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界の渡り人  作者: ホトトトギス
厄災の足音

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嵐

あれからはあっという間だった。

クラウドが死んで

そうこうしているうちに聖都から援軍が来て、、、 

そういえばあの援軍の人ら、、、最初からいた人たちと装備違かったな、、、

その人らが現場検証かなんかして、、、

気が付けばシュポーロに帰ってきていた。


あれからエフエフの人たちと話していない。

何を話せばいいのかわからない。

悲しいはずなのに頭の中では理解できているはずなのに

こころが付いてこない。

死んだことは受け入れている。

そういう世界だから

友達は死なないなんてありえないことは理解している。

朝一緒に食事をとった王国騎士が夜には帰らぬ人になっていることだってあった。


あの時から自分の中にある別の感情それが何なのかわからない。

それが何より気持ち悪い


 晨弥もこの世界がいつ死んでもおかしくない世界であることは理解している。

 それでも友達が死んだことを呑み込めるわけではない。

 悲しまないわけでは決してない。

 それなのに心が付いてこない

 それが晨弥の心を深くえぐっていた。


 晨弥は一人シュポーロの道を歩く

 何か目的があるわけではない

 ぶらぶらと

 消え入りそうな声で鼻歌を歌いながら


 そんな中でも魔力感知は継続されていた。

 心の中で舌打ちをする

 空気読めよ  と

 

 晨弥は大通りを離れ

 少しずつ少しずつ小道へと入っていく

 そして


「何か御用ですか?」


「あなたが まといしんやさん であってます?」

「そういうあなたは?あなたも、、、日本人ですよね?そんなにお仲間引き連れて、、、」


「ええ。私は闘うことはしないので」


名乗りはしないか、、、まぁ年のいったおばさんって見た目だな。

闘うことはしないとかなんでいるんだ?


「おかえり願えますかね?」


 引き連れられてきた者たちが攻撃を仕掛ける。

 が


ドドドドッ


 晨弥が生成した剣たちが敵をすでに打ち抜いていた。

 

「キャアアアアア!」


 その甲高い声に晨弥はビクッと体を震わせ

 場所が場所なら面倒だったなと街の外れまで誘導した自分をほめる


「あなた!人殺し!」


「?」


「なんで殺すのよ!話し合いする脳もないの!?野蛮人!」


「いやあ、抵抗しなきゃボコられて連れていかれそうだったもんで」


「あなたは死なないじゃない!」


「おばさんが連れてこなかったら死んでないと思いますけど?」


「私に戦えって言うの?!」


「戦うしかないんじゃない?その面でハニトラ出来るとは思えんし?」


「ふざけないで!女性をなんだと思っているの!?」


「特にどうとも」


「この差別主義者!野蛮人!話し合いもできない人でなし!人なら暴力じゃなくて言葉で解決しなさいよ!」


「言葉で解決できるのは日本人が日本って言う国にいるときだけなんだわ。」


「そんな話してない!日本人ならって話しているのよ!」


「あ~、、、あなたはアレだ誰かが傷ついて、手を汚してくれたおかげで平和あるいは話し合いの場を設けられたとしても手を汚してくれた人をネットとかで暴力はいけないだとか、最初から話し合いの場を設けるべきだ、とかいって叩くタイプだろ?何もせずに手を汚してくれたおかげで保たれている平和を享受しているくせに」


ドドドッ


 何かを答える前に剣たちが貫く


「、、、、こいつらどうしよう?どうにかしてくれない?」


 晨弥は途中から物陰に隠れて成り行きを見守っていた人達に声をかける。

 そうすると一人の男がすがたを見せる。


「この者たちは我々が処理いたします。その代わりと言っては何ですが、ここでは何もなかった。ということでよろしいでしょうか?」


「ええ。何もありませんでしたので。」


 そう告げると晨弥は帰路に着いた。


====


「どうなっているんですか?ビーンさん?」


「すまない。うちの部下が、、、、」


「申し訳ございませんでした。」


「どうやら今がチャンスだと思ったようだ。」


「まあ、、、、、これで異世界人が一人無くなりましたが、、、特に問題のない方がでしたので。ただお咎めなしというわけにはいきませんので、、、どこかのタイミングで頑張っていただきましょうかね。」


「すまない。バンテス」


====


 ギルドに戻った晨弥は職員より伯爵級への昇級が認められたと報告を受けていた。


「昇級おめでとうございます。」


「ありがとうございます。」


「昇級試験を受けた方はギルドマスターにお会いすることができるのですがお会いしますか?」


「僕は、、、、遠慮します。もう帰りますので」


「承知いたしました。」


 ギルドを出た晨弥はその足でシュポーロを出た。


、、、、


 気が付けばミルティコア王都周辺まで来ていた。


 違和感

 肌を、、、、、、いや

 体全体、その芯に至るまでを

 吹き抜ける魔力

 感じたことがない魔力

 その発生源すらわからない


「なんだ?、、、、今の、、、、時期的に、、、、、厄災か、、、、!?」


 ここで考えても答えはでないと 

 晨弥は王城へと急ぐ


、、、、


 晨弥が王城に着いたのは10月1日の18時を過ぎたころだった。


ガヤガヤ


ドタバタ


 王城にたどり着くや否や

 門を行きかう騎士団と魔導士団の面々

 邪魔にならないようにそそくさと門の中に入る。


戻ったことは報告したほうがいいんだろうけど、、、みんな忙しいだろうし、、、どうしたもんか


 城内をふらつく晨弥

 そしてようやく


「あ、アンスさん。」


「ん?、、、おお!晨弥君!戻っていましたか。」


「昼頃、不気味な魔力を感じたんですけど」


「晨弥君も感じていたか。聖都から2時間ほど前に情報が入ってきてね。氷河の厄災の復活を確認しそのまま戦闘を開始したそうだ。」


「ついにですか。」


「ああ。氷河の厄災には九世から3名を派遣したそうだ。」


「その3名でダメだった場合の準備と、、、、って感じですか。」


「そんなところだね。陛下やバリアスさんには私から伝えておくから今日はもう休んだ方がいいよ。」


「ありがとうございます。そうします。」


 二人への報告はアンスに任せ

 晨弥は眠りについた。


、、、、


 10月2日

 日付が変わり城門を行きかう人もめっきり減った午前2時を過ぎたころ

 晨弥は王都を出て

 昔、アッシュウルフの切り伏せられた遺体があった場所に来ていた。


ヒュォォォォォォォ


 あたりは強風が吹き荒れていた。

 空は厚い雲に覆われ、今にも雨が降りそうだった。


 晨弥は目的があってここへ来たわけではない。

 なんとなくここへ来なければいけない気がした。


こういう感覚、こっちに来てから感じること多いな


 心の中でつぶやく


 妙に落ち着いている晨弥を他所に

 吹き荒れる風が

 台風へと形を変えていく

 いや

 その台風すらも形を変え

 おぞましい魔力を放つ龍へと姿を変えていく。


 そんな龍を前にしても落ち着いている晨弥


 王都に戻る途中に感じた魔力

 それは氷河の厄災が発するものではなかった。

 聖都から発表がなかった。

 正しく言えば

 聖都すら把握できていなかった

 復活の近かった厄災


 魔力と咆哮をあげながらその姿が完成する。

 荒れ狂う風と雨


 嵐の厄災

 ミルティコア王国領土内で復活した厄災

 

 復活した厄災が晨弥へと狙いを定める。


グギュルオオオオオオオオオ!!!!!!

長かったあ

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