第三十九話 休憩地点
ぱっか ぱっか
馬車はゆっくりと進んでいく もっと映画みたいにどからっどからっと進むもんだと思っていた
家元達だが 馬は走るというよりは歩いているくらいのペースでゆっくりすすんでいく
実際これだけの荷物を積んで走る場合 速度を出すと生き物だし もたないのかもしれない
(レヌル)ふわあ 眠くなってきた
レヌルはおおあくびをすると 桐の箱にもたれかけ寝始めた
シャイ子はとっくに寝ている ホロを支えている縄に片腕を通して 器用に寝ている
あかねも家元にもたれかけ 寝ている 家元も寝たいところだが
馬車の最後尾は扉等あるわけではなく もしバランスを崩したら 落下してしまう作りになっている
シャイ子もあかねも最後尾の座席で寝ているので 気になって寝れない
そんなこんなで気を張ってると 馬車が大きく左折した
(家元)あれ?ここは
前 伊佐救出隊で向かった日本アルプス?みたいな山のふもとである
どうやらこのあたりに交易道があったのだろう
家元が巨大な熊を倒した事により この場所の安全が確保され 交易可能になったということだろうか
馬車は山のふもとに沿って 西に向かっている アルプスの方には入らないようだ
(家元)ううっ 冷えてきたな
岩イノシシの革鎧は全身を覆っていて ある程度温かさはあるが 決して防寒具というわけではない
家元はごそごそと馬車の奥を探すと 毛布があるのを見つけた
(家元)あ、これはいいや これを使おう
家元は毛布を羽織ると ちょうどいい暖かさに包まれた
(あかね)ううっ 寒い
あかねは寒さで目が覚めたようだ 家元が毛布を羽織ってるのを見ると
無理やり中に入ってきた
(あかね)ううう 寒い おじさん変なとこ触らないでよ
流石の家元もそんなことしてる余裕が無い
寒くて がちがち震えてきた
(レヌル) おおー家元さんそれどこあったんすか?
レヌルも流石に寒くて目が覚めたようだ がちがちと震えながら
家元に尋ねてきたので 家元は指をさして場所を教えた
(レヌル)あ、これ桐の箱に入ってるから商品なんですかね?
ま、いいか後で返せば( ゜Д゜)
商品?と思われる毛布を取り出し レヌルは自分に巻きつけた
その様子を見ていたシャイ子がレヌルの中に飛び込んできた
(シャイ子)レヌさん入れてえ 死ぬ―( ゜Д゜)
ぱっと見カップルがいちゃついてるように見えてしまうが
れっきとした男同士である( ゜Д゜)
ホント紛らわしい格好である
そんなことをしてたら 外の日が急に落ちてきた
(あかね)あ、おじさん 夕方になってきたね
そんなことを言ってたら 馬車が歩みを止めた
(伊佐)そろそろ休憩にします 皆さん降りてください
そんなこと言われても 寒くて毛布から出れない
こんな状態で外にでたら まあ 死ぬほど寒いだろう
(あかね)ううううう 寒いいいいい( ゜Д゜)
あかねは毛布を体に巻きつけながら降りてきた シャイ子はレヌルにおぶさっている
レヌルはシャイ子ごと二人羽織みたいにして毛布を巻きつけている
家元はなんとか我慢しているが 滅茶苦茶寒いのを必死にこらえる
(伊佐)家元さん水くみ手伝ってください
そう言うと伊佐が家元に桶を手渡した
(家元)は、 はいいいい( ゜Д゜)
家元はがちがち震えながら桶を受け取る
目に見える位置 少しアルプスの方に入ったところに小川があり そこから汲んで来ようというみたいだ
しかし伊佐は凄い 特に防寒の着物を着ているわけでもないのに へっちゃらである
(篝)みなさんは こちらに そのままじゃ寒いでしょう?
篝はそういうと皆を先導し、ついてくるように 言った
少し歩いたところに何やら小屋のような建物がある
(レヌル)おおお 家だああああ( ゜Д゜)
レヌル、あかね達は一目散に駆け出す
小さな小屋だが中に入れば暖はとれるだろう レヌルが早速扉を開けようとすると
(レヌル)ぬあああああ 錠前がついてるううう
開かない まあ当たり前である( ゜Д゜)
(篝)今開けますよ
篝は懐から取り出した 鍵で錠前を開けていく
扉を開くと中にレヌル達は飛び込んだ
(レヌル)ぬあああああ 別に中も寒いいいいい( ゜Д゜)
風が無いだけマシだが特に暖房も何もない 普通に寒い
(篝)やれやれ ちょっと待ってくださいね
篝はしょうがないなあと言わないばかりにため息をつくと
小屋の床板を外した 中には炭?のようなものが置いてある
(レヌル)え?火鉢??
(篝)ええ、そうですよ
篝が火打石で2~3回こすると 近くに置いてあったわらに引火する
それを器用に炭の下に入れていく ほどなくして炭が黄金色に燃えてきた
(レヌル)うおおおおお あったけーーー( ゜Д゜) 神様篝様ありがとう
(あかね)たすかった~ 幸せ~
シャイ子は無言でレヌルの背中から手を伸ばす まだ二人羽織をやめようとしない
(篝)毛布は燃えるから注意してくださいね
ある程度落ち着いたら離れてくださいね では 私は伊佐を手伝ってきます
そういうと篝は小屋を出て行った
(レヌル)ああ~篝さん ホレたかもしれない( ゜Д゜)
(シャイ子)あ、いつもの病気ですか?( ゜Д゜)
(レヌル)イヤ今回はマジ( ゜Д゜)
(シャイ子)迷惑かかるのでやめましょねえ~( ゜Д゜) あめちゃんあげるですので落ち着きましょう
そう言うとシャイ子はポケットにしのばせていた 飴玉をレヌルの口に押し込んだ
第四十話につづく




