表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/86

死ぬまで私の愛は変わらない


容姿端麗で頭も切れる、

剣術でも騎士団長と張るほどの腕前。

出来ないことのない彼の事を殆どの人が、

「100年に1度の天才」

口を揃えてそう言う。



僕【ジオラス・ファン・サイヴァージ】はサイヴァージ国の王子である。


国王【ダンロン・ファン・サイヴァージ】を父、王妃【ジャスミン・ファン・サイヴァージ】を母とする。


僕は父上と母上をちょうど半分ずつ貰っているような容姿であるらしく、


父上は所謂、キリッとした爽やかハンサム?的なかっこよさ(使用人情報)、


母上は隣の大国、ナテン国の王女であり、ナテン国の血を強く受け継いだ、この国にはいない美人()()()。(使用人情報part2)


(「らしい。」というのは、生まれた時からこの顔をしているし、母上の怒った時の恐ろしい顔や、父上が母上にデレデレだらしない顔も知っているので、ものすごく美しいと言われてもピンとこないのだ。)


そんな美男美女(?)から生まれた僕は、使用人曰く「国王陛下のキリッとした男らしさを持ちつつ、王妃様の儚い美しさを兼ね備えた、恐ろしいほどの美男子」


と、言う。


(話し出したら止まらなくなり、父上、母上、僕の美しさについて、使用人みんなで語り出したので気づかれないうちに逃げてきた。)


ともかく、


僕は政略結婚とは思えないほど互いを愛し合い、そして大国サイヴァージ国を収めるほどに優秀で美しい(?)両親から生まれてきた。


そんな僕はこの国でたった1人の王子であり、王を継ぐ日が必ず来る。


王家の人間は継承権の順位、性別、関係なく、王になる為の教育、「後継者教育」を受ける決まりだ。


どの国でも王家であれば後継者教育を受けるが、このサイヴァージ国の後継者教育は他の国とは大分変わっていたりする。


後継者教育とは、義務教育の勉学も勿論入っているが、それ以外に剣術だったり、経法といった国の運営に関する専門分野、


他にも沢山あるが、後継者教育に関しては、口外できないような内容が多く、王家とごく僅かな人間しか知らない。


口外できないほどに危険な事だったりするのだ。


そう、サーヴァージ国の後継者教育は、他の国に比べてもすごく厳しく、危険なのだ。


我が国では3歳になると後継者教育が始まる。


始まれば遊ぶ暇もなく、


民の為、国を良くする為に、


国民を今までよりも更に幸せにする為、ずっと教育を受けなければならないのだ。


それはものすごく大変なことだが、


この教育のおかげで、


王が独裁的な政治をしたりする事なく、民や国に感謝し、王だから、と驕らずに、国のために働けるのだ。



他の同じ年代のご子息のように遊んだりする事はできないが、


王子である自分にしかできないこの役目を、とても誇りに思っていたので、


少しい寂しい気持ちもあったが、やる気の方が大きかった。






いざ教育が始まるとやはり、


勉学、剣術、その他諸々、王になる為の教育なので、ものすごく難しく大変。


しかし投げ出すような事はなかった。


それくらいやってみせる、と意気込んで取り組んでいたのだ。










毎日毎日、


王になるいつかの為に必死に努力した。


弱音を吐きたくなるような日もあったけど、


泣きたくなるような日もあったけど、


グッと堪えて、


俯かず、前だけを向いて


歩いてきた。







心がすり減っているのにも気付かない程に、



必死だった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