↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

二人の王子の可愛い姫

作者: 下菊みこと
掲載日:2021/05/29

「僕らのお姫様は、どちらのキスで起きるんだろうなぁ?」


「俺たちのお姫様は、きっと目が覚めたらいつものように微笑むんだろうね」


私はルナ。この深き森の国の姫です。私には隣国の王子の幼馴染がいます。ソルとルカ。双子の彼らですが、容姿も性格も真逆で一緒にいるととても楽しいです。


ソルはウェーブのかかった金の髪に、春の空のような水色の瞳。性格は飄々としていて掴み所がないです。ルカはストレートの銀髪を短く切っていて、燃えるような紅い瞳を持ちます。性格はプライドが高く、心を許した人以外には冷たいところがあります。二人とも容姿端麗で、王子なのでモテます。


しかし、そんな彼らと楽しく過ごすのも今日が最後かもしれません。そろそろ、私にかけられた呪いが成就する頃だからです。


…私は、呪われているのです。


私が生まれた時に、国中の魔法使いを集め祝宴を催したそうです。しかし、たった一人だけ、嫌われ者の魔女だけは呼ばなかったそうなのです。


魔法使い達は私に、魔法の力で様々な贈り物をしてくれました。私は、美しさや優しさ、運や富、名声などを約束されたのです。ところが、招待されなかった嫌われ者の魔女が祝宴に乱入し、「姫は十八歳になると、私の呪いの力で永い眠りにつくだろう」と告げました。嫌われ者の魔女が無理矢理祝宴を追い出された後、一人の魔法使いが言います。「嫌われ者の魔女の力は強大なので、姫に掛けられた呪いが成就することは避けられないが、その後運命の相手からのキスで必ず目が醒めるだろう。運命の相手からキスされるまで、眠りについた姫の身体は老化することも腐ることもないだろう」優しい魔法使いからの魔法の贈り物で、私はいつかはまた目が醒めることが約束されたのです。けれど、目覚めがいつかはわからないのです。


二人は幼い頃に、私と約束してくれました。「君が眠りについたら、僕らが必ずキスをする」「キスをして、君を目覚めさせた方と結婚して欲しい」どちらかが運命の相手とは限らないのに、二人は真剣に約束してくれました。だから私は、もしどちらかのキスで目が醒めるのならその時は、相手と結婚するつもりです。私の両親である国王夫妻も了承してくれています。


「お前、今日が誕生日だったな。誕生日おめでとう、ルナ」


「ふふ、ええ。ありがとう、ソル」


「誕生日おめでとう、ルナ」


「ありがとう、ルカ」


二人からの祝福が嬉しいです。


「これ、俺からのプレゼントだよ」


「わあ!たくさんの薔薇!嬉しいわ!」


「僕からはこれを」


「たくさんの百合!嬉しい!二人とも、本当にありがとう!」


私はたくさんの花のブーケを貰えて心から喜びます。


「そろそろ魔女の呪いが成就する頃だろう。ベッドの上にいた方がいい」


「そうだね。起きていて、倒れ込んで変なところに頭を打ち付けたら大変だ」


私はソルに抱き抱えられ、ベッドに横にされます。すると眠気が訪れました。


「…ソル、ルカ。おやすみなさい。二人の幼馴染になれて、私は幸せだったわ」


「安心しろ。すぐに目覚めのキスをしてやるさ」


「そうだよ。俺のキスで目を覚ますんだからなにも心配いらないさ」


ふふ。二人は最後まで変わらないわね。ああ、本当に二人からのキスで目覚めることが出来ればいいのに。二人と一緒に生きていたい。二人と一緒に歳をとりたい。…置いていかれるのは、寂しいわ。


「さて、俺たちのお姫様は眠りについたね」


「このキスで僕かお前かが決まるんだな」


「恨みっこ無しだからね?」


「望むところだ」


「さあ、お姫様。目覚めのキスを。愛する君を、俺の愛で救ってみせるよ。兄であるソルの出涸らしと蔑まれていじけていた俺に、真剣に向き合って励ましてくれた君。今度は俺が救う番だ」


「さあ、お姫様。目覚めのキスを。大好きなお前も、僕のことを大好きなはずだろう?僕と比べられて蔑まれていた弟になにもしてやらなかった僕の横っ面を思い切りビンタしたお前。こんな女はきっとこの先現れない。絶対逃がさないぞ?」


「「さあ、どちらが君の(お前の)運命の相手かな?」」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。