言の葉 言霊 産み出す前に考えるのだ。
何も無い世界に 風が産まれた
ざわりと 先ずはオトが産まれた
風が吹き行く世界に 水が形を表した
シトシト と水がオトを落としてる
生き物が 産まれた
世界が 多種多様に満ちてった
最初に生き物は 自ら
どんなオトをたてたのだろう
花ならばポン、と、
蕾開くオトなのだろうか
誕生の際に コツコツと
卵の殻がひび割れるオトだろうか
たわわに実る木の実が熟し
ポトリ ボタリと地面に落ちるオトだろうか
動物が産まれる 多種多様な鳴き声
鳴き声が 言葉につながる
最初の言葉は なんなのだったのだろう
誰が最初に それを認識したのだろうか
喜怒哀楽 連絡事項
言葉で創る 新たなる世界
日々 一刻一刻
吐き出され 受け止められ
言葉は生まれて 消えていく
包むよな 優しい物も
刺さるよな 痛い物も
口から飛び出し
耳から入り
脳裏に刻まれ
心に残り
時が過ぎれば
何時しかそれは
ゆるりと 薄れてく
薄れて逝かなければ
何時までも囚われ
何時までも立ち止まる
忘却とは 生きる術
文字は誰が書いたのだろう
たて線 横線 曲線 長い 短い
組み合わせた 記号
誰がそれを最初に 産み出したのか
ガリガリと 刻んだそれは
どんな言葉を 表していたのだろう
連絡事項だろうか
喜怒哀楽だろうか
喜びを 愛しさを刻んだのだろうか
悲しみを 怒りを刻んだのだろうか
空高く 舞い上がるほどの気持ちを
闇夜に堕ちる やるせない気持ちを
溢れる様に 形にしたのだろうか
言葉が 文字になった。
人間と呼ばれる動物の
世界が 大きく広がる
言葉が 魂を得た
言葉が 癒しを得た
言葉が 攻撃を得た
言葉が 永遠の命を得た
書き記す 気持ちを
高まる感情を
高まる喜びを
高まる怒り
高まる悲しみ
高まる愛しさ
高まる憎しみ
記す事で 落ち着く
記す事で ざわめく
記す事で 後世に残る
それは 自身から放たれた
自らも 他者も
心を射ぬく白矢となる
魂を得た記号は 思いは
穢れ無い 白い紙に刻まれると
目を射ぬき 脳裏に刻まれ
耳にそれが 響いてくる
オト だけよりも力を得てる
光に満ちた記号は
視覚に 色を与える
まるで 傍らで囁かれる様に
耳に甘く 広がる
心が 柔らかく 花開く
闇に満ちた記号は
視覚に 温度を与える
まるで傍らで 喚かれてるかのように
耳に冷たく 刺さる
心が 硬く かたく 痛くなる
言葉とは
文字とは
そういう 生き物
なので未熟者の私としては、
産み出し外の世界に 送り出す前に
親として 一呼吸 見直し 考え
おい!人様に迷惑かけんようにしろ!
おい!人様を傷つけないようにしろ!
と、しっかりと 言い聞かせてから
外へと送り出したい
相手の事を 認めて
別の世界を 認めて
知り得た上で
討論とは成り立つ
先ずはしっかりとした
揺らぎ無い自身の世界を確立し
そして 色々な世界を見聞きし
色々な多種多様な世界を認め
千差万別の存在を知り得た上で
外へと送り出したい
文字により
うひょー!と大きく広がる私の世界
そこに有るのは
未だに 私の知らぬ
色に 光景に 景色に
溢れているのだから
原色 パステルカラー
マーブル模様 どどめ色
日和に 嵐に 戦に 平和
都会に田舎 現代過去未来
現世に霊界 フィクションリアル
異世界転生 現代社会
あれば有るほど 愉快になる
欲張りな私は そう思う
世界は面白い 知れば知るほど
未知なる物に 溢れてる
最後に 私の好きな戯曲の台詞
己の十字架を負う術を知りただ信ぜよ
そう歩いて行きたいわ
ならば怖いもの無しなのよ
フフフフ…………