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界の渡り人  作者: ホトトトギス
王都騒乱
96/96

皇帝が朝からお呼びだってよ。

お久しぶりです。

 国際平和祭前日

 晨弥は朝っぱらから帝国に呼ばれてしまったため

 顔を出していた。

「晨弥さん、九世就任おめでとう。」


「わざわざありがとうございます。」

 顔を出して一番最初に出てきた精霊の宴の面々に

 困惑の表情を浮かべる晨弥であったが

 祝われたのでとりあえず、感謝を述べるのだった。

「今回僕のお願い聞いてもらってありがとうございます。」

 今回の晨弥の呼びかけに答えてもらったことについて感謝を述べる。


「ああ!いいのいいの!もともと平和祭には来るつもりではあったから!モリディも参加できればよかったんだけどね?」


「この前会いましたよ。忙しそうですよね。あの人も。」


「そうなんだよねぇ~。あ!私たちギルド行かなきゃだから!じゃ~ね!」


 嵐のように去っていく精霊の宴の面々を見送りながら

ん?なんであの人らが王城にいたんだ?

 今更ながらの疑問が浮かんでくるが


「なんというか、お前にあのタイプの知り合いがいるとは思っていなかった。」

 そんな晨弥を他所に皇帝が話しかけてくる。


「なんだこの皇帝。そりゃ確かにね?僕はアニメで主人公じゃなくて、いろんなところに知り合いとか伝手のあるタイプのキャラに憧れた陰の者だから正しいけどね?科学世界でだってそれなりに頑張っていろんなところに知り合いいたわ。」


「いたの?」


「口が裂けても友達だったとは言うつもりはないけれども、、」


「、、、、」


「、、、、」


「、、、、」


「ぶっ飛ばすよ?」


「一応俺皇帝だけど?」


「知ったこっちゃないね。僕は九世だぞ?したことへの責任はあれど、やることに関しては特段何も言われてない。」


「だめだ。やばい奴に権力が渡った。」


「そうねぇ。晨弥ちゃんが皇帝と事を構えるとなると私も晨弥ちゃんと戦わなければならないから、、、、謝ってくれない?」


「え?晨弥につくの?」

 すました顔をしながらモーリンもなぜか参戦する。


「私も晨弥につきますよ?」

 などと言いながら

 飲み物を準備していたメートこと泰清も参戦する。

 

「え?」


「とはいえ主人公ではなくてそっちが好きとは、、何と言うか、、」


「いいでしょ?ちゃんと陰キャしてて。逆張りってほどでもない感じのラインのキャラが好きなのさ。」


「ああ。アレでしょ?普段はぱっとしないような順位をさまよっているくせに見合わない程度には出てくるよね?みたいなキャラで、物語完結後とかにこいついなかったら詰み盤面になってるところあるくね?みたいな話が上がるタイプのキャラ。」


「そう!憧れるよね。」


「自分で言ってるからいうけど、、、思考が陰キャのそれ、、、というか、、」


「僕は僕が陰キャというか牛さんだという事実を受け止めてるから別にいいよ?まぁ、事実を受け止めていながら何も変わろうとしないところは問題ではあるんだろうけど。知ったこっちゃないね。」


「牛さん?」


「?あぁ、」

 説明中

「て感じで生まれた。」


「俺がこっちに来てからそんな言葉生まれてたんだ。」


「最近と言えば最近だし、、ネット基準だと昔っちゃ昔だし、、、ね?、、そんなこと言ってたらカドショ行きたくなってきた。」


「なんでだよ。」


「うーーーーーーーーーーーん。僕と似たような顔の奴がたくさんいるから。」


「それはどういう意味で言ってる?」


「?シンパシーを感じて心地良いって意味に決まってるでしょ。馬鹿にしてるの?」


「シンパシーを勝手に感じて勝手に心地よくなる化け物じゃないか。」


「とは言っているものの、、、、自分で言うのあれだけどさ?科学世界にいる頃よりかはマシなツラになった気もするんだよね。やっぱ、環境やらなんやらで顔つきって変化するんだろうな。」


「お前のツラの話なんざどうだっていいんだがよ?疫病の厄災との戦闘後またなんかあったってのは知ってるんだが、、、何があった。」

 今までのおちゃらけた顔から皇帝としてというのもあるのだろう。

 異世界人として、王として今後につながる情報が欲しいのだろう

 というのが見て取れる顔をする。

 晨弥も

このために呼んだんだろうな。

 と感じ取り

 晨弥の護衛として潜伏している暗部の者たちに

 離れるように指示を出す。

 離れるしぐさはするものの離れないのは晨弥も察しているので

 今から話すことには口をつぐめのサイン

 という表現の方が正しいだろう。

 それを皇帝も察してか

 護衛をメートだけ残して部屋から出るように指示する。

 これで部屋にいるのは

 晨弥、モーリン、皇帝、メートの4名になった。 


「聖都で話した、、神の話、、覚えてます?」


「ああ。覚えているとも。」


「疫病の厄災戦後、僕に流れた神聖魔法のような何か。聖女の確認もとったけど、、神託を受けるときに感じるものと全く同じらしい。」


 そこまでは聞いていたのか

 とくに顔に変化はない。


「多分お察しだろうけど、、最低でもオリヴィアは実在する、または実在した存在。んで予想は、初代九世兼初代聖女。初代の情報がなさ過ぎてそれ以上に進めないって感じ。多分わざとなんだろうけど、そう予想してもその先には進めないように情報に制限をかけているか、情報を消滅させたか。」


