静けさの中で
ボクシングに似た何かを見学した後
自室に戻り就寝
、、、、
翌日
晨弥は王都を離れる前に真理に紹介されていた異世界人がやっている会社に向かっていた。
ギルドがあるここってシュポーロの中心地のなかでも一番発展してるみたいだけど
そこからそう遠くない位置に本社?本店?があるってことはだいぶ儲かっているのかな?
あんまし詳しくないけど。
う~んと?あ、ここだここだ。ギルドと同じくらいデカいあたり本当の儲かってるんだろうなぁ
中に入ると無論エントランスなわけなのだが
受付の人までいるじゃん。
会社のエントランスをイメージしたら大体こうなるって感じの見た目ではあるけど、、、
立派であることには変わりないんだよなぁ。受付の人とちゃんと話せるか不安になってきた。
「こ、こんにちは~」
若干声が裏返りながらも会話を始めることに成功する。
「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用件でしょうか。」
ここの創業者の健司さんという方に会いに来ました?って言えばいいのかな?
なんていうか考えるの忘れてた。
「あの~、、、健司さん?ここの創業者の、、、紹介状持ってて、、、」
「紹介状をお持ちなのですね。では招待状を確認いたしますのでお渡しいただけますか?」
「あ、はい」
「あちらのお席で少々お待ちください。」
「わかりました~、、、」
、、、、やっちまったよ。この世界に来て久々にこんな喋り方下よ。
会社勤めしているまともな人相手だと緊張がやばい。
国王様とかはもう慣れたけど、、、そう考えるだいぶおかしいな僕。
「お客様。確認はできたのですが今手が離せないとのことで1時間ほどお待ちいただくことになるのですがよろしいでしょうか。」
いやまぁ、、、渡してすぐ会えるとは思っていなかったけども、、、
1時間なら待ちたいけど、、、
お待ちいただくことになりますがよろしいでしょうか=今日は都合つかないから帰れだったらどうしよう
「1時間ここで待っていてもいいですか?」
「ええ。もちろんでございます。お時間を頂戴してしまい申し訳ありません。」
「いえいえ。いきなり来て申し訳ありません。」
そうだよな。普通紹介状持って会う日程の調整してもらいに来るのが普通だよな。
世間知らずにもほどがあるだろ。
喉元過ぎれば熱さ忘れるって言うし1か月後には忘れてるんだろうな。
その後本を読んで時間を潰す。
「お客様。」
お?
「はい。」
「大変お待たせしました。お連れ致しますね。」
「よろしくお願いします。」
健司いる部屋に向かう途中
外装もすごかったけど、中も立派だね。王都のギルドを思い出す。
なんてことを考えているうちに
「こちらの部屋でお待ちですので」
「ありがとうございます。」
「失礼いたします。」
さて、、、健司さん、、、真理さんが言うにはエリートらしいけど、、、僕の相手何てしてくれるのだろうか。
コンコンコン
、、、あれ?返事がない。どうしたものか。待ってるって聞いたら返事が返ってくるものかと思ってたから面食らった。
こういうときってどうするんだっけか?もう一回ノックしとく?
コンコンコン
「どうぞ」
今度は返事があった。良かったぁ~。
「失礼します、、、、!」
健司って名前だし真理さんだって日本人って言ってたからふっつーの日本人顔想像してたのに
全然違うじゃん!顔濃い!
というかハーフかな?異世界人は転移してきた人と転生してくる人がいるわけだから
健司さんの場合は転生なのかな?
身長は同じくらいだから人間と、、、、ドワーフかな?おそらく。
でもまぁ出自とか、、、ね、詮索するのはあんまりよくないよね。
「初めまして。祈里真理さんの紹介できました。纏晨弥と申します。」
「今井健司です。よろしく。」
あれ?なんか、、、変な感じ、、、?
なんだ?何かがおかしい。
いままであった来た異世界人、、、は確かに少ないけど、、、、こんな最初だったけ?
