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増える課題

おはようございます。現在朝の3時。魔力制御訓練中にございます。最近になって魔力制御訓練をしながら魔力感知ができるようになった。まだ範囲は狭いけど。できるようになった原因は魔力感知の感知の仕方を変えたって表現であっているのかわからないけど変えた。元々は範囲内の人間の形を全部を見ていたのだが、今は人を点として見ている感じ。説明が難しいけど一人一人に割いていた容量を極限まで減らすことで感知範囲を増やすことに成功したといったところ。これにより魔力制御中でも少しの範囲なら感知できることにつながった。最初の感知方法だと範囲を広げると脳が悲鳴を上げだすのがわかるんだよねぇ。実際範囲を広げすぎて頭痛くなったことあるし。ただこの感知方法だと人が点になるから武器とかを持ってても気付かない可能性があるから臨機応変に対応しないといけないんだけどね。、、、おや、そろそろ走り込みの時間だし行くか。


「おはようございます。」


「おーう。おはよう。」


走る前は毎回談話室的なところに挨拶に行くんだけど最近団長さんおらんのよね。忙しいみたい。


「すみません。時間作れたので武器お願いしたいんですけど。」


そう。そろそろこれもやっておかないといけないと思い、走っているときに階級の高い人に武器の選定やらをしたいとお願いしていたのである。


「お、ついにか。こっちは準備できてるから何時でも良いがどうする?飯食い終わった後でもいいが、、、」


「僕はいつでも問題ないです。」


「じゃぁ、飯後で」


なんて話を聞いていたのかいないのか、走っている最中も飯を食っている最中もこの武器がどうとか、こっちのほうがどうとか、ずぅっと聞かされ続けた。


朝食後


「さて、始めるか。」


「よろしくお願いします。」


今日僕の武器選びの手助けをしてくれるのは、オーダさんという部隊長である。バリアス騎士団長は遠征に行っているらしい。


「といってもなぁ。、、、これはどうだ?」


渡されたのは刀。日本刀的なやつである。


「こっち世界でもこれを装備するやつは少なくないのでな、刃の長さもいろいろあるぞ。」


なんて言われていろんな長さの刀を持ったり試しに振ったり切ったり。とりあえずしっくりきたやつを一つキープ。


「ほかに興味のあるやつはあるか?」


そんなこと言われてもね。目の前双剣にどれだけの武器が並んでいると思っているんでしょうね。双剣みたいなやつもあるし、ハルバート?だっけ?みたいなやつもあるし、西洋の武器と言ったらこれ!みたいな形の剣もあるし、、、


「模擬戦形式で試してみるかい?」


「お願いします。」


試してみるのがてっとり早いよね。


・・・・


「これにします。」


僕が選んだのは戦斧。これが模擬戦をしていて一番しっくりきた。


「良いと思うぞ?私もそれを奨めるつもりだったから。戦斧の訓練をしつつ、さっきキープした刀も練習していく形で訓練を積むと良いと思う。」


「?」


「状況に応じて得物を変える必要も出てくるからなぁ。私も大剣と片手剣の二つを扱うからな。」


場所やら敵やらで武器に求めるものも変わってくるか。納得。


「まぁ武器の取り扱いはわざわざ言わなくてもできるだろうが一応な。」


てな具合で武器の持ち運びとか手入れをする場所とか教わって、今日はお開きになった。訓練は空いた時間とかに訓練場に来れば誰かしらいるだろうし、どうにかなるだろとのこと。若干投げやりな気もするけど、信頼故だと思うことにした。


にしても部隊長なだけあって一切勝てる気がしなかった。そりゃ肉体のスペックで考えるなら僕のほうが上っぽいけど、、、技術の技の字もない僕にはどうしようもなかったね。どの武器が自分に合っているのかの確認のための実践形式といえども素人と部隊長じゃ差がありすぎてって感じだった。訓練しないとね。


部屋に武器を持ち帰りまして、午前11時を過ぎたあたり。魔法の訓練場にでも行ってみるかな。それとも魔力制御しながら本でも読もうかな。でもそろそろ魔法も本腰を入れないとなんだよなぁ。ヴァーロットさんのもとで訓練した時が最後だしなぁ。うーむ。魔法の訓練に行くとするか。、、、魔導士団の訓練場ってどこ?


