浸食は足音とともに
晨弥が2度目のゴブリンとの戦闘後、騎士団長に担がれているとき
「おい、しんや」
バリアス団長がすっごい小せぇ声で話しかけてきた。なんかあったかな?僕も声のボリューム落としておこう。
「どうしました?」
「あの罪人いるだろ?」
「いますね。」
「あいつ、気をつけろよ?」
「気にしてはいますけど、、、そういう意味ではなくってことですね?」
「あぁ。ただの勘だがな。」
「了解です。」
・・・
てなことを言われていたから、色々と考えていたんだよね。このまま何もなくただの杞憂で終わるって可能性も寝込みを襲ってくる可能性、そして実際にされた精神に訴えかけてくる可能性。
一番いいのが何もないことで、一番いやだったのが精神攻撃。攻撃のベクトルもタイミングも手段も向こうが握っているから対策のしようがない。まぁ言っちゃ悪いけど随分とお粗末な精神攻撃だったけどね。
「チッ、、、」
「自分で言うのもあれだけど相手が悪かったね。僕じゃなかったら可能性あったんじゃない?」
「お前、、、、」
こいつ、、、メンドイナ。そりゃぁ煽った僕もあるとは思うよ?あとで仕返しとかされそう。やだなぁ。
もう明け方になったってのにかれこれ5時間はあぁしているぞ。
もういいや。ほっとこう。
====
早朝
「出発するぞ。」
とうことで今日も合流地点まで進んでいく。予定通りに進んでいるし、他も予定通りなら今日で全員合流できる予定だ。ちなみに僕が魔力感知に専念するって話は白紙になった。ただ、精度をさらに下げて広範囲の感知をしている。ゴブリンがぎりぎり感知できる程度。大分きついことに変わりはないんだけどね?かなり限界ぎりぎり。
大森林の奥に来てはいるがたいして風景そのものに変化はない。ただ、さすがにモンスターの痕跡は増えてきている。折れた大木、ひっかき傷、ゴブリンの死骸、、、不穏な気配はずっとある。
・・・
正午が近くなり始めた時
!このぎりぎりわかる感じ、、、ゴブリンだ。
「ゴブリン前方にいます。数は7。この感じ向こうはまだ気づいてないようですがこのまま進めばぶつかります。」
「若干遠回りになっても予定の時間には間に合いそうだが、、、、どうする?」
「このまま直進しても問題ないのでは?」
「この遠征はゴブリンの討伐が主な目的ですからね。」
「魔力には余裕がありますし」
「しんや君。他に感知範囲にいるかい?」
「いえ。感知できません。」
「ゴブリンの感知範囲の確認もいておいてもいいかもしれませんが、、、」
「それもあるのか。」
「確かに、普段より広くなっている可能性があるのか。」
厄災の復活が近くなってくると、モンスターの感知もより過敏になる。
普段なら気付かれない位置でも気づかれる可能性がある。
もちろん、他の要因で変化することもあるが、
周期的に厄災の復活の懸念がある今、感知範囲の確認もしておいて損はない。
「確認した後、討伐する」
一同がそれに向けて動き出す。
・・・
「普段の感知範囲よりだいぶ遠いこともあってまだ気づかれていないですね。」
「もう少し近づくぞ」
・・・
「気付かれたな」
普段の感知範囲の150%地点
「えぇ。気付かれましたね。」
気付かれるとゴブリンってこういう風に動くんだ。、、、、あれ?でも今までの二回の接敵の時と全然違くね?てか、二回ともこれ以上離れていたよな?こいつらが鈍感なだけ?