この人がこうな可能性もあるんだけど、、、でもなぁ、、、やっぱり変だよなぁ、、、
「ご出身は?僕は福島なんですけどなんですけど」
「私は静岡でして富士山の近くです。」
「観光客とかたくさん来ますもんね。外国の登山客も多いですよね。」
「そうなんですよね。」
あ、案外早くしっぽ出した。健司って人がこっちの世界に来たのは日本が2000年を迎える前だったはず
そして2000年になる前の富士山の入山者ってたしかそんないなかったはず。
なんかそんなようなのを見たんだか聞いたんだか調べたんだかしたはず。
あとは、僕が正しいみたいな感じでゴリお、、、、せるのかな?
やるだけやるか。
「あな、、、た、、、」
なんだよ。しゃべり始めようとしたらいきなりストップかけてきやがった。
そのジェスチャーはそれ以上言うなってことね。
コクッ
晨弥はとりえずうなずく
すると
「場所もあれですし、時間も頃合いなので食事に行きませんか。待たせてしまったお詫びと言っては何ですがこちらが支払いますので。」
「ありがとう、、、ございます。」
なんか話を合わせたほうがよさそう。
そして向かった先が会社から近い店
会社のある場所がある場所なので
近くにある料理店のレベルも値段も高かったりする。
そしてとある奥の部屋に案内される。
そこには晨弥が想像していた日本人の姿があった。
「おや。思っていたより早かったね。」
「すいません健司さん。」
「別に謝ることではないですよ。初めまして晨弥さん。そしてあなたを試すような真似をして申し訳ありませんでした。健司という異世界人を狙ってくる人は少なくないもので私に客が来た場合に備えて私の影武者として彼に判断を任せているんですよ。」
あれ?もしかして僕がこの影武者が本物の健司さんじゃないって見破れたから合わせてくれたんじゃなくて純粋に立ち振る舞いでOKもらったってこと?ハッズ!
「あらためまして纏晨弥です。よろしくお願いします。」
「立ち話もなんですし、話は食事をしながらにしましょうか。」
相変わらず何の肉かわからないステーキやパンが並んでいるのかと目をやったのだが
「え!これって、、、!」
「やはり我々にはこれですよね。」
ご飯、味噌汁、魚に卵
王都でも食べれるにいは食べれるが日本人の口に合わなかったり
そもそもあまり出回らなかったりでなかなかすべてがそろうことはない
日本の食卓がそこにばあった。
「魚あるじゃないですか!シュポーロじゃ高級品だとか、、、」
「おかげさまで色々と伝手を持っていますので少々お金はかかりますがいろいろとできるようになったんですよね。」
「はへぇ、、、、、」
晨弥は久しぶりの日本食に目を輝かせながら食事をすることができた。
その間
健司の身の上話を聞いたり晨弥自身の話をしていた。
そして話がひと段落着いたところで
「そういえばなんですけど、、、」
「どうしました。」
「健司さんって極力人とのかかわりを減らすために影武者を立てている部分もあるんですよね?」
「えぇ。そうですよ。」
「だとしたらここで僕と普通にご飯食べててもいいんですか?」
「あぁ。それに関しては彼の魔眼のおかげで可能になってますね。」
と影武者を紹介する。
「彼の魔眼のおかげで今この場の声も外からは聞こえないですし姿も見えませんから」
「へ~!便利ですね。」
「そうなんですよ。私の魔眼は少々特殊なので使い勝手の良い魔眼は非常に助かります。」
「特殊な魔眼、、、」
「?どうしました?」
「いやぁ、、、ちょっと、、、魔眼もどきって勝手に呼んでいるんですけど、、、目が魔法か何かがかかった人の肉の塊で構成されていて、肉塊を消費することで肉体を再生するとかいう気味の悪いものを見まして。」
「なるほど、、、確か似たような話がありましたよね?」
健司は影武者に話を振る。
「はい。魔眼に似た何かがあるという話はエルフ族の話ではここ数百年で出てきた話のようです。そしてここ数年でシュポーロで魔眼に似た何かを持つ人間を見たという話がすぐに消えてなくなっていしまいましたが存在したのは事実です。」