てなわけでいつものところに行きまして、場所を聞きいたところ、もっと先だと言われたので行ってみたらなんか見たことのある人がいた。なんて言ったっけ?、、、アンスさんだ。


「こんにちは」


「おぉ。晨弥君か。どうかしましたか?」


「魔法の訓練をしようと思いまして、、、」


「歓迎しますよ。というか、魔法それなりに扱えますよね?」


「あれ以来使っていないので、、、」


「なるほど。とりあえず現状も把握したいですし、炎魔法で良いのであの的(案山子みたいなやつ)に向かって撃ってみてください。威力はあの的を壊さない程度で。」


「はい。では、行きます。」


ドン!


撃った魔法は皆さんおなじみ火球。的も壊れていな、、、あっ、倒れた。壊れはしなかったのが救いだな。


「壊すと思ったのですが、、、魔力制御がうまくできている証拠ですね。これなら問題なく訓練できそうですね。」


「でも、倒しちゃいましたけど?」


「倒すくらい問題ありません。初めてやってこれなら上出来です。」


「ありがとうございます。」


「それではどうしましょうか?ここは魔法の威力を調節する訓練場で高火力なものや広範囲なものは別の訓練場になりますけど。」


「僕の魔力の限界を確かめておきたいんですよね。」


「なるほど。まだ限界まで魔力を放出したことないんでしたね。限界まで出し切るには、こちらに来た時のように魔力を制御せず、出しっぱなしにする方法と魔法をたくさん撃ち続ける方法がありますが晨弥君さんの魔力量だと出しっぱなしが早いですが、その場合別の訓練場で行いますがどうしますか?」


「出しっぱなしでお願いします。」


「では別のところに行きますかね。」


====

また別の訓練場に移動して


「ここなら魔力をいくら放出してもほかに迷惑をかけませんから、念のため防御魔法はかけるので、始めちゃいましょう。」


「よろしく願いします。」


制御している魔力を解き放つ感じで、、、なんというか自分の手に負えなくなる感じが押し寄せてくる。これ以上解き放って良いのかわからないから一回ブレーキ、、、


「晨弥さん、その状態をキープしてください。今の放出状態はそれなりに魔力を消費する魔法を連発している状態です。」


なるほど。ということなのでこの状態をキープ、、、まだ始めたばかりだけどこれ本当に減ってる?言ってもしゃーないから続けるけど、、、


「アンスさん?これ本当に減ってます?」


どれくらい経ったか知らないけどこの状態の制御にも慣れてきちゃったんだけど?それなのに魔力量が減っているとは到底思えないんですけど。


「そうなんですよねぇ。減ってないんですよねぇ。消費速度より魔力回復速度が上回っている可能性がありますね。」


、、、そんなことある?チート能力持ってた感じ?、、、喜びたいのだけれどねぇ。僕、心配性というかなんというか、マイナス方面にすぐ考えるのが悪い癖でねぇ。初見殺しには有効だけど種が割れれば瞬間火力勝負に持ち込まれて負けるくね?って考えちゃうんですよねぇ。勝てないけど負けないって状態に持ち込まれる可能性だってあるわけでというかこっちが主な対策法になりそう。ここでも結局僕は素人でくぐってきた修羅場が違いすぎて僕じゃ膠着状態を打破できないどころか打破しようとしたせいで僕がピンチになりそう。魔力制御をし続けた甲斐あって他人の魔力制御レベルもなんとなくわかり始めたんだけどアンスさんには僕は勝てない。魔力回復速度が速いとしてもまぁ勝てないよね。この情報をアンスさんが知らなかった場合初見殺しが、、、できなさそう。僕が未熟なのが原因なんだけど、初見殺しを今の僕が狙ったら逆にスキを与えるだけな気がする。悲しいね。


「どうすれば良いですか?一回中断しますか?」


「そうですね。中断しましょう。放出を止めてください。」


ゆっくり、、、ゆっくり、、、あぁ普段の制御している状態に戻った。良かったぁ。


「えっと?」


「そうですねぇ、、、とりあえずヴァーロット殿のところに向かいますか。」


「そうですね。」


というわけでヴァーロットさんの部屋。


「なるほどぉ。魔力回復速度が異常だと。となるとどれくらいまでなら回復速度が上回るか検証しなければなりませんね。」


「「よろしくお願いします。」」


とはいったもののそれを調べる装置だか何だかが聖都って場所から持ってきてもらわないといけないらしい。ということで、その測定まで魔法の使用は念のため禁止魔力制御はお好きにどうぞということになった。


