何から手を付ければ良いかわからない時ってあるよね。
あー、昨日は楽しかった。現在朝の3時。一週間ちょい前ぐらいに行った料亭での食事。今回は僕、ヴァーロットさん、アンスさん、バリアスさん、アルゼディア国王、ウィル王子。ほんとなんで王族までいらっしゃるんでしょうね?暇なわけないはずなんだけど。まぁいいか。てなわけで今日からはれて自由の身になりました。二時間ぐらい魔力制御の制度を上げる訓練して走りながらどうするか考えるか。
大体2時間後
(走りながら思考中)
さて、今日はある程度今後の方針を考えることにしよう。兵士さんとも仲良くなれたし、武器種の選定と訓練とかしたいなぁ。なんかゴブリンの数が増えていてそれの討伐がここ最近の仕事の大半らしいけど。今の僕じゃまだ戦うレベルにいないから戦闘職に就くつかない関係なく戦闘スタイルの確立もしないと。てなるとやっぱり、武器をどうするかかな。あとは、魔道具っていう現在の技術で作られた道具と、製造不可の古代の遺物ってのがあるらしく、魔道具のつくり方も付与ができないといけないらしいからそれも気になるよねぇ。どうすっかなぁ。優柔不断で決められないぜ。、、、やっぱり近接関連の強化が先か?でも気になるよなぁ、魔道具。どうすっかなぁ、、、
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結局自分の部屋に戻ってきちゃった。午前中に近接訓練をして午後は魔法関連ってのは決めたんだけど、、、今日はどうしようね?散歩がてらこの世界の街並みとかを見て回るのもありかな。王城以外ほとんど行ってないし。馬車に乗ったけど祖と見る余裕なかったし。ヴァーロットさんに相談に行こう。まだ朝早いしもう少し制御訓練してからだけど
ということで3時間後。僕がオエッたあの部屋に到着いやな思いでしかないね。
コンコンコン
「おはようございます。晨弥です。ヴァーロットさんいますかぁ?」
「どうぞお入りください。」
「失礼します。」
「おはようございます。本日はどういたしましたか?訓練場の開閉でしょうか?」
「いえ、街並みを見たいなと思いまして相談に来たといいますか、、、」
「あぁ確かに。ほとんどここにいますもんね。私も後で足りないものの買い出しに行かなければならないので一緒に行きますか。」
「自分で買いに行くんですか?」
「言えば買ってきてもらえますが、暇つぶしも兼ねていますので。」
「あぁ」
なんて話してたら奥から女の人が来た。初めて見る人だ。
「何が暇つぶしですか。」
「アンナさんお疲れ様です。」
「お疲れ様です。で、私に仕事押し付けてどこに行こうと?」
「買い出しですよ。」
やっぱすげぇよこのおじいさん。飄々と答えてやがる。
「あのぉ?」
「あなたは、、、あぁ異世界人さん。」
はい、異世界人です。
「紹介がまだでしたね。晨弥さんこちらはアンナさん。晨弥さんが落ちてきた後、ケガの有無の確認などをした人です。こちらが晨弥さん。あなたの言う通り異世界人です。」
「お礼が遅れて申し訳ありません。深夜です。その件はお世話になりました。」
「私は見ただけですし、そもそもケガしていなかったので何もしていないのでお礼されることの程ではありませんよ。」
良い人だぁ。
「まぁしいて言うなら視力を回復させるかどうかってところだけでしたね。」
視力を回復する魔法あんの?
「視力戻せるんですか?」
「えぇ、可能ですよ。やりますか?」
もちろんやってもらいたい。
「おねがいできますか?」
「良いですよね?ヴァーロット先生?」
「もちろん構いませんよ。」
「では、眼鏡を外してこちらの椅子にお座りください。」
外して座る。
「では、始めます。」
、、、なんとも不思議な感覚。これは神聖魔法ってやつなのかな?肉体の傷の回復に関連するのは神聖魔法って本に書いてあったし。それでこれが回復というか、視力の再生?の感覚、、、この回復の感覚を覚えておこう。いつか自己治癒ぐらいは必要になるだろうし。
「はい、終わりましたよ。」
おや、魔力の感覚を覚えるのに集中してたら終わったようだ。、、、、お?おぉ?おぉぉ!眼鏡なしで綺麗に見える!すげぇ。さよなら眼鏡。今までありがとう眼鏡。でもこれからこの眼鏡どうしようか?