「ミルティコアではそんな話聞いたことないんですよね。この目で見るまでは」
「私たちもその話が出た時に調べたのですが結局何もわからずに終わってしまっていたのでもう一度調べておいた方がよさそうですね。」
「お願いします。何をどうしたらアレができるのかあの時の僕の解析鑑定の魔眼じゃ見切れなかったので、、、あ!そうだ!あの魔眼もどき人から取り外したんですよ、調べようとして。保持者は殺したんですけどそしたらチリになって消滅したんですよね。おそらく魔眼もどきの保持者が死ねばチリになるのかと。」
「いくつか質問してもいいかい?」
「はい。」
「人の肉塊で構成されているという解析鑑定が本当にそうだとして、、肉塊は有限かい?」
「有限だと思います。最後まで削り切ったわけではないですけど、腕を切り落とした時にそこまでダメージを与えていたということもあって直りが遅かったんですよ。最初は腕とかの部位の再生には時間がかかるのかとも思ったんですけど、魔眼もどきの光がどんどん弱まっていったので回復速度に回復量は有限なんじゃないかと考えています。あと、肉塊の残りを全部使ってでかくなってましたね。」
「巨大化は、、、一旦保留にするとして、削り切ってみるか、、、あとは魔眼もどきというだけあって光っているんですね。」
あ、、言うの忘れてた。
「すみません。光ります。」
「ならわかるか、、、」
「異質というか感覚的に違和感を感じるんで絶対気が付きます。あとはもしあの魔眼もどきが試作品で完成品が無限だった場合と他の能力を持った魔眼もどきの可能性ですけど、、、」
「今は考える必要はないですね。解析できない限りどうしようもないですし。」
「そうですね。」
「この話はここで終わりにしておきましょうか。」
「そうですね。」
その後はこっちの世界に来て苦労したことを言い合って
共感できるものであったり経験したことないものだったりを
列挙し続けた。
そしてこの会食も終わりを迎えようとしていたころ
「あ、、そうだ。健司さんに絶対に聞こうと思っていたことがあったんでした。」
「なんでしょう?」
「健司さんは、、、日本に帰りたいですか?帰れるとして帰りますか?」
「私は、、、そうですねぇ、、、帰るつもりはないですね。」
「え?」
「意外でしたか?私はここで会社のトップをしていますから、それで私が帰ってしまったらここの従業員たちが路頭に迷ってしまう可能性がありますし、何より私がここに来たことでそれまで働いていた会社には迷惑をかけてしまっていますし家族にも迷惑をかけてしまった。また同じことはできませんよ。」
「あぁ~」
確かにそうか。察するべきだったな。
「それを聞くということは、、、迷っているんですよね?」
「はい、、、」
「そうですね、、私がここに残ると決めた理由はもう一つあるんですよ。晨弥さんはこの世界に来てからモンスターでも人でも殺したことはありますか?」
「あります。モンスターも、、、、、、ひとも。」
「別に責めているわけではありませんよ。私だってモンスターも人も殺してきましたから。おそらく晨弥さんよりも。晨弥さんはおそらく気が付いていますよね?この世界は殺すという選択肢をとれないと生きていけない世界であることに。」
「そう、、、ですよね」
「ええ。そして私たちは殺すという選択肢が取れた、、、取れてしまった。それは少なくとも日本ではあってはならないことです。私たちの中に殺すという選択肢が当たり前のように存在してしまっている。
そんな選択肢をとれてしまう私たちが”あの世界にいて良い存在か”と問われれば間違いなく答えは”否”
なんですよね。だから私は私たちはあの世界に戻るべきではない。それが私が導き出した答えです。」
やっぱりそうなのか、、、、
「ありがとうございます。」
「健司様そろそろお時間が、、、」
「おや。もうそんな時間でしたか。ではそろそろお開きにしましょうかね。」