あーあ。まーた制御偽装の一刻も早い修得がマストになっちゃった。忙しいね。(他人事による現実逃避)


ちなみにこの話の成り行きで農家から魔導士団長になったあの人が全魔力を扱う魔法を使ったとしても回復速度のほうが上回っていることが分かったとさ。まぁ魔力量が魔力量だから苦労したらしいけど。


それはさておき、午前中は武術とかで午後は本を読みながら魔力制御ってことでやっていこう。


====

翌朝。朝食をとりまして、鍛錬開始。


「よろしくお願いします。」


「おう。よろしくな。」


実戦形式の訓練です。今回のお相手は騎士団に入団して2年目の22歳の方。結果:ぼろ負け。入団して2年目なんて言ってるけど別にそれまで武器を振り回してなかったわけじゃないわけで、、、すがすがしいほどのぼろ負けをしましたとさ。、、、もう少し拮抗してもよくない?普通ここ僕が勝つところじゃないの?現実は非情だね。ちなみに僕が今日使うのが戦斧でお相手さんは大剣だった。


悲しん出る暇もなく二戦目。今回の人は入団1年目の15歳。得物は今回も大剣。有望株で団の中でもすでに上位らしい。もちろんぼろ負け。なんなら城壁にたたきつけられた。実践訓練で扱うのが木でできてなかったら大けがじゃすまなそう。いやになるね。


なんて考えながら思いながら大体ほかの人の試合を見たりしながらだいたい10戦くらいやりまして。結果は、


三戦目 VS双剣  ぼろ負け

四戦目 VS片手剣  ぼろ負け

五戦目 VS戦斧 ぼろ負け

六戦目 VS大剣 ほんのちょっと善戦したと思われるがぼろ負け

七戦目 VS大剣 先ほどと同じ動きができるように頑張ったが結局できずぼろ負け。調子乗ったかな?

八戦目 VS槍 ぼろ負け 戦い方よくわかんね

九戦目 VS片手剣 自身の経験とほかの人の試合を見て組み立てるもぼろ負け

十戦目 VS戦斧 何もできずぼろ負け

十一戦目 VS大剣 一番良い動きができたがぼろ負け


だーめだこりゃ。所詮は素人。僕が考えた試合の組み立てなんか誰かで経験済みか。これほかの人の訓練になったのかなぁ。なんか時間だけもらっちゃっただけな気がする。


「お疲れ様ぁ~」


えっと、、、オーダさんとは別の部隊長さんだ。


「お疲れさまでした。」


「いやぁ手ひどくやられたねぇ。」


「素人との差を痛感しましたね。」


「まぁ、ここにいる連中は入団する前から魔物の討伐をしたことがあるやつがごろごろしてるからなぁ。それに対人戦はこうやって普段からやってるし。それを差し引けばよかったと思うぞ?」


「そう、なんですかねぇ」


「そもそも、もう少し動けるだろ?」


「?」


「模擬戦見ていたけどなんと言うか動きに制限をかけている感じだな。」


「極力身体の硬度とかには頼らないようにしようかと思いまして。」


「いや、そこじゃない。気が付いていないなら無意識か?攻撃ためらってるぞ?」


「え?」


「無意識か。硬度云々は技術を磨くためなのはわかるがそれは防御をしているときに、体の硬度で防ぐのはここなら良いが実戦では何が起こるかわからないからその癖をつけないために肉体には頼らない。これは理解できる。だが、攻撃の時には肉体のスペックを利用するべきだ。そうじゃないと攻撃が攻撃にならない。距離を詰めるときや翻弄しようと動いているときはそれなりに体を扱えているが、いざ攻撃を仕掛けようとするタイミングで身体が硬直している。あれじゃ攻撃を流されるし、攻撃してくださいと言っているようなもんだぞ?」


なるほどね。科学世界で剣なんて他人に振らないし、振っちゃいけないし、、、それが邪魔しているのか。


「ご指導ありがとうございます。」


「おう。いいってことよ。それじゃまた明日。」


そりゃそうだよな。この世界は、、、そういう世界だったな。本で読んでたはずなんだけど、、、実行するのは難しいな。言うは易し行うは難しってやつだな。これも改善しなきゃいけないね。


はぁ。問題は増えるばかりだなぁ。


この後は予定通り書物室で本を読んで寝ましたとさ。(今回は戦闘の心得的な本)

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