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界の渡り人  作者: ホトトトギス
厄災の足音
16/88

浸食は足音とともにー(2)

 戦闘の後始末をしているうちに正午もいつの間にか過ぎていた。


「いや~。神聖魔法ってすごいですね。」


「俺からしてみれば単独でナーザを撃破したことの方がすごいと思うぞ?」


「俺もそー思う。」


「あ?いつの間にそんな仲良くなった?お前ら?」


「「さぁ?」」


「なんだこいつら、、、それはそうと本当に良くナーザを討伐した。」


あいつの名前ナーザって言うんだ。何と言うかナーガに似てる名前だよね。ナーガもいるのかな?いても別の名前を付けられているのかな?ゴブリンのこともあるしその線は薄いかもしれないけど。


「討伐に成功している状況で言うのもなんだが、、、良くて刺し違えてって感じだな。俺の見立てでは。」


「ナイス晨弥。変なおっさんの予想を超えたぞ。」


「やりましたよゾアさん。」


 二人ゲラゲラ笑っている横で一人バリアスの顔には一抹の不安があった。


強くなることは良いことだ。ただ、、、ペースがおかしい。初めての戦場に降りたってからもそうだが、、、それはそういう異世界人もいるで片付く。しかし、晨弥の場合は違う。命をとるという行為に対する恐怖は間違いなくあった。それなのにも関わらず、初めて命をとったあの時からあまり時間経過していない。それなのにここまで変化するものなのか?それとも立て続けに戦闘が起こったせいでそれについて考える余裕がなかった?それともアドレナリン?だったか?とかが出ていたから?、、、、ダメだ、、、ひとまずこれ以上何もないことを祈りたいが、、、!


「団長!」


 晨弥が叫ぶ


「この感じ、、、面倒なことになったな。」


 晨弥の感知に引っかかる存在。

 遠くから聞こえてくる咆哮。

 感知せずともわかる存在感。

 五感で伝えてくる。


「団長、、、ちなみにこいつらってここに住んでる奴らだったりします?」


「奴ら?まぁ、、、察していたけども、、、答えは否だ。」


「そんな気しました。」


「どうするんです?俺と晨弥で囮とかやります?」


「飛んでる奴は、、、見えてないんだからいないな。」


「飛ぶ!?絶対面倒なやつじゃん。」


 この存在に気付いていたのは三人だけではなかった。

 その場にいた全員が異常事態だと理解する。

 この場にいたのが遠征に選ばれた者たちであったのが救いであった。

 戦闘に備え非戦闘員を退却させ、陣取る。

 どう対処するかは団長と

 今回遠征の終盤で覚醒したかのような強さであり、感知範囲が広い晨弥

 速度で圧倒できるゾア

 この三名の決断を待つ。


「こいつらが変異種が逃げ出した原因かもな。飛んでいないなら空から見つけたのかもしれない。」


 大森林の奥から見え始める敵の姿


「こいつ、、、竜?龍?」


「すまん。同じに聞こえた。」


「で!こいつは!?」


「ワイバーンだね。」


「あのぉ?団長?飛ばないんじゃ?」


「お前だって感知していたならわかるだろ!?」


 ワイバーンたちが飛翔する。


「晨弥!夜に使ったあれは!」


閃光か。この真昼間に使え、、、、あ


「すみません。しくりました。」


 晨弥はこのタイミングで一般的な懐中電灯を

 昼間に使った時にありがたみを感じられなかったことを思い出してしまった。

 魔法はイメージが重要である。

 無詠唱であるならばなおさら。

 晨弥はこの魔法の詠唱をしらない。

 あのタイミングで自分で編み出したからだ。

 その場で状況を覆す魔法を編み出すのは才能がいる。

 しかし、その才能は万能ではなかった。

 

「そうか、、、どうする?」


「未来視と速度の速い魔法で打ち抜きますか?」


「そうす「来ます!」チッ!」


 各々が攻撃を回避する。

 