「討伐する。いくぞ!」
ドクン
、、、いい加減にしろ。元の世界でも虫は殺せただろ。向こうでも命は奪ってきただろ。いい加減覚悟を決めろ。、、、、、、、、捨てろ。
「俺がやります。」
「しんや?やれるのか?」
スーーーーーフーーーーーーー
「、、、、わかった。行って来い。」
、、、、、、
ゴブリンとの距離30m。
大森林の中でも珍しく開けた場所であったこと。
そして覚悟と呼んで良いものか、、、、
決心してしまったというべきか、、、、
晨弥は動き出す。
ザンッ
ものの数秒。
目に光はなく
息はなく。
「、、、悪い方向に吹っ切れていなければいいが。」
バリアスは一人こぼす。
「あれが本来のスペックってことですかね。」
「だろうな。ゴブリンがかたまっていたのもあったがあれができるなら、、、」
「対人戦はまだ無理かもしれませんが、、、」
「魔物相手ならこの遠征に連れてきた連中の中でも1桁だろうな。」
「大丈夫なんですか?」
「わかっている。」
「オエェェェェェェェェ」
クッソが。切った瞬間のあの感覚、一回止まっていたら動けなかっただろうなこれ。本当に吐いてばっかだな。僕。自分で最初のトドメは決めていたのに。命を奪う感覚を忘れないように、物理的に切ることを決めていたのに、このザマだ。でも、忘れない。この感覚。忘れたくても忘れられない。まだくっきりと手に残っている。切った瞬間のあの重み。感触。大丈夫。忘れない。大丈夫。大丈夫。
「晨弥。よくやったな。立てるか?」
「大丈夫です。」
「そうか。良い動きだったぞ。」
「ありがとうございます。ただ、、、疑問点がありまして。」
「昨日までの接敵と今日の接敵が明らかに違うってことだろ?」
「はい。」
「それも含めて合流地点に急ぐぞ。」
「はい。」
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こうして無事、合流地点に到着するのであった。
僕たちは2番目だったけど、1番最初に着いた班もついさっきらしいし、他の班もすぐ来たし、みんな順調だったみたいだね。他の班の人たちと情報交換を団長はやってるっぽい。食事のタイミングとかに話すんだろうね。
・・・・
なんて思っていたらご飯の時間
「飯を食いながらでいい。聞いてくれ。まずは誰一人かけることなくこの場所に辿りつけたこと。何より喜ばしいことだ。今後ともよろしく頼む。」
労いの言葉から始まったミーティング。内容はだいたいこう。
・ゴブリンとの戦闘が平均3回だったこと。
・これは、過去の資料と比べても少ないこと。
・ゴブリンの感知範囲が普段より広いこと。
・ゴブリンの死骸が多いこと。
・アッシュウルフとの戦闘が発生したこと。
・ゴブリン変異種の群れを確認したこと。
最後のゴブリン変異種の群れこれが問題。本で読んだ話だと、変異種がいることそのものがやばいって話ではなく、群れでいることがやばい。群れに変異種が一匹とかならまだわかる。ただ群れ全てが変異種だというのは明らかな異常事態。しかも全個体が飛行型の変異種。どうなってんだ?この森。
「ということだ。元々の予定ではこのまま全員でさらに奥に潜る予定だったが、どうするべきか。意見を聞きたい。」
「この地点を中心にして散策ならびにゴブリンの討伐、あるいはアッシュウルフの討伐を行うのはどうでしょう。」
「飛行型変異種の群れの存在を国に知らせるべきでは?最低でもマーチス様に伝えるべきでは。」
「その場合は誰に行かせますか?足の速い連中に任せますか?」
「今回の遠征のメンバーで足の速い奴らは戦闘能力が高いからなぁ。」
「あぁ。そうか。」
僕は、、、お恥ずかしながらついていけません。プロの皆さんに任せましょう。
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結果:合流地点を中心にゴブリンの討伐ならびに散策
ということになり、一番足の速い人とそれなりの人数名が明朝マーチス領に向けて出発することになった。残ったメンバーの組み分けはまだ決まっていないけど騎士団長様が決めてくれるでしょ。
====
0時を過ぎたころ
「?」
「おう。どうした?まだそんなに寝てねえだろ?寝てていいぞ?」
違う。なんだろう。この感覚。
「何かおかしくないですか?」
「おかしい?感知の魔法に変化あるか?」
「いや?何もないけど、、、、確か君はこの感知魔法より範囲広げられるんだろ?確認してみたら?」
そういえばそうだ。
・・・
「犯罪者たちが寝ている方向に何かいますね。」
ちょっとしか寝ていないから眠いなぁ。
「数は?」
「数は、、、、1?」
「距離は?」
「距離は、、、ちょっと待ってくださいね?」
、、、あれ?なんだ?何かがおかしい。
「?どうした?」
感知範囲が広いから某世界マップで日本に点を刺した時に思いっきり引きにすると日本のどこにさしているのかわからなくなるように点がたくさんあっても集中しすぎていると点が一つしかないように見えるんだよねぇ、、、、、、、、。
、、、
あれ?
