第三十三話 5日目
早くも この世界に飛ばされてから5日目である
クロが散らかした薪を家元が整理していると そこに伊佐がリヤカーで何やら大量の荷物を
引っ張ってきた
(伊佐)これ解体屋に頼んだ イノシシ肉です
ほっとくと腐るので全て塩漬けにしておきました
伊佐が運んできたリヤカーに大き目の瓶が8個 中にはパンパンに塩漬けのイノシシ肉が
詰め込んであった これだけあれば当分は食うものに困らなそうだ
宿舎の廊下に瓶を並べると 伊佐はリヤカーを引いて帰って行った
ーーー洞窟内 医務室ーーー
(家元)スイマセン 入りますよ
家元は医務室の角の部屋に入っていった
そこには 治療中のぺカルがいた
両手の手術?は成功したのか 手首は元道理くっついている
だが 指先に脳の命令が出せるようになるにはまだまだかかるらしく
日常生活に不便がかかるからと 医務室内で 里の人の介助を受けていた
家元は焼けたイノシシ肉をテーブルに置いた
(家元)これよかったら食べてくださいな
仲間が狩ってきたイノシシの肉です おいしかったですよ
ぺカルは家元と目を合わそうとしなかった
そっぽを向いたまま一言もしゃべらない
(家元)あ、まだ手首動かせないんでしたね 食べさせましょうか?
そういうと家元が肉を箸でつかもうとすると
(ぺカル)ヤメロ! 後で看護婦の人にやってもらう
いいからもう 僕にかまわないでくれ
ぺカルはそう大声で言い放った
(家元)よかった やっとしゃべってくれましたね
家元はそういうとぺカルににっこり微笑んだ
(ぺカル)うるさい!!出ていけ
ぺカルはそういうと ベッドから身を乗り出して家元を蹴飛ばした
家元はぐらつきバランスを崩す
そこに入ってきた 長髪の薬師の男が
(薬師)家元さん 後は任せてくださいな
この辺でお帰りになってください
そういうと 薬師は家元の耳元でひそひそと耳打ちした
(薬師)どうも彼は貴方に好感を抱いていないようなのです
ヘタに干渉すると 逆鱗に触れますので そっとしといてくださいな
家元は えー( ゜Д゜)と言わんばかりに がっかりしてみせると
とぼとぼとうつむきながら帰って行った
(薬師)家元さんは帰りました お肉おいしいですよ?
ご助力しましょうか?
そう薬師が尋ねると
(ぺカル)いい 別にそのくらいできる
ぺカルは ベッドから立ち 口だけで犬のように直接肉をほおばった
その目からは涙があふれていた
(ぺカル)クソ、、クソっ、、、なんで僕がこんな、、、
第三十四話につづく




