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界の渡り人  作者: ホトトトギス
生と死の都
56/89

見上げるは怪物 見下げるも怪物

 大雨に強風

 いつか経験したことがあるようなこの天候

 

天候はまだいい

あの時の方がいかれていた。

 晨弥はそう判断する。

 一番の問題が

 ここが海のうえであり

 船という少ない足場であった。


 戦艦の進行方向と後方に現れた怪物たち

 戦艦を軽く超えているその巨体

 怪物たちは戦艦を気にする様子もなく

 対峙する。


 甲板中央で2匹を観察する晨弥とモラレド


目の前に出てきたのは、、オグプか?こいつ


 先日闘ったオグプなど比にならない大きさを誇る巨体に

 もう黒いと言ったほうが近いとさえ思える

 深い青

 

んでもう一体のタコ?こいつは、、、だれ?


「モラレド、あのタコ知ってる?」


「いいえ。これまで確認しているモンスターは頭に入れているけど、、あれは知らないわね。」


「新種か。」


「おそらくね。それに目の前のこいつ、オグプよね?」


「そう、、だと思うけど」


「このレベルは知らないわよ。」


 魔法世界でも海底の調査は行っている

 確かに奥深くまでの調査はできていない。

 仮に現状の到達地点より深い地点までの調査が

 できていたとしても

 この二匹に遭遇することはない

 

 さらに奥深く 

 人類が到達できるとは到底思えない

 深淵

 そこに住まう

 海の化身なりえる怪物

 それが2匹


「何事もなければそれでよし。もし戦闘になれば、、」


「どっちがどっちやる?」


「僕は新種がいい」


「私も」


「「、、、、」」


「「じゃん!けん!ぽん!」」


「僕の勝ち」


「最悪」


「とはいえ、、戦わずに済むならそれでいいんだけど」


「船も停止しているし、、こっちから向こうに刺激を与えるってのはないと思うけど」


「僕も別に魔力抑えてるしなあ。」


 二人は口にはしないがもう一つの可能性を考える。

 

 この2体が長い時間を生きている場合

 長い時間この膠着状態が続くのでは?

 そしてその長い時間というのは人間の感覚であり

 この2匹にとっては気にする程度の時間じゃない可能性


 次の一手がどうなるかで未来が大きく変わる

 そんなものは

 未来視がない状態の晨弥でも

 未来視を持っていないモラレドでも

 わかり切ったことであった。


 こちらから打てる手はない

 そう考えていたのだが、、


いや、ある!できるかわからないけど可能性が!


 それを思いついた時

 二人の前に

 もう一つの可能性が現れる。


「私が鎮まるようにお願いしてみます。」


 この船には聖女が乗っていた。

 騎士団の人に飛ばされないようにつかまりながら

 晨弥達の前まで来ていた。


「ただ、怒って攻撃をしてくるかもしれません。それを防いでください」


 答えは1つ


「「了解」」


 何かを始めた聖女

 晨弥には詠唱もしているのだろうが

 儀式なのか何なのかわからない

 わからないが

 邪魔をさせちゃいけないのはわかる。


 晨弥とモラレドは普段抑えている魔力を開放する。

 そこでようやく

 戦艦に目をやる2匹

 いや

 目の前の小さく強大な相手に目を向ける。


 2匹が怪物だとしても

 怪物の前に立っている2人もまた

 人類に属する怪物である。

あと2,3日連続で投稿されるかと思われますので

よろしくお願いします。


Q、だったら一つにまとめてくれても良くね?

A、もうしわけない。

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