感知範囲を限定して、、、
「すみません。変異種の数って何匹でしたっけ?」
「16匹だったよな?」
「あぁ。16匹だ。」
「すみません。感知ミスをしました。変異種の群れです。」
「おい。火を消して団長を起こせ。」
「もうやってる。」
「どうした?何があった。」
「彼が変異種の群れを感知しました。」
「晨弥か。、、、おい晨弥場所は?」
「犯罪者がいる方面にまっすぐ行ったところですね。」
「距離は分かるか?」
「城壁を走るペースで走って30秒ほど。ただ地形が地形なので思ってるより近いですね。」
「他にいるか?」
「すみません。変異種の感知以外にちょっと割けないです。ただ、見つけるまでの間で大きな反応はなかったです。」
「そうか。」
「どうしますか?起こしますか?」
「晨弥このまま感知し続けることは可能か?」
「可能です。」
「なら、、、動きがあるまで待機。明朝仕掛ける。」
「「「了解。」」」
・・・
午前3時
「!変異種動き出しました、、、、しかもバラバラ!」
「方向は?」
「こっちに3匹来てます。後は、、、違う、、、、逃げてる?」
「逃げてる?」
「大森林の奥から逃げるように散らばっています。」
「全員をたたき起こせ!晨弥行くぞ!」
「了解」
「遠征帰還の可能性も視野に入れて準備するように通達しておけ!」
「了解」
「行くぞ!」
急激な変化を続ける大森林
ゴブリンが
遠征隊が
この騒ぎを聞きつけた他生物が
この変化を乗り越えようと騒ぎ出す。
、、、、、
合流拠点から走り出して10秒と少し、、、
「変異種いましたね。」
「あぁ。あれだな。報告通り飛行型だな。どうする?」
「魔法で落としますか?」
「やれるか?」
飛んでいる奴に対してやることは一つでしょ。
「目瞑ってもらってもいいですか?眩しいんで。」
「わかった。」
、、、やるか。
変異種との邂逅。
一人姿をさらし、、、
変異種もまた敵に目をむける。
「いきます、、、」
カッッッ
あたりを覆う目を開けることが困難なほどの光。
体制を崩すゴブリンたち
グチャッ
体制を崩したゴブリンたちに木を蹴り飛び掛かりそのまま切り伏せた。
バリアスは光をやり過ごし晨弥の戦闘を見ていた。
、、、あんなに拒否反応を示していたってのに何だこの変わりようは、、、慣れた?違うな。
こういうのはアンスの方が得意だし、俺のすべきことはやることはあいつの心境の悪化を防ぐことだな。
「終わりました。」
「お疲れ。あれを一掃できるなら十分だな。」
「策がハマっただけですけどね。」
「そう言うな。すまんが他の変異種の位置を確認してくれるか?」
「はい。」
逃げた位置によってはまずいことになるな。
「あ。今倒したのを除いた全個体が集合しています。」
「逃げた原因は感知範囲にいるか?あと集合位置と移動しているかわかるか?」
「いえ、見つかりません。位置は、、、あまり遠くはありませんが、、、向こうに移動中ですね。速さはさほどありません。」
「向こうは、、、合流拠点に戻るぞ。マズいことになった。」
「了解」
====
合流拠点
「晨弥変異種たちの現状は?」
「先ほどと変わりなく同じ方角に向けて移動中です。」
「変異種の移動先がマーチス領にぶつかる可能性が高い。これにより遠征を中止しマーチス領へ帰還する。これに伴いゾアと晨弥の二人を別動隊として任命する。これは現状移動中の変異種の動向を探りつつ監視、万が一の場合、領主への報告並びに時間稼ぎをしてもらう。残りは最短経路で帰還する。俺たちがは明日の日の出までに帰還するものとする。別動隊は明日の日の入りには変異種は気にせず帰還すること。万が一何かあった場合は両隊マーチス領に報告を入れる。いいな。」
「了解。」
====
ということで現在僕はゾアさんと二人、変異種に気付かれない位置を保ちながら追跡している。
「このままだとマーチス領に本当に行ってしまう。他に感知できるものは?」
「ありません。」
「報告はどうしたものか、、、」
「ゾアさんでいいんじゃないですか?ゾアさんの方が速いし。」
