へと降下し始めた。


「南極GATEが開いた! 我らもあの宇宙船に続くぞ!」


 〈南極の女王〉の指令が下る。

 葉巻型中型宇宙船は三体の光の巨人を乗せた超巨大白鯨型宇宙船に続いて、<大穴(ビッグホール)>から立ち上がる薔薇色の光の柱に突入して行った。

 女王の宇宙船は薔薇色の光の柱の中で地下へ向かって降下していった。




    

     △▽△▽△▽△▽△





「薔薇色の光に入るんですか? メガネ隊長!」


 ギザは操縦席の通信モニターに映った渋い表情をしているメガネをかけた上官に問いただした。

 全長20メートルほどの黄色い新型人型機動機体<ボトムファックス>を駆る黒髪の彼女は身体にフィットした黄色いパイロットスーツを(まと)っていた。


「ギザ、びびってんの?」


 こちらは漆黒の人型新型機体<ボトムファックス>に搭乗する赤髪の女性パイロットのソニである。

 パイロットスーツはやはり機体とお揃いの黒色で細身の身体の線がくっきり見えていた。


「なんだと! ソニ! そんな訳ないだろ!」


 黒髪のギザは思わず言い返した。

 が、人型機動兵器<ボトムストライカー>の新型である<ボトムファックス>の操縦システムは一筋縄ではいかない(ピーキー)し、新型での戦闘操縦経験の浅いのも少し不安だった。


「……ふたりとも、薔薇色の光に突入しろ。俺も後に続く」


「<<了解(ラジャー)!>>」


 ギザとソニは同時に答えた。

 通称<メガネ隊長>と呼ばれてる男は、少し呆れながらも冷静に命令を下す。

 今回の南極基地潜入極秘任務の指揮官である。

 この任務自体は秘密結社<天鴉(アマガラス)>の預言者(よげんしゃ)であるユズリハの「地下世界<ネノクニ>に続く南極GATEが開く」という預言に基づいている。

 旧型の青い人型機動兵器<ボトムストライカー>に彼は搭乗して、やはり青いパイレットス―ツを着ている。

 髪は少し天パ気味の黒髪である。

 先の<天界大戦>において天界に転生して四大天使の一人のガブリエルにも一目置かれているという都市伝説を持つ彼のエピソードはギザも良く耳にしている。

 過去に転生(タイムスリップ)した際は織田信長とか明智光秀、安倍晴明らと共に戦い、真田幸村と宮本武蔵から剣を習い、魔女ベアトリスの率いる機動艦隊千隻をたった数隻の船と旧型の人型機動兵器<ボトムストライカー>数百機で撃破したという。

 もう時間軸がおかしいだろ。

 何回、時空を超えてんだと言われるような話だが、秘密結社<天鴉(アマガラス)>の古参メンバーはそれは事実だと言い張るというか、真顔で思い出話を語りだす始末だ。

 ギザの指導教官の夜桜隊長は島原の乱の時に参戦していた宮本武蔵に足捌きを習って剣技が上達したとか、ソニの教官のハネケ隊長なども関が原で巨大機動兵器の<黒騎士>をぶった切ったエピソードなどを自慢してるし。

 結局、あまりにも話が具体的すぎて辻褄が全部一致するので信じざるを負えないのだが。


 薔薇色の光の柱に入ると重力が消失したような浮遊感の後、ゆっくりとした自由落下に入った。

 十分ほど降下すると、一気に視界が開けた。

 そこには薔薇色の淡い光に包まれた広大な地下都市が広がっていた。

 薔薇色に輝く地下世界<ネノクニ>が一万二千年ぶりに三人の前に姿を現した。

お題で執筆!! 短編創作フェス参加作品 第五回お題「薔薇色」

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