冒険者ギルド
「王子送り届けた後、冒険者ギルド行くぞ。」
「エ゙」
「なんだよエ゙って」
「冒険者ギルドの人たちって冒険します?依頼を受けてモンスター討伐したり護衛するだけ?」
「モンスター討伐が主で上に行くほど護衛の依頼が受けやすくなる。」
「うーーーーーーーーーーーーわ。出たよ。冒険者名乗るくせに冒険しないタイプの冒険者ギルド。冒険者名乗るなら冒険の一つでもしてみろよ。なんだよ。モンスター討伐が主って。やる気あんのかよ。モンスター討伐なら冒険者じゃなくてハンターだろうが。未開の土地の調査でもしてみろよ。まだ全然あるだろ調査が終わっていない地域。そういうところを調査だの踏破してから冒険者名乗れよ。それができてないんなら冒険者名乗るなよ。別にハンターが格下だとかそういうんじゃなくて文字通りのことするか、するために入ったやつが冒険者を名乗れって言ってるんだよ。なんでどいつもこいつも冒険者名乗るんだよ。冒険者なめてんの?どうせモンスターを討伐して金を稼ぐために冒険者ギルドに所属している奴が大半なんだだろ。別に良いよ?モンスターを討伐して金を稼ぐのは?だって命かけて買ってるからね?良いよ?でもそれなら冒険者じゃなくてハンターを名乗るべきだろうが。そもそも冒険者ギルドってなんだよ。絶対この世界に存在しない言葉だろうが。もっと言えばなんで冒険者のランクがAとかBとか科学世界の言葉で表されているんだよ。おかしいだろ。もしかして同郷の人間が作った組織なのか?その場合、創始者と絶対友達になりたくねぇ。全然わかってない。」
「終わった?」
「もっと言っても良いですか?」
「だめだ。」
「じゃぁ終わります。」
「一つだけ良いことを教えよう。」
「?」
「この世界は冒険者のクライをAとかBとかでは表さない。」
「まじすか?」
「マジマジ。」
「この世界では何で表されるんです?」
「それは、、、お前、王子の送迎の時間じゃない?」
「あ。」
「ギルドに行く途中で教えるから行って来い。」
「あざます。」
====
王子の送迎も無事終わり、ギルドに向かう馬車の中
「それで?ランクは?」
「そうだったな。一番下から平民→騎士→領主→伯爵→王族→国級だな。みんな大体伯爵を目指しているし、伯爵級でそれ以上に進む奴は少ない。そこまで上り詰めた実力があるのなら伯爵級の依頼をこなす方が危険にさらされる確率も少ないからな。」
「なるほど。」
「ちなみにお前は最低でも領主級で下手すれば伯爵級スタートだな。」
「へ?」
「お前が討伐したナーザ覚えているか?あいつ領主級上位または伯爵下位連中の案件だからな。それにアッシュウルフの群れも単独で討伐可能だし、ワイバーンも一撃で仕留められる。問題ないだろ。」
「問題しかない。絶対碌な事にならない。絶対目を付けられる。」
「まぁ目はつけられるだろうがそれでイチャモンつけてくる奴は大体下の方の奴らだ。上に行けば行くほどまともになる。」
あぁ。どこもそういうのは一緒なのね。
「なら安心、、、安心か?」
「ほら、ついたぞ。」
おぉ。何と言うべきか、、、ザ・冒険者ギルドって感じ。
中は、、、、半グレみたいなやつからまともそうな人まで色々いる。しかも種族もたくさん。エルフ族は侍女にいたから見たことあるけど、あれは獣人族?で良いのかな?本で呼んで知ってはいたけど初めて見た。あっちはドワーフかな?王城の武器の手入れはドワーフの人たちがやってるらしいけど、僕はあったことないんだよなぁ。というか皆こっち見てる、、、?僕じゃない、、、てことは団長?
「団長って元冒険者だったりしました?」
「?そうだが、、、言ってなかったっけ?」
「初耳でーす。」
「そうか。ちなみに俺は伯爵級な?」
「じゃぁあの時のワイバーンとか一人で十分だったのでは、、、」
「空飛んでんだぜ?面倒なのは面倒だし。俺だけ強くても仕方ないし。」
「あぁ。そういう。」
「そう。」
「次の方~」
おや。僕たちの番だ。
「こいつの冒険者登録をお願いしたい。」
バリアスが自身の冒険者のカードのようなものと何かの書類を取り出す。
「確認が済み次第お呼びしますのであちらでお待ちください。」
あちらって、、、うわぁ。ギルドの中にバーみたいなのがある。しかも二か所。、、、、でも使ってる人たちの層が違う。片方は輩。もう片方はそれ以外って感じで棲み分けしてるのかな?この人はどっちに行くんだろ。
「行くぞ。」
どっちに、、、、それ以外の方に行った!やったぜ!