今の攻撃で負傷者は、、いないな。どうする。ここで闘い続けたら領の方にも被害が出る。最短で仕留めるかあるいは、、、


「団長!雷の魔法で打ち抜きます。」


「援護ください!」


 晨弥はこうした状況に出くわすのは無論初めてである。

 初めてであるがゆえに、自分のできることを提案することで手一杯であった。

 しかし、その提案が一歩状況を好転させる。


「総員!晨弥が未来視と魔法発動の時間するまでの時間を稼げ!」


「了解!」


 全員が叫ぶ。

 その間も止まぬ攻撃。

 しかし、ブレスは多くの魔法使いによる連携で意味をなさない。

 かといって物理攻撃でも同様の結果だった。

 ワイバーンという付近に生息していないモンスターによる襲撃であっても

 遠征隊(かれら)にとって脅威ではなかった。


・・・


この未来はもう過ぎてしまっている。


この未来は、、、ダメ。


この未来はこっちに被害が出る。


この未来は、クソ!こっちを先に見ていたら!


・・・・


「見つけた、、、」


 一人可能性を見つける。


「20秒後この結界?を解いてください!」


「、、15」


「14」


「13」


 カウントダウンが始まる。


~~~


「3」


「2」


「1」


バチチチチ、、、、、


 雷の魔法で一匹を討ち仕留める。


「残りも魔法を討ち続けて!スキを与えないで!」


 各々が無詠唱でありながら高火力を押し付ける。

 たまらず降りてくるワイバーン

 しかし、そこは戦士たちの領域だった。

 自分の得意な戦場へと降りてくるワイバーンに襲い掛かる戦士たち。


「う、、、うわぁ、、、、」


 若干引いている晨弥を他所に戦士たちはワイバーンを瞬く間に殲滅する。


・・・


「片付いたな。」


「お疲れ様したぁ~」


「軽いな。」


「このペースでならもう連戦でしょ。しかも今の僕にとってボスラッシュ。ネジの一本も外れますって。」


「、、、まぁ、そうだな。」


「いやぁ、、、向かう途中で散々見たアッシュウルフさんは何処へ」


「まったくだ。」


「そうだねぇ。」


「本当に」


 やいのやいのと文句を言う面々。

 

「出てこないに越したことはないが、、、こうも面倒な連中にあたるくらいならアッシュウルフの方が楽だな。」


「団長。戻ったら報告書地獄ですけどね。」


「お前マジでだまれよ?」


「へーイ」


「とりあえずある程度修復したら領主に挨拶して帰るか。」


「おー!」


 そうして始まった街道の修復などなど。

 特に問題なく片付けることは達成できた。

 しかし、面倒ごとは重なってやってくる。



「団長ー!領の方から人きますよ?」


「?なんだ?」


「さぁ?」


「こういうときって面倒なことが起きるような。」


「そういうこと言うのやめてくれる?」


「でもよぉ~」


「遠征隊の皆さん!マーチス様からの緊急の依頼です!」


「あーあ。(全員)」


====


緊急の依頼は簡潔に言えばアッシュウルフの殲滅である。


なんでも今いるところではなく、領の外側を人が歩いて1日のところでアッシュウルフが多く目撃されており、農夫たちの身に危険が迫っている。ということらしい。今、マーチス領にいる冒険者たちとともに殲滅をするらしい。ちなみにこの世界の冒険者が僕は気に食わなかったりする。全員嫌いってわけでもないけど、、、一旦これはおいておく。


ということで遠征隊をまた班に分けて、森の中に入っていく。罪人どもをまた酷使する。というかワイバーンの攻撃から守ってもらえたんだ?それとも無視されていたのかな?まぁいいや。


「またかぁ。」


「そういうな。」


「この森はある意味お前にとっては重要な場所だろ」


「ある意味   ね。」


「お二人さん。ンなこと言ってないで探してくれます?」


「現状感知範囲内にはいませんね。」


「感知範囲はどれくらいだ?」


「ゴブリンが感知できるくらいの精度にして残りを範囲に振ってます。」


「そのままで頼む。近場のそういったところはこっちでできるからな。な?」


「な?じゃないですよ。あなただって使えるんですから手伝ってくださいよ。」


「、、、、」