「情報が聖都にないだけでこの世界のどこかしらにはあるだろうな。例えば、調停の獣とか。」


「ありえるわねぇ。調停の獣は1万年前から存在しているはずだから。」


「モーリン。お前の兄は何か知っている可能性はないのか?」


「正直なところ半々ってところでしょうね。」


「そうか。」


「そもそもなんで聖都から初代聖女の情報を隠すなりなんなりする必要があるんです?」

 それまで黙っていたメートが疑問を投げかける。


「オリヴィアという神様と初代聖女が同一人物の場合としての話ではあるんだけど、、初代九世たちが歴史に出てきたのは厄災を討伐してから。だったらさ?聖女である自分が神の神託を受けて厄災という脅威に立ち向かうために仲間を集めて戦いましたってことにすればさ?何も知らない周りの人間たちからすれば、神様がいて、神様から言葉を受けた聖女と選ばれた者たちが各地に出現して暴れまくってた厄災を討伐してくれたって状況なわけだ。」

 

 晨弥がそこまで話した段階で


「ああ。そういうこと。実際は未来視の魔眼で見た未来を神託として授かっただのなんだの言っていたから、下手に初代聖女の情報が洩れればやばいのか。」


「そういうことだろうが、、、ここでこの話してよかったのか。」


「問題ないでしょ。モーリンさんが良い感じに結界貼ってくれたし。」


「問題は今の神託をどうやっているのか。なんだが、、、」


「どうとでもなるでしょ。魔力というか魔法もあるし、魔眼もあるし、魔道具もあるし、アーティファクトもあるし。というか、聖女って魔眼継承しているんでしょ?魔眼に初代聖女の受信するだけの意識が存在していて、未来視持ちの九世をどうにかしていれば。」


「アーティファクト化しているとかって話か。」


「魔法の世界だぜ?この世界。魔法は不可能を可能にする。良くも悪くも。」


「この世界の人間も魔法は不可能を可能にすると言うし、俺もそう思うが、、晨弥、お前は魔法と魔力についてどう考えている?」


「うーーん。数学で言うところの定数と変数の関係みたいなものなんだろうなとは思うけど。魔力が定数を変数にする力?みたいなそんな感じ。んで、魔法が変数に変えた定数に任意の数字をぶち込んでる感じ。」


「そうねえ。研究者の知り合いも晨弥ちゃんと似たようなこと言う人多いわよ。」


「だがそれを大々的に言うやつはいねぇよな?」


「そこまでは分からないわねぇ。」


「個人的な意見だけど、魔力だの魔法だのを神秘のままにしたんじゃねぇの?」


「そんなもんか?」


「そんなもんでしょ。聞いたことないから責任は取らないけど。」


「まぁ、それはいいが、、、話をそらした俺が言うのもあれだがさっきの話的に晨弥、聖都に初代九世の情報の開示でもさせるのか?」


「そのつもり。多分今回の祭り中に向こうから接触してくるだろうから、、、、それがだめなら1万年前の情報の開示かな。厳密には初代九世が世に出る前の話。」


「なんかあったか?」


「この前モリディさんに会って話聞いたんだけど、、、あの時代より前の時代に九世だとか厄災だとかじゃないもっと別の何かが起こってる気がする。それこそ僕たちのような異世界人関連の何か。」

 この話に皇帝はそんな気はしていた

 メートは初耳

 といった顔をする。


「ただの仮設でしかない。仮説しかないけど、、何かあったとすればそこ以外にあり得ない。皇帝なら知っているはずでしょ。九世の出現の前の時代の情報がないこと。」


「ああ。そこからの時代の情報は厄災にだいぶやられていたとしても、各地に残っている情報やら長命種の話やらかき集めてその時代に起こった事柄はきちんと整理されている。だから異世界人に関する何かがあったとするならば1万年前ではあるのだろうとは思っていたが、、」


「どうにかしてどちらか片方、あわよくば両方の情報を、、、おや?」


「あらあら。随分とタイミングがいいわねぇ。」


「来ましたね。聖都」


「きたわねぇ。」

 モーリンと晨弥がモラレドと聖女の魔力を感知する。


「?どこにいる?」

 

「「王都の門をくぐったところ」」

 晨弥とモーリンが

 感知出来ずに困惑する皇帝の質問に答える。


「お前らどこまで感知出来てるんだよ。」


「僕の場合は知り合いの魔力を覚えていたし、あの人らの純粋な魔力量が多いからわかっただけ。でも。モーリンさん僕なんかよりもっと早くから気が付いてましたよね?」


「ん?そんなことないわよぉ?」

 晨弥に問いは軽く流される。

「晨弥ちゃんも行ったほうがいいんじゃない?」


「そーですよねぇ、、、。自分で言うのもなんですけど、、聖都の一部お偉いさんと確執?に近しいものがあるというかなんというか。」


「「なにしてんだか。」」

 皇帝とメートの意味の揃ったツッコミが入る。


「んじゃまぁ、行ってきますので、とりあえずお開きということで。なんかあれば呼んでください」

 

 そういうことでと挨拶をしながら出ていく晨弥を見送る帝国側

「なんつーか、あいつも随分大変そうだよな。」


「私も皇帝(あなた)のせいで大変ですけどね?」


「それはすまん。」

晨弥と皇帝、メートこと泰清君は結構仲良いです。


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