「はい。」
今日はまだ食事をしていなかったのでここで食事。
ふつうにうまいや。
「そういえばさっき何の書類を提出したんです?」
「推薦状と推薦者名が書かれている紙とお前の実績。」
「やっぱり推薦なんですね。」
「そりゃぁな。ちなみに推薦者は俺とゾアとトットの三人な。」
トットさんは土の干渉魔法の人だったな。
「ちなみにあの二人も伯爵級だ。」
「あの二人も含めて国の軍に所属してますけど、冒険者登録取り消しとかにならないんですか?」
「あぁ。下の級だとなるが俺たち高いし、それに今の仕事もモンスター討伐でたいして変わっていないし、色々と登録解除しないほうがお互い得だしっ感じでやってる。」
「おやおやおや。バリアス君じゃん。お久ー」
この人、、、、エルフかな?エルフって想像よりずっと軽いノリなのね。
「ソーアか。久しぶりだな。」
ソーアだってさ。ゾアだのソーアだの似た名前してる人やっぱいるよね。
「?彼は誰だい?」
「あぁ。こいつは「しんや?だっけ?」そう。」
「はじめまして。晨弥と申します。よろしくお願いします。」
「よろしくね。ソーアだよ。科学世界にはエルフいないんだろ?俺の絵でも描いて部屋に飾ってくれてもいいぜ?許可する!」
なんだこの人。
「あ、遠慮します。」
「決断早すぎん?ちょっと悲しくなるよ?でも冒険者はその瞬間瞬間で決断しなくちゃいけないことは多いからね。良いことだよ。冒険者には必要なことだ。」
「そういやお前なんでこいつの名前知ってんだ?」
「?何を言っているのさ。この子は有名じゃん。」
「エ゙、、、、やだなぁ。」
「仕方ないさ異世界人は。どんな人でもそれなりに有名になる。この国にずっといる人とかもいるじゃん?床屋?の人とかバー?の人とか。有名になるのはどうしようもない。その代わりに好待遇を受けやすくなるっていう利点もあるんだし。」
「確かにな。晨弥そんな心配すんな。」
「そうなのかななぁ。」
「しんやさ~ん」
あ、、呼ばれた。
「行ってきますね?」
「おう。」
・・・
「んで?俺になんか用か?」
「いや?」
「は?」
「嘘ですあります。」
「なんだよ。」
「聖都に行ったときに聞いた話なんだけどね?」
「いつ行ったんだよ。」
「1週間前」
「1週間前ってなんでお前ここにいんだよ。」
「なんでって、、俺は王級だぜ?」
「そうだった。忘れてた。」
「えぇ、、、まぁいいや。それで本題。厄災復活が確定した。」
「おいおい。ここで言っていいのかよ。」
「問題ないでしょ。どれだけ秘匿しようが漏れるものは漏れるし、今日明日には発表されるだろうし。」
「そうだが、、、とりあえず情報提供感謝する。」
「随分と様になったじゃないか。」
「うるせぇよ。」
「あぁそれともう一つ。こっちの方が本題だったかも。」
「なんだよ。」
「ミノウスの地下迷宮の完全攻略に本腰を入れるそうだ。」
「なんで今さら、、、、」
「。地下迷宮の構造はこれまでの攻略で大体わかっているし、最奥にあの迷宮の主だと思われる存在も確認できている。」
「ンなもん知ってる。俺が冒険者やってる時には出ていた情報だろ。」
「それが、、、最近になって再調査した結果、迷宮の主が変異していたらしいんだよ。」
「は?」
「あぁ。安心して?この話は他の人には聞こえないようにしてあるから」
「そうだけどそうじゃねぇよ。」
「地下迷宮の攻略の日時は不明だけどこの情報はギルド本部に応援要請もしている。もし、彼がこのまま成長して強くなって伯爵級の試験を受ける場合」
「迷宮攻略が試験内容になると。」
「そういうこと。彼も数奇な運命を背負っているのかもしれないね。」
「そうなった場合は、、、な。」
「話はこれでおしまい。またね~」
そう言い残し人ごみに紛れるように消えていく。
「地下迷宮、、、か。」
「あれ?ソーアさんは?」
「おぅ。晨弥戻ったか。ソーアならもうどっか行ったぞ。」
「そうでしたか。」
「んで?どうだったんだ?」
「もらえましたよ。領主級。あとは、人としてやらかさなければ問題ないような注意事項聞いてって関じでしたね。」
「どうする?このまま何か依頼を受けていくか?」
「もう疲れたんで戻りたいっす。」
「んじゃ戻るか。」
====
王城に戻ると多くの人々が走り回っていた。
「どうしたんですかね?」
「まぁ予想はつくがな。」
なんかあったっけ?
