表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
攻撃・スピード特化の俺と、HP・防御特化の相棒 スライム。HP共有スキルで向かうところ敵無し。  作者: ミット
第1章 貸切ダンジョンでの三年間。〜最強への道筋〜
8/11

第8話 ゴミなスキルをわざと獲得する理由

今日、いきなり第5層に来ている。どのくらい強い魔物がいるかというと、成人男性の冒険者が、ある程度リラックスしつつ、程よく経験値を稼げるレベル。ただし、魔物の知識のない初心者には厳しい。


こんなところだろうか。

まあ今の俺にとっては楽勝だ。なぜなら、

防御無視でただただ突っ込んで殴りまくるだけの簡単なお仕事だからだ。


もちろん、シズのHPがゼロにならないように細心の注意は払う。

まあ、シズのHPは桁違いなことになっているだろうから、ほとんど心配はないのだが。


【HPアップ】は、ランク下でも、相当に強力なスキルだ。それが3つもあるとなればなおさらである。



こうして、スライム狩りよりも数倍効率のよい稼ぎ方で、来る日も来る日もスキルポイントを集め続けた。



半年が経った。ここで俺は、あるスキルを獲得することにした。まだ期間には余裕があるが、結局獲得せざるを得ないので、忘れないうちに済ませておくべきである。


得ようとしているスキルは、

常識的にはハズレ中のハズレ。これを獲得してしまったら、その人は運命を呪うだろう。それほどにマイナスなスキルだ。


そう、この世界のスキルは、必ずしもプラスの効果ばかりではない。デメリットにしか見えないようなスキルも存在するのだ。今回得るのはその中の1つ、【視力強化】である。


スキル名だけ見ると、良さげなスキルに見える。だが、効果を読めばこれのひどさが分かる。


通常スキル【視力強化】

ランク無し

〔条件〕

○無し

〔効果〕

○HP・攻撃力がこれ以上成長しなくなる。

○その代わり、視力が良くなり、一生視力が下がらない。



そう、普通の人間からしたらまさに最悪。

この世界では、一年に一度、自分の誕生日に、スキルとは関係なく、ステータスが上昇する。なので、スキルとは無縁の人間も、歳をとればとるほど、ステータスは少しずつ上昇していく。


この世界では、誕生日の日に、ステータス測定を行うのが通例だ。というか義務である。


誕生日を祝うのと同時に、自分のステータスがどのくらい上昇したのかを記録するためだ。国側としては、これにより、国民の実力を知り、管理するという狙いがあるのだろう。



それはさておき、【視力強化】の最悪さを理解してもらえただろうか。


誰が、視力のためだけにHPと攻撃力の成長を停止させたいと言うのか。



まあ、そのデメリットの部分だけがほしくて、俺はわざわざ入手したのだが。


理由はもう分かるだろう。

俺は、最大HP"2"を何が何でも維持したいからだ。


一年経ったときに勝手にステータスが成長されたら困る。攻撃力が成長しないのは少し痛いが、それはスキルで補える。


もっと都合のいいスキルを知っていればよかったのだが、流石にデメリットが大きすぎるようなスキルは俺の研究対象外だったのだ。

まあ、これで十分だ。


視力が良いのも、、、。

考えようによっては、嬉しい(?)。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