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界の渡り人  作者: ホトトトギス
王都騒乱
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挨拶回りと休暇

 会議終わりの晨弥は王城の城壁に来ていた。


「♪~♪~♪~」


 日の出を見ながら

 鼻歌を歌う。

 そのトーンはどこか明るい。

 快晴の空をみているからなのかどうかは分からないが。


「しんやにい」


「おはようございます。姫さま。お早いですね。」


、、、あれ?姫様の名前なんだっけ?話さなすぎて忘れちゃった。


「しんやにいの方が世間的な立場は上なんですから様はいりませんよ?」


「オフですし問題ないでしょ。それで?僕に何か御用ですか?」


「私はどうしたらいいですか?」


「は?」


 うわずった は? と へ? が混ざったような声をあげる。


「え、、、っと?それはどういう?」


「兄さまは、バリアス騎士団長に稽古をつけてもらったりしてて、、私は何をしたらいいかわからないくて、、、」


「あー、、、」


なるほどね。そういう感じね?難しいね。

ん?でも確か


「魔道具関係に秀でてませんでした?」


「、、、できは、、しますけど、、、」


「あ~、、、」


あ~~~~~~~~。(おめ)えよおおおおおおおお!

僕に聞かないでほしいね。わからないから。

でもなあ、、聞いてきたからには答えてあげたいよね。


「魔力の制御訓練やります?」

なんだ「やります?」って。

なんで疑問形なんだよ。


「制御訓練、、、、、ですか?」


「そう。魔道具作成にも緻密な操作要求される場面もあるんでしょ?」


魔道具関連の書物読んだときに書いてあったんだか思ったんだが忘れたけど。


「あります。」


「それにヘレーティル語も理解できるんでしょ?僕は見てもわかりませんでしたけど、何かしらで役立つと思いますよ?」


 ヘレーティル語

 ジパング出身の魔道具製作の第一人者であるヘレーティルが使用していた

 付与するための独自言語

 この言語が理解できれば偉大な魔道具職人になれると言われるほど。

 例えば、走という漢字があったとして

     これの持つ意味が

     ・走る

     ・歩く

     ・寝る

     ・暇

 などなど、これは例であり本当につかわれているものではないが

 このレベルで意味が分からないものになっている。

 晨弥も見てみたのだが

 「本当に意味が分からない。冗談の類だろ。」

 とこぼすものになっている。

 解析鑑定の魔眼を使って見てはいないが、

それで読めたところで使いこなせはしない。

 というのが感想である。

 

うん。自分でもわかる。すっげー無難なことしか言ってない。

欲しいこと言えてない気しかしない。

別に姫様魔力制御できてるもん。

あと名前思い出した。サラ王女だ。

知り合いと同じ名前だった。

おぼえやすいと思ったんだけどなぁ、、、、。

それはそうと別のことも言わないと、、、


「その他だと、、他人の魔力も制御できるようにするとか?」


「?」


「他人の作った魔道具をいじるときに必要じゃないですか。」


これは知ってる知識


「付与内容の書き換えとか、内容に何か足すときとかに」


 自作の魔道具を販売する場合は、

 他者の魔力を流しても使えるようにしなければならないのだが

 お粗末なものだと暴発する恐れがあり、

 少なくない数の被害報告が毎年確認されている。


王城の内部の魔道具の確認を自分で出来るから

色々と便利だと思うんだよね。


 そんな晨弥の考えなどつゆ知らず

 何かしらをひらめいたのか


「ありがとうございます」


 と言葉を残して

 小走りで戻っていくのであった。


「な、なにを思いついたんだ?」


怖いから考えんとこ。


 何も見なかったことにした。


、、、、


 日もすでに上り王都も活気づいたころ

 晨弥は久々に


「お久しぶりです。みなさん。」


 オーダ達の墓参りに来ていた。


「僕、九世になりました。」


 吹き抜ける風は日本の1月では絶対にありえないような温かさだった。


「これからも精進していきますので、よろしくお願いします。」


 その顔には少しだけ笑顔があった。


、、、、


 その後は晨弥が知っている王都にいる異世界人たちに会いに行った。

 真理のもとでは九世祝いとして少々お高めな宝石類をいただいた。


 そして次に行くのはオ・ネエと名乗る人物の元へ行くわけだが、、、


、、、だいじょぶだよね?


