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☆見知らぬ世界で、少女のお目付け役になりました!  作者: うにかいな
第肆章 ~武闘会~

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73話 一回戦 ~其ノ肆~

 『武闘会』の1回戦の第5試合はロザリナが格闘術と自動再生の力を駆使し余裕で相手に降参させた。

そして第6試合はヘレンが出場し、ロザリナは2回戦で試合ができると楽しみにしていたが、その夢も虚しく対戦相手の傀儡師に敗れてしまう。

ロザリナはヘレンがボロボロにされた事に怒り、ヘレンを治療し傀儡師に復讐を誓うのであった。

そして、第7試合が始まろうとしていた。


『銀の魔法剣士』エリアル=ストリング

挿絵(By みてみん)


 ヘレンはロザリナに再生魔法を使ってもらったため大事には至らなかったが、そのまま気を失い医務室に運び込まれていった。

闘技場に飛び出してきたロザリナに対し医療行為には感謝されたが、試合のルール上、これ以上の行動は違反行為とみなされると西門に連れ戻されてしまうのであった。


そして、ついに彼女の初陣となる。


「西門6番っ! 闘技場へっ!」



「シャル出番よっ! 杖忘れるんじゃないわよっ!」



「私ぁ、シャルレシカ=ブルムダールぅ~銀の占い師ですぅ!」



「「「「「おぉぉぉ~凄ぇぞ~! なんて豊満な……」」」」」


観客は、職業の占い師にツッコむことは棚に上げて、その豊満な体系に魅了されていた。

特に兵士たちが謎の盛り上がりを見せていた。


(そっちか~いっ! 職業にツッコメよっ!)


(マコト……落ち着いて)



「凄ぉ~いっシャルお姉ちゃん大人気だよぉ? なんで兵士さんが一番はしゃいでるの?」


「「「「(……いたたまれない)」」」」



そして、対戦相手も闘技場に上がる選手は、弓師のウェハルンであった。


「(ふっ、こんなに簡単に作戦がハマるとはな、これで金50枚……ちょろいぜ)」



「ではお互い中央へっ! 試合を開始しますっ!」



観客は、占い師のシャルレシカがどうやって戦うのか疑問であったが、試合開始早々、その不安は一瞬で払しょくされる。


「すっ『ストーム・サイクロン』っ~」



「「「「へっ?」」」」



いきなりの魔法攻撃に、会場全体は震撼する。もちろん一番驚いたのはウェハルンであった。


「おぃおぃちょっとまてぇ! なんでてめぇが杖を持ってやがるぅっ! それはサーミャの――」


「あれれ~よくぅ知ってますねぇ~。そういえばぁ~あなたでしたかぁ」

「先日はぁ、私の鞄がぁお世話になりましたぁ~」


「な、何のことだぁ? (ば、バレていないはず――)」


動揺しつつもウェハルンは、弓矢を数本取り出し一度にシャルレシカに向かって放つが――。


「あっ『アース・マグネ』ぇ~」


「くそっ、矢が失速して地面に貼りつきやがった!」


焦り始めたウェハルンにシャルレシカは語り始めた。


彼女は昨夜、鞄が破けた原因を探っていた。そして、水晶には矢を射ろうとした男性、つまり、目の前にいるウェハルンがいたのであった。


「お~っと! これはどういうことだっ? シャルレシカが予選中にウェハルンの妨害を受けたような感じの不正の告発がされていますっ」


「わ、わけわかんねぇことを信じてんじゃねぇ~ぞ! こいつ、どうせ俺に勝てないからってハメようとしてるだけだぁ~っ!」


ウェルハンはどんどん冷静さを失い、矢の攻撃が単調になっていた。


「(え~っと、ヘレンにぃ教えてぇもらった魔法ぉ……なんだっけぇ)」

「ふっ『フレイム・インボルブ ――火炎による包囲――』ぅ~」


シャルレシカの周りに複数の火の塊が発生し、ウェルハンを取り囲むかのように飛んでいく。

ウェルハンが射った矢はシャルレシカに届く前に全て燃え尽き、火の粉が残りの矢に引火し使い物にならなくなったのであった。



(ちょと!マコトぉ~シャルやるじゃないっ、ちゃんと相手にあった魔法を選んでるのね)