「晨弥さんその眼鏡は指輪の中に入れておけばいいのではないですか?」
心の声読まれた?それとも声出てた?それともそんな顔してた?まぁいいや。
「どう使うんですか?」
「、、、説明するの、、、忘れてました。」
僕も聞くの忘れてました。というかつけているのに存在忘れていました。
「指輪に魔力を流して、眼鏡を入れるイメージをすれば入りますよ。」
おっ!できた。今までありがとう僕の分身。
「ありがとうございます。よく見えます。」
「お役に立てたなら何よりです。」
「では、晨弥さん。買い出しに行きましょうかね?」
「え?本当に行くんですか?先生。」
「はい。」
「はぁ、しんやさん。よろしくお願いします。」
「え?あ、はい。」
「ではまいりましょうかね。」
ということで、王城を出まして。そこからさらに10分ほど歩きまして、王城の敷地をようやく出ることができた。自分の足で出たこの感覚なんとも表現しがたい。買い物は貴族街にあるものらしい。このミルティコア王国の王都は王城が大体真ん中にあり、それを囲うように貴族街があり、その外側に平民街ってな感じ。距離的な話をすると行く方角によってまちまちだからなんとも言えないけど。今回向かう方角の反対側には王立学校があるらしい。確かにそれっぽい建物は見える。王城を出て、10分以上過ぎただろうか?馬車がよく通る道に出た。王城や学校に用事があるとき以外は、怪しまれたりしないように王城すぐの道は通らないようにするのが一般的だそうだ。どこもたいへんだねぇ。なんて話をしていたら、買い出しがぼちぼち始まった。今回はポーション?ていえばいいのかな?を買うようだ。しかも何件も梯子している。僕はその間街にある物珍しいものを見ているので楽しい。たとえば魔法世界にも街灯がある。今はついていないけど夜になるとつくらしいが魔力を使っているらしい。そういう仕事があるんだか、はたまた、、、、。ほかには本屋もあるね。道の反対側にあるから全部は見えないし解析鑑定はマナー違反になるから(実際はどうか知らないけど)ね。法律で禁止されていないからやって良いとか言う子供みたいなことは恥ずかしくてできません。こちとら20歳だぞ。
「晨弥さんお待たせしました。」
おや、ここの買い物も終わったようだ。、、、お年寄りに荷物を持たせるのもね。
「荷物持ちますよ。」
「では、お言葉に甘えて。」
「あとはどこに?」
「いえ、これで一通り回りましたね。晨弥さんはどこか行きたいところとかはないですか?」
あったって僕は魔法世界の金なんざ持っていません。
「お金の心配はいいですよ?」
見透かされてた。
「それなりにあると自負していますが高すぎるのは勘弁してもらえると。」
僕をなんだと思っているんだ。一文無し野郎におごってくれる人に高いものをねだるなんてことしません。間違えた。出来ません。できるわけがありません。
「え、えっとぉ、、、服、、、ですかねぇ。」
今もだけれども僕が来ている服ってのは、王城にあるやつを貸してもらっている状態なんだよね。
「あぁ、そういうことですか。なら国王様に頼んで作ってもらいましょうか。」
「それは、、、どういう?」
「本人も指輪を出した時におっしゃっていたじゃないですか。つり合い取れるかわからないって」
あぁ。そういうことね。
「というわけだから、他にはないかい?」
「じゃあ、魔道具について書かれている本で」
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王城にもどって、
「良い買い物をしましたね。」
「本を選ぶのに手間取ってすみません。」
「魔道具といっても種類がありますからね。荷物を置いたら国王様のところに行きましょうか。」
「はい。」
こんな感じで街探訪終了。
今回の収穫
・魔道具の本
・魔力感知
ざっくりこんな感じ。魔道具の本は まぁ言葉通り。魔力感知は人通りの多いところに行くということもあり、感知範囲を2mにしていた。していたが、途中で範囲を5mまで伸ばした。思ったよりできたからね。これ以上伸ばせる気もしたけどここで調子のってやらかすのもよくないからね。
「アンナさん。国王様は今どこにいらっしゃるかわかりますか?」
「私は会ってないのでわかりませんが、この時間なら天気も良いので庭にいるかと。」
「ありがとうございます。では行きますか。」
てなわけで庭に来たわけだけど、、、、あぁいるね。
「お休みのところ失礼します。」
「ん?おや珍しい。どうしましたか?」
「晨弥さんの服でご相談がありまして」
「はい。今は王城の服を借りているのですが、借りっぱなしになりそうですし、自分のが欲しいなと。」