 不安は尽きないのであった。


「こんにちは~。」


 相も変わらずギラギラした表の扉をスルーし

 裏側の落ち着いた雰囲気の扉から入る。


「あら?あらあらあらぁ~?噂の新しい九世のしんやちゃんじゃな~い。」


ちゃんて、、突っ込むだけ無駄か。


「お久しぶりです。」


「暴れまわってたそうね?」


「今後も暴れまわろうかと。」


「あらやだ。アグレッシブなのね?興奮するわ。そんなあなたにプレゼントがあるのよ。もらってくれるかしら?」


「ありがたく頂戴します。」


不安がないと言ったらウソになるけど。

 

 オ・ネエに連れられてとある個室にたどり着く

やばい。生きてる心地がしない。

失礼になるけど。申し訳ないけれども。

本当に怖い!


「あなた魔眼使えなくなったって聞いたけど、、ほんとう?」


「へ?」


 本日2度目の素っ頓狂な返事を返す。


「クラブの方のお客さんが言っていたのよね。だから心配してたのよね。」


「情報速いっすね。」


「なに、じゃぁあなた、本当に使えなくなっている訳?」


「使うと廃人になりますね。」


「何恐ろしいことサラッと言ってるのよ。間違いなく機密事項じゃない。」


「それはそうですけど、、そんなもの大概流出すると思ってたので、、、」


「あなたが気にしていないならいいけど、、」


「じゃあそんな僕を助けると思ってひとつお願い聞いてもらえます?」


「お願い?あら、何かしら?」


「国際平和祭が開催されている期間中に戦いが起こります。」


「やっぱり、起こるのね。」


「起こりますね。この国が平和なので。」


「いやな世の中ね。それで?私は何をしたらいいのかしら?」


 、、、


「あなた、本気で言ってるの?」


「こういう言い方が良くないのも理解しています。でも、どっちにしろなりますよ。」


「なるわね。間違いなく。」


「、、、」


「、、、」


「、、、」


「、、わかったわぁ。私の負け。」


「ありがとうございます。」


「気にしないでぇ?あなたもあなたで忙しいんでしょう?」


「本当にありがとうございます。」


「プレゼントがあると言いつつ、魔眼の話を聞こうとしたし、お互い様よ。」


「よろしくお願いします。」


 時間がかかると思われた交渉が思ったより早く終わり


ここが長くなると思ったからほか先に回ったんだけどな、、、。

 心の中でつぶやく。


、、、、


 まだ正午を回った程度の時間であり

 想像以上に時間ができた。


どうすっかな。

というこれから数日間暇なんだよな。

あ!

やろうやろうと思ってたけどできてなかった釣りでもしに行くか。


、、、、


おはようございます。1月17日、午後11時です。

今から釣りをしにべトン領とクォート領の間に流れる川に行きます。

王都からだと数日かかりますが、

今の僕なら諸々に配慮しながらでも5時間くらいで行けるので行ってみます。


、、、、


 6時間後

 モンスターを間引きつつであったため予定より少し遅れたが目的地に到着


もう何人か釣りしてる人いるけど、、、

大丈夫なん?モンスターとか。

本人たちが気にしてる感じないから僕が気にしてもしょうがないけど。


釣りのコミュニティとかやっぱりあるのかな。

そこは○○のスポットだの言われたら泣いちゃうよ?

隅っこの方でひっそりとやろう。


 そこから約1時間

 他の釣り人より下流の位置で釣りを始めたが一向に連れる気配がなく、

初心者だし始めて一時間だしこんなもんだろ

 と読書しながら魔力制御をするという器用なことを始める。


 朝日も見え始め

 他の釣り人は釣った魚を焼いて食べたりと釣り人の間でも動きが分かれ始める。

 そんな時


「お?」


 ようやく一匹釣ることに成功する。


「ここの川は食える魚しかいないのが素晴らしいよね。素人でも釣って食べるがすぐにできる。」


 これが晨弥がこの川を選んだ理由

 火起こしをして

 魚の内臓を取り出して内臓も火の中に突っ込み、魚を焼き

 いい具合に焼けるのを待ちながら

 次の獲物を待つ。


さてはこいつマグレの一匹だな?