「足止めを任せることになるけど大丈夫?」
「戦闘は最終手段ですし、ゾアさんなら行って戻ってくることも可能でしょう。」
「俺を酷使する気満々てことね。いいけど。」
「あざます。」
・・・・
夜はとうの昔に明けており、マーチス領に着実に近づいていた。
「だめだな。ここが報告するかしないかの最終決定地点だな。」
「報告ですね。これ」
「そうだね。行ってくるよ。」
「戦闘開始地点どこにしますか?」
「大森林とマーチス領の間にそれなりの草原があっただろ?そこの大森林側で戦闘してくれ。」
「了解。大森林から出てこなかったら待機ですかね?」
「その方が良いかも。判断は任せるよ。それじゃここは任せるよ。」
行っちゃった。やっぱり速いね。、、、、、さて、僕も変異種より先に大森林抜けておくか。
・・・・
「さて、、、」
こりゃぁ、、、出てくるな。どうしたもんか、、、
・・・
「!」
大森林から変異種が飛び出してくると同時
ゴオオオ・・・・
炎による殲滅。しかし、タイミングが早すぎたことで数匹をとり逃す。
炎に飲み込まれなかった生き残りは大森林に引き返した。
「やっちまった。」
どうすっかなこれ。まだ近くで様子見をしているけど。下手に魔法打つと木に引火するよなぁ。風で切るイメージをすれば?いや、大森林にいるし一旦待機で。
晨弥の魔力感知はまだ未完成である。戦闘が始まると精度も範囲も格段落ちる。
そして戦闘開始前まで魔力感知に変異種以外感知できなかった。
それゆえに晨弥は変異種が感知できる範囲でしか魔力感知をしていなかった。
「は?」
魔力感知内に急に新たな反応が表れる。
どっから来たこいつ?感知範囲が狭まったのはたった今と言っても良いのに。タイミングが悪かったか、こいつが速いか。僕の魔力感知は
魔力を感知する ではなく 魔力で感知する
これに対する何かしらがあるのか。
感知範囲が狭まったおかげで精度を上げられ、、、、うっわ!こいつ食ってやがる。うまいか?そいつ?
ゲテモノはうまいって言ったりするけど、、、?こいつ俺の存在には気付いているはずだよな?
俺のほうを向いて食ってるし。俺が手を出さないから放置している?脅威として見られていない?どうすんだこれ、、、こういう時の未来視か!
、、!
「ッべ!」
未来視に映ったのは鋭い爪による強烈な突き。
クッソが。俺が未来視した瞬間に襲ってきやがった。死ぬ未来と避けた未来が同時に見えた。
てことはこいつ、、、敵の注意がそれた瞬間を感じ取れるってのが正しい表現かはわからないけど、それに近いものを持っているってことか。魔力がそうさせるのか、目が良くて意識が外れる瞬間がどんなものなのか知っているのか、、、
晨弥は戦斧ではなく日本刀を取り出す。
こいつの速さに戦斧じゃついていけない。
日本刀に魔力を纏わせ、構える。
今の俺じゃこいつ相手に未来を見るのは自殺行為。俺が倒すのが一番。ゾアさんが戻ってくるまで持ちこたえるのが最低条件ってやつだな。
お互い気を伺うこと数秒。動き出す。
鋭い爪の突きからのひっかきの派生。
それをかわし高濃度の魔力で自信を守りつつの近距離爆破。
素早く爆破範囲から逃れるモンスター。
仕掛けていなしてが交互にやってくる。
ぶつかる爪と刀。
長く続く近距離の打ち合い。
再び互いに距離をとる。
固い。皮膚そこら辺の金属より硬いだろこれ。どうやって突破しようか。不幸中の幸いは攻撃魔法を使ってこないこと。人間が使うような魔法じゃなくても体にブレスとかを放つ器官をもっているかもと思ったけど、、、この感じはないのかな?魔力は感じるから何かしらに使うんだろうけど、、、身体強化とかそっち方面ってことになるな。数回掠ってはいるけど致命傷はくらっていないし、まだ速くなってもついていけるけど、、、
ブン
あっぶね。また一瞬意識から外れたか。ん?そういう魔法か?精神に作用させる魔法。僕が効きづらい?こいつの速さ的に違うか。それとも止まっている間しか発動できなくて発動にも時間がかかるとか?