(さすがに、ミヤの魔法の真似されたら死人の嵐だよ)


(あはは、ヘレンのところで修行させて正解だったね……)



武器が無くなってしまったウェハルンに対し、容赦なしに魔法を連呼しようとしたシャルレシカに対して、彼は棄権を宣言するのであった。


「ウェルハン降参によりっ、、第7試合勝者シャルレシカ=ブルムダールっ!」



「「「「「「おおおぉ~っ!」」」」」」



「では、勝者のシャルレシカさんっ、一言お願いしますっ」


「私を止められるぅものならぁ~止めてぇみなさぁ~いっ!」



「シャルお姉ちゃ~んっ! かっこいい~」



(あたしが言った台詞じゃないっ)



ウェハルンはシャルレシカを睨みつけながらその場をそそくさと去っていった。

そして、第1回戦の最終試合を迎えることになり、残りの2人は抽選なしでそのまま闘技場に登るのであった。


「わたくし、レーニィ=アングレー、銀の槍術家である!」


「僕は銀の剣士、エリアル=ストリングっ! 女だと思って油断すると痛い目を見ますよっ!」



(僕っ子キターっ!)

(しかも、黒髪……)


(マコト? 何盛り上がってるの?)



会場は、意外にもエリアルを見て盛り上がる。

それもそのはず、彼女は第1回大会の優勝者だったのだ。


(優勝者なのに『銀』?……つまり『白』で大会に参加して『銀』になったってこと?)


(『白』ってことは実力がないってことだよな? どうやって優勝できたんだ?)



「では最終戦っ、試合開始っ!」


レーニィは槍撃の方が致命傷になりにくいので普段通りの攻撃ができ、剣撃は多少の手加減が必要となる事に加え、遠くから攻撃できることに余裕を見せた攻撃をしていた。

そして彼は、まだ秘策を持っていた。


「そういえば貴方、昨年は居らっしゃいませんでしたね? 僕はただの剣士ではないですよ?」


レーニィはエリアルのいう事に耳を貸さず、槍で高速の連続突きを繰り出したが、エリアルはなんなく剣で捌くのであった。


「ふっ、どうした? 剣技はなかなかだが、それだけではこの槍には勝てんぞ? 何故なら――」


彼は自分の槍の柄は特注で、『オブシディアン・ストーン ――高価で希少な通称:紫水晶と呼ばれる鉄より堅く軽い素材――』で作ってあると自負し、剣ごときでは破壊できないと豪語する。


「秘密をペラペラしゃべりますねぇ……もう勝った気でいるのですか?」

「べつに大したことありません。何でできていようと、元から切り落とすつもりでしたから」

「『ソード・オブ・スラッシュ』っ」

(【(ざん)】)


掛け声と共に、エリアルの剣が光始めたのであった。



(剣が光った?)


(な……なんだこの感じ……)


(どうかしたのマコト?)


(気のせいかな)



エリアルは、レーニィの連続の槍撃をかわしつつ、タイミング側面に回りこみ剣で柄を切り落としたのであった。


「なっ!」


「さて、ご自慢の武器は破壊しましたよ」


「切り落とされるはずが……私の武器はこれだけではないっ!」


レーニィは背中から折り畳みの槍を取り出し、すかさず伸ばして振りかざし奇襲するが簡単に看破された。


「これで、終わりですか?」


「くそっ、降参だ」



「レーニィ降参によりっ、第8試合勝者エリアル=ストリングっ!」



ルティーナは手の内が見えない女剣士に興味がわいていたが、その試合を見ていたシャルレシカがお腹を押さえしゃがみこんでいた。


「お腹が痛いですぅ~」


(ですよねぇ~)



「では、勝者のエリアルさんっ、一言お願いしますっ」


「全ての災いは、私の魔剣でなぎ払うっ!」


そして、第1回戦のすべてのカードが終了し、2回戦の準備の為に30分休憩に入いるのであった。

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