「あ!団長としんや君!急いで国王様のところへ行ってください。」
「国王様案件?」
なんだろうね。でも、団長の顔は難しい顔してるけど、、、
・・・・
「国王様お呼びでしょうか。」
「来たね。二人とも。単刀直入に言おう。二人が戻ってくる少し前に聖都から各国に向けて連絡があった。内容は厄災の復活だそうだ。国民に現在通達中だ。これにより国民の混乱による事件の発生が予想されるため、対応の準備をお願いする。」
「了解しました。」
「晨弥君は残ってくれ。」
「?わかりました。」
・・・・
「何かありましたでしょうか。」
「そんなに怖がらなくて良いよ。ほら、晨弥君は息子の送迎の給料も今回の遠征の報酬ももらっていないだろ?良かったのかなって。」
「あぁ、、、僕は王城にも住ませてもらってますし、ご飯も食べられますし、これで報酬もらうのはさすがにいかがなものかと。」
「気にしなくても良いのに、、、そういえば冒険者登録してきたみたいだね。」
「してきました。領主級でした。」
「なかなか良いじゃないか。学生時代の友人も冒険者やってる人も何人かいるけど領主級目指して頑張っているみたいだし。」
「連絡取りあってるんでか?」
「取り合ってはないけど、たまぁに手紙が来る。」
「良いですね。」
「でしょ?」
「他には何かありますか?」
「強いて言うなら、、、多分1週間ちょっと王城の中も外も混乱しているだろうから中に居たほうが良いよ?」
「そうですね。僕が混乱の収束に動いてもって気がしますし。」
「混乱を見越して学校は休校の指示を出しているから収まるまで送迎の仕事は休みでたまにで良いから遊んでやってくれ。」
「遊んでやってくれって言われましても、、、ねぇ?」
「よろしく頼むよ。」
「わかりました。」
====
まだ時間もあるしどうすっかな。魔法の練習するか、魔法と詠唱に関する本でも読むか。どうしたもんかな。
「あれ?しんやじゃん。今から魔法の練習行くけどどうだ?」
「混ざって良いすか?」
「いいよ。」
「オナシャス。」
・・・・
練習後
今回練習したのは遠征中に習った土魔法の干渉魔法。なかなか難しいんだなこれが。できることはできるんだけど、時間がかかる。これでも少しはスムーズにはなったんだけどなぁ。通常魔法ならちょっとしたアスレチックみたいなものを作れるようにはなった。なったのは良いんだけど、、、これいつ使うんだろうね。ソロのときぐらいしか使えなくね?遠征の時とかに使おうもんならいきなり味方が戦闘フィールドを変えるようなもんだし練習でもしとかないと戦犯にしかなれない(例外は除く)。まぁソロ用として割り切るか。
これから1週間くらい魔法の練習も頑張りますかね。
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それから1週間と少し。
混乱はあったものの大きな事件は起きず
無論不安は尽きないが普段通りの生活へと戻っていくのであった。
「晨弥君は神聖属性に適性がないようですね。」
「そうですか。」
僕はヴァーロットさんのもとを訪れていた。僕は遠征時、自身の傷を治す手段を持ち合わせていなかった。この問題を解決すべくヴァーロットさんに頼み込んだのだ。
結果から言えば自身の傷を治せるようになった。
「欠損部位は治せないけどそのうちできるようになる。」とのこと。なんか怖いね。
そしてこっから。自身の傷だけではなく他人の傷を治そうとしたんだが、、、これができない。
ということで色々調べた結果、僕は神聖属性の適正がなかった。
面倒くさいよね。魔法と属性の関係性。すべての○○魔法に対する属性があるわけではなく、
例えば火属性の火魔法はある。鋼魔法はあるのに鋼属性はない。
これが本当に面倒くさい。例えば火属性に適性がなくても火魔法を使える。
なんで?