こんな考えているけど純粋に意識を外していただけなら恥ずかしいな。
再び激突する。
心なしか戦闘の速度が上がっているような、そんな思いにさせる戦い。
爪と刀が触れあう瞬間、晨弥は刀に纏わせた魔力を炎に変化させる。
制御が甘くなり、炎を一点に集中ができず分散してしまったが、
戦闘を開始してから一番の手応えがあった。
炎の刀に触れた爪に一瞬モンスターが意識を外す。
そこをついて畳みかける晨弥。
さらに態勢を崩す。
しかし、ここで戦闘の経験の浅さが出る。
トドメを刺そうと力んでしまった。この瞬間を逃さず、離脱に成功するモンスター
三度距離をとる。
構図は邂逅時と同じ。だが、状況は晨弥優勢に傾いていた。
三度目の激突。
晨弥が炎を再び纏い振り下ろす。
モンスターは回避を選択する。
しかし、晨弥はそのまま炎を斬撃のように伸ばす。
これが命中。
モンスターの動きが止まる。
今度は炎を纏った刀で連続の斬撃を叩き込む。
甘い制御による炎の分散は魔力の性質を生かし無理やり担保する。
さらに叩き込む。
そして、、、
ザンッ!
決着。
ドクンドクンドクン・・・・
どうにか勝てた。金属並みに、、、いや金属以上に固かった。炎に変化させていなかったらどうなっていたことか、、、別の何かを思いついていたのかな?わかんないけど。
それにしても、、、こいつが変異種が逃げ始めた原因なのかな?なんか違う気がするんだよなぁ。
うーむ。にしてもこいつかっこいいな。竜に関係しているというか、竜の何かしらの系譜というか、、ゲームだったらパーティに入れたくなるね。見た目は蛇に手足をはやして、ごつくした後に、うまいこと形整えた感じ。本当にうまいこと形整えられている。顔もかっこいいな、、、
「おい!魔力の急激の高まりを確認したが何があっ、、、、こいつは、、、、」
「ゾアさん。もうちょっと早く戻ってきてもらえません?」
「これでも急いできたんだが、こいつと戦ったとなると、、、、すまん」
「こいつは何ですか?速いし固いしで大変だったんですけど。あと大森林にこんな奴いたんですか?近場の生息モンスターとかも調べましたけど見かけませんでしたよ?」
「こいつは、、、王妃の出身国の近くに生息しているはずのモンスターだ。」
「だいぶ遠くありません?」
「そうだな。遠いな。」
「わざわざこっちまで来る理由って何ですかね?」
「ん~。特にないんだよなぁ。生存競争で負けたとしてもこっちに来るまでもないし。」
「ある意味変異種。」
「人間だってこういうのいるし似たようなもんか。」
「ですね。、、、、ところで、報告の結果ってどうなりました?」
「報告して部隊も直ぐでたからもうすぐ着くと思うけど、、、あ、来たね。」
「あぁ。あれですね。」
マーチス領からの援軍と合流し変異種の死骸の回収と晨弥が討伐したモンスターも回収し、
ある程度大森林の見える範囲を確認を開始したころ。
「あれ?団長たち来ましたね。」
「やっぱり戦闘になった、、、、おい。こいつもいたのか?」
「こいつは晨弥君が討伐しました。」
「晨弥報告してくれ。」
「変異種との戦闘開始のタイミングで炎の魔法で殲滅を試みましたが失敗、その結果大森林に戻られましたが、このモンスターが残った変異種に強襲。そのまま変異種を全滅させました。その後僕と戦闘を開始し、討伐に至りました。」
「なるほどな、、、ちなみにこいつが変異種が逃げた理由だと思うか?」
「違うと思います。理由は特にないですけど。強いて言うならこいつを変異種が感知時には手遅れになる気がします。」
「だよなぁ。あぁ、お前はとりあえずそのかすり傷直してもらえ。」
「直しますよぉ。」
「お願いします。」
今回晨弥が使用した炎の魔法は普通の魔法なので、魔法に使用した魔力が尽きれば酸素だとか燃えやすい物とか関係なく炎は消えます。燃え広がれば広がるほどに燃やす範囲が増え、魔力を消費するのでより早く消えます。ほったらかしにしても勝手に消えます。