 若干ふてくされながらも焼き魚を食し

 焚火の音に誘われて仮眠を取り始める。


、、、、


 どれくらい時間がたっただろうか。

 魔力感知内に反応が入ってくる。


この感じ、、人だな。


 こちらに来ないのなら気にすることはないと判断する。

 が

 


、、、こっち来るやん。


 川のせせらぎと焚火の音で心地よくなっていたところに水を差されるが

 なにかあって人手がいるなら手助けしようと起き上がる。

 が


「どういうつもりだ!」


 怒鳴られる。

 よくわからないので


「どちら様ですか?」


なんか向こうの方に無駄に派手な馬車あるけど、、お偉いさん?


「ユドラ国のクォルトン様にあらせられるぞ!」


んなこと言われても誰やねん。

ユドラは確か、、、シュポーロ関連の小国だったよな。

王の名前はマルゾットなんだけど、、

それくらいしか知らん。

クォルトンとかマジで誰?

こんなバカみたいな人数引き連れて。


「クォルトン様がお呼びだ!こい」


 言われるがままについていく


めんどくさいんだけどね?


 馬車の小窓から

 小太りの性格の悪そうなおっさんが現れる。


「平民の分際で随分と良い服を着ているではないか。」


一言目それかよ。

つーかこの服、国宝レベルなんだけど、、。

てかなんで僕そんな服着て出歩いてんだ?おバカさんかな?


「譲り受けまして。」


「ふん。いい値で買ってやろうか?」


「いえいえ。この服は値段ではないので」


物理的にも精神的にもね。


「平民の分際で言葉を知っているではないか。」


「たまたまにございます。」


なんかいい感じ気持ちよくなってもらって

サヨナラしよう。

ま、癪だからクォルトン様とは絶対に言わないけどね。


「だが、私のような者を前にしたときは頭を下げるべきだな。」


「ご指導恐れ入ります。」


「オールデン伝記をしっているか?」


「はい。」


「では「私の剣にほころびはない」という言葉は知っているな?」


「はい。」


「その割には私のような者を前にして頭を下げるという行為ができておらぬではないか。所詮は平民だ。精進するように。」


「ご指導ご鞭撻いただき誠にありがたいのですが、私なぞ時間に、あなた様の貴重なお時間を割いてしまいますと、あなた様のご予定に影響が出てしまうのではないでしょうか。」


「ほお。平民なりにやればできるではないか。それに免じて今回のことは不問にしてやろう。」


「寛大なお心感謝いたします。」


ほら、上機嫌になったいい感じに立ててあげれば勝手に気持ちよくなってくれる。

楽でいいね。

あとはこいつが消えるまで頭下げときゃいいでしょ。


 その後、クォルトンが乗っている馬車が見えなくなるまで頭を下げ続けた。


「あの手の輩は対処法が確立しているのがいいところだよね。さて、」


 あの大行列が歩いている。

 それをこの国の暗部が見逃すはずがない。

 そして運ばれた荷物の中にあった大きな鉄の塊

 魔力感知で確認した。


「奴隷がいたね。」


 近くの林へと歩みより声をかける。

 その声に反応して一人の黒装束に身を包んだ男が現れる。


もう何人かいるみたいだし


「いかがいたしましょう。」


僕に聞かれてもよくわからないけど、、


「とりあえず見張り続けてください。あなた方なら問題ないかもしれませんが、、国王には?」


「すでに報告に走らせております。」


「このままいくなら、、つくのはべトン領、、」


「おそらくは。」


「じゃ、平和祭が始まる前に潰したいですし、国王に許可を取りに行きます。許可が下りても下りなくても結果を伝えに走らせますので、よろしくお願いします。」


「御意」


 行っちゃった。


「僕も帰るか。」

22日の0時にも投稿しますが、その後は未定になっておりますので気長にお待ちください。

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