「気にしなくても良いのに。でもそういうことなら。おーい誰かいるかい?」
国王が魔道具?に呼びかけると、侍女やら執事やらが何人かやってきた。
「お呼びでしょうか。陛下。」
「こちらのしんや君の服をお願いできるかい?」
「承知いたしました。」
そう言うなり、あれやこれやと寸法を測ってあっという間に行ってしまった。なんなんだろうね、王城で働いている人たち皆優秀が過ぎると思うんですが?なにはともあれ
「ありがとうございます。」
「このくらいなんてことないよ。そうだ、しんや君忘れていたよ。ウィルが探していたよ。」
「何かありました?」
「ほら、食事の時に登下校の話をちょっとしていたでしょ?あれの続きが聞きたいらしい。」
「そんなことでいいんでしたら王子の都合がつく日にでも」
「そういってもらえると助かるよ。服は1週間後にはできているはずだからその時にでもウィルと話してやってくれ。」
「わかりました。」
「では、1週間後によろしく頼む。」
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今は自分の部屋で魔道具の本を読んでいる(無論、魔力制御の訓練は常にしている)。流石に王城で会う国王はビビるね。やらかしたらどうなるかわかったもんじゃない。すでに見逃してもらっているのかもしれないけれど。さて、本の内容だけどこの世界には魔道具のほかに旧時代の遺物なるものもあるらしい。予想はしていたけれども。
魔道具の性質は
・現代の技術で作られた。または製作段階で付与を施したもの。
・それ自体に魔力が宿っていないもの
旧時代の遺物は
・魔力を宿しているもの
・付与なしで能力を持つもの。
らしい。魔力が宿るってのは、そもそも魔力も持っていて、使えば自動で魔力が回復するもの。なんだってさ。仮に旧時代の遺物を超える魔道具があっても魔道具判定らしい。魔力を宿らせることができるようになれば話は別なんだろうけど。、、、いや、ないな。どうせ難癖付けたり裏工作で魔道具判定のままだな。間違いない。
それはそうとこの本で得られた情報は付与に詠唱が存在しないってのが一番大きい。付与には二種類あって、道具に付与して魔道具を作るタイプ(付与職人)と、戦闘中に状況に応じて必要な付与をするタイプ(付与士)がいて、両方できる人は少ないらしい。どうやら必要な技術が違うらしいね。
コンコンコン
おや?誰か来たようだ。珍しいね。
「はい」
「失礼いたします。」
?執事さんだ。
「何かありましたか。」
「先ほどのお洋服の件なのですが、好みの確認に参りました。」
「あー、」
どうしよう服なんてまともに考えてこなかった弊害が来た。
「そうですねぇ、今着ている服は結構好みに近いですね。」
「承知しました。服のいろなどは?」
「地味な色で」
「承知いたしました。それともう一つ、殿下との食事の件なのですが明日の昼食になりましたのでよろしくお願いします。」
ん?
「殿下との昼食?」
「先ほど殿下が話の続きを聞きたいとおっしゃっていることはお聞きになったと思いますが、それが、昼食の時間になりました。」
「あぁ、、、、ちなみに場所は、、、」
「晴れましたら先ほどのお庭になります。雨でしたら王族の方々がお使いになる部屋になります。時間になりましたら呼びにまいりますのでご心配なく。」
僕の一番の不安はそこじゃないけどまぁいいや。
「よろしくお願いします。」
「失礼いたしました。」
さて、どうしたものかね、、、現在夕方の5時。明日はいつ呼ばれてもいいように部屋にいなきゃ出し、今日のうちに何かやろうにも時間が時間だしなぁ。中途半端で終わっちゃうよなぁ。しょうがない、魔力制御に注力するか。制御訓練が終わった時よりも制御技術は上がったけど、制御技術でブラフをかけるにはまだ足りないからなぁ。
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「ふぅ。」
現在夜の9時過ぎ。魔力制御一回始めるとだいぶ長い時間使っちゃうなぁ、まだ未熟だからその方が良いんだけど。でも、制御の訓練をしているときは魔力感知ができていない。これはマズイ。まぁまずい要素はそこかしこにあるから、困っているんだけど。たとえば、魔力量は王女様と同じくらいなのは聞いたが実際にどれくらいの魔法をどれだけ使えるかなどの基本的な情報を持っていない。これが一番やばい。買い出しの手伝いとか行ってる場合じゃなかった。明日がどうなるかわからないけど、最優先事項は決まった。決まったので疲れたし、風呂入って就寝。おやすみ。
晨弥が眠って現実逃避をかましたので終わります。