傷を治すのは神聖魔法なので僕も神聖魔法は使えるのに神聖属性に適性はない。
ただ、他の属性は適性がなくてもどうにかできるのに対して、神聖属性だけは適性がないとできないことが多くあり、他人を治すこと、他人の解呪、自身以外の浄化、、、等々自身に対すること以外できない。
他人にできることと言えば、神聖魔法の攻撃ぐらいしかない。
神聖魔法というのは他者への慈愛であるというのに、僕は慈愛ではなく破壊にしか使えないらしい。
真逆も良いところだ。
まぁ適性がないものは仕方がない。割り切るしかないか。
・・・・
いつまでも適性がないことを考えていても仕方がないのでギルドに行ってみることにした。
「こんにちは」
「クエストの受注ですか?」
「はい。」
クエストの受注てやっぱりハンターだろうが。
「何かあるかなと思いまして。」
「おひとりですか?」
「はい。」
「そうですねぇ。討伐実績はありますし、階級も階級ですが、、、、お一人ははじめてですか?」
「はい。」
「でしたら、、、、これらの依頼はいかがでしょうか。」
依頼書をいくつか出してきた。そうなんだよなぁ。なんやかんや言って一人は初めてだし、下手に難しいのはやめておいた方がいいか。
「じゃぁ、、、、これでお願いします。」
選んだのはアッシュウルフ7匹の討伐。
「かしこまりました。」
「ちなみにいつまでとかありますか?」
「初受注というのもありますし、1週間で受注取り消しになります。また、この依頼書に書かれているち付近の場所で対象を発見できなかった場合はお知らせください。」
「わかりました。ありがとうございます。」
場所は王都をでてすぐのちょっとした森?というか山?
明日の朝にでも出発するか。
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「ということなので明日出発します。」
団長やら国王に報告。
遠征終わりに鍛冶師に出しておいた武器類も戻ってきているし、持ち物の準備はぶっちゃけ王城で事足りる。ということで、ちょっと体を動かして魔法の確認もして、最後に目的地に生息している生物の確認をして、、、、就寝おやすみ。
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おはようございます。就寝中の魔力感知もできるようになった。
王都を出るまでにも時間かかるし、食事をとったら出発しよう。
この時間だと王城の従業員の皆さんのところに行けばご飯が食べられる。
ということで、執事さんやら侍女さんやらと食事をとりまして
出発。
「おう。」
しようとしたらバリアスさんとアンスさんがいた。
「おはようございます。」
「おはよう。もう行くのかい?」
「王都を出るのにも時間かかりますし。」
「王都も広いからな。」
「でも今から出発すれば朝には出られるか。道は、、、大通りを歩けば問題ないか。」
「そうですね。そもそも目的地に一番近い門もだいぶ近いのもありますけどね。」
「今の君なら問題ないでしょ。」
「気をつけてな?」
「ありがとうございます。行ってきます。」
ということで出発。わざわざ起きて待っていたのかな?まぁいっか。
・・・
「行きましたね。」
「そうだな、、、んでお前から見てどうよ?」
「言っていたことですか?ぶっちゃけわかりませんでした。戦っている姿を見ているわけではないですからね。」
「そうか。」
「戻ってきたときにどんな顔をしているかってことだな。」
「えぇ。」
・・・・
静かな夜は少しずつ明け、街には少しずつ人の営みを感じられるようになる時間帯
「ア゙ァ゙。やっと見えた。」
もうかれこれ、、、今何時かわからないからどれくらい歩いてるのかわからないや。
「おはようございます。」
「おはようございます。ご用件は?」
「依頼でアッシュウルフの討伐に行きます。」
「お気をつけて」
多分これがアッシュウルフを討伐して帰ってくるまで、最後の会話になるんだろうね。
ということでまだ歩き続けます。
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なんやかんやで多分昼。多分。山も見えてきたのでもうひと踏ん張りです。森かとも思ったんだけど、、、岩がゴロゴロしているタイプの山だ。足場とか気を付けないと。
さて、、、どうするか。夜休息するにしても寝るのはさすがに危険すぎるし、、、このタイミングで寝ておくか。
・・・・
日も落ちてるなぁ。軽食を食べて魔力感知しながら探すか。アッシュウルフより危険なやつも生息しているみたいだし、気を付けよう。まぁそいつに倒していただけると僕は楽できるんですがね。
アッシュウルフは縄張りに他所から来た侵略者なんで。利害の一致じゃん。
それから数時間。感知に引っかかるのはゴブリン。しかし戦う理由もないし回避する。
「これは、、、焚火の跡?」
探し回っている最中に見つけた。う~ん。僕にはこれがどれくらい前のものなのかわからないや。
魔力感知に引っかからないあたりだいぶ前なんだろうけど。でも跡がくっきり残っているあたり最近なんだろうね。
結局一日目は何の進展も得られずに朝が来てしまったのであった。




