雨粒さん いらっしゃい!
‘キーンコーンカンコーン キンコンカンコン‘
ウェストミンスター寺院の鐘を模したチャイムの音が、神々の国、魂の待機場所に鳴り響く
『マグマの世界への転生締め切りまであと5分
ファイヤードラゴンや マグマになりたい方はお急ぎ下さい』
アナウンスを聞いて 大慌ての魂たちが、
締め切り間際まで「転生希望」と 新世界へ飛び込んでいった。
中には2度目の転生に挑むものまで出てきた。
はっちゃけすぎて、あっというまに昇天してしまったことが物足りなくて
無理やり 転生待ち世界まで駆け戻って 再度マグマになりに行ったのだ。
~~~ 見学席の神々 ~~~
「ふむ 2度目のマグマ挑戦者の中には 非常に美しい光を放つ者がいるな。」
「なんだか このまま太陽にしてやりたい輝きをもっているぞ」
神々たちは なにやらよからぬ?それとも大抜擢?の相談を始めたようだ。
◇ ◇
‘ピンポンパンポーン‘ (今度は鉄琴を使ったお知らせチャイム)
『ただいまより 新世界に雨を降らせたい方、水蒸気となって熱い吐息を漏らしたい方の受付を始めます。
熱きマグマを打ち据え 凍り付かせたい方
水の3態を体験されたい方 いらっしゃいませ~』
ぽつ ぽつ ぽつ 水滴になって降りていく転生者達
マグマに触れるとジュっと蒸発する様を見て
「えーい ふがいない 水龍となって戦いを挑むのじゃ~」
「いやいや 炎のドラゴンと戦うには アイスブレス! 私は氷のドラゴンになる!」
バトル好き魂は 水龍や氷ドラゴンに転生して 下界いえ新世界に転生していった。
すると
「炎の龍になって、水龍やアイスドラゴンと戦いたい!」
という新たな転生希望者達が押し寄せてきて・・
’ピンポンパンポン’
『ただいまより1時間 ドラゴンバトルを始めます!
ドラゴンになりたい方は 炎・水・氷いずれかのドラゴンになって転生して下さい。
今はこの3種のみ受けつけております!』
闘争好きの魂たちは 次々とドラゴンに転生していった。
~~~観客席の神々~~~
「いやー面白い」
「赤勝て 白勝て ちゃちゃちゃん ちゃちゃちゃん フレー フレー フレ~」
神々はすっかりバトル鑑賞会に夢中
一方、下界を覗き込んでいる魂の中には 賭博をはじめる魂もいた。
「お前たち 魂の分際で賭博をするとはなにごとか!
賭博をしたければ さいころに転生しなさい!」
神の誘いにのって サイコロに転生しちゃった魂も続出
~~~ミーティングルームにて~~~
アモン 「いいのか? これ?」
凛ちゃん「さぁー?」
さいころに転生した魂たちは 自由気ままに「目」を出している。
さいころ同士で ぞろ目を出そうと共闘したり
好きな数字ばかりを出し続けたり
非常に気まぐれなさいころたちが 神様に大うけ。
どうやら 観戦フィールド・転移ゲート周辺も 新世界の一部(飛び地)認定されたようで
そこでは神様の道具として 「無生物転生者(元人間の魂)」が活躍しだしたようだ。
(おまけ)
学校のチャイム
https://www.youtube.com/watch?v=P3BbIgkaO1A
呼び出し音(鉄琴)
https://www.youtube.com/watch?v=IEr4MfXVrfQ
放送部で、校内放送のお知らせで、この鉄琴を叩いていました。
地域の有線放送でも 使用している所があったようです