「目をそらしやがった!」


「働け!クソ団長!」


「さぼり団長!」

 

信頼されてんだか何だかよぉ~わからん。



・・・


「団長。見つけました。この大きさはゴブリンじゃないですし、何匹かいます。この近さで何もないのは、、群れかと。」


 感知に反応があった方を指さす。


「よし。晨弥。奴らの戦闘方法は分かっているか?」


「はい。」


「行くぞ!」


・・・・


 戦闘はあっけなく終わった。

 班の一人の魔法使いが地面に関する魔法が得意だった。

 これによりアッシュウルフの本領を封じて殲滅に成功するのであった。


「それが、、、魔力を完全に、、、」


「そう。初めて見るかい?」


「はい。」


「アンスさん教えてないの?」


「聞きはしましたが名前とか諸々は、、、」


「教える順番おかしい気がするけど、、、まぁいいや。ここで教えよう。」


「あざます。」


「手っ取り早くいくよ?

 通常魔法は普段みんなが使うような魔法ね?魔力と物理が半分半分みたいな。

 干渉魔法は魔法で魔力を完全に存在しない物理的なもの、事象にする魔法

 根源魔法は完全に魔力のみで構成された魔法。

 この三つだね。」


「そんな名前ついていたんですね。」


「なんて言うか、、、君も大変だね。」


「ハハハ、、、あーぁ。このタイミングでまーたいやがった。」


「今度はどっちだ?」


「アッチ」


「ソッカ」


「あ、二人とも壊れた。」


「「ハハハ」」


「そんなことやってないで行きますよぉ?」


「「はーい。」」


「だめだこりゃ。」


・・・


 結局先ほどとあまり変わりなく殲滅に成功する。

 変わったところはアッシュウルフ側から突っこんできたこと。

 それ以外変化ない。

 前衛の戦士が食い止めて地面で攻撃して終了。


「だいぶ暗くなってきたな。一旦マーチス領に帰還する。」


「了解。」


・・・


 二日目

 三日目も

 変わりはなく

 見つけ次第討伐

 ただそれだけ。

 これがさらに続き

 深夜たち遠征隊が国王に帰還の挨拶をしたのは10月を過ぎていた。


 この期間で晨弥はさらに強くなることに成功していた。

 干渉魔法の使い手に教えをこい、地面に関する干渉魔法を時間はまだかかるが扱えるようになった。

 それにより、アッシュウルフの群れを単独で討伐することができるようになっていた。



 アッシュウルフについての晨弥の感想。

 アッシュウルフとかいう名前からしてRPGの塗り絵モンスかと思ったら、

 だいぶやってることが非道。

 一匹ならいいんだよ。

 なんだよ。あいつらの戦い方。

 アッシュって灰色を指しているのかと思ったら

 そのまんま灰をまき散らしながら襲ってくる。

 一匹なら簡単に対処できそうなのに、

 絶対5匹以上いるじゃん。

 なんなんだよ。

 灰に注意を向けると

 牙で噛まれ嚙みちぎられ

 爪でひっかかれ引き裂かれ

 炎で燃やされ

 今度は本体に注意を向けると

 灰を爆破してくる。

 これを5匹以上でやってくる。

 RPGでなら中盤あたりで出てくるクソモンス的な立ち位置の奴


 以上。晨弥のモンスター感想会


====


 晨弥が王城に戻ってきた日の夜。


バッ!


「、、、感知できた。」


 晨弥はこの約1カ月の間、野営が多かった。

 それもあってか感知能力が研ぎ澄まされていた。


「無駄ではなかったってことかな。」


 晨弥はそれはそうとさすがに疲れていたので二度寝をすることにした。


====


 朝5時


「おはようございます。」


「おう。おはよう。すごいな。昨日まで遠征に行っていたのに」


「いえ?今日は2度寝しましたよ?」


「なんで2度寝ですむんだよ。」


「さぁ?」


「お!ちょうど良いところにいた。晨弥」


「団長。早いっすね」


「お前が言うか?」


「で?何か用ですかい?」


「おう。王子送り届けた後、冒険者ギルド行くぞ。」


「エ゙」

ここから晨弥さんがべらべらと文句を垂れますが、長いので一旦区切りとします。

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