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14話―「あの~…あなた誰ですか?」

こんにちは、腎臓くんです(*'ω'*)


本日はマクドナルドのCMでやってた「ごはんバーガー」を食べました。

もちろん1人で食べたら塩分の過剰摂取になるので家族みんなで分けましたが、非常に美味しかったです(*'ω'*)


こんなに美味しいとご飯にハマって「ごはんバーカー」になるところでした( *´艸`)ぷぷぷ



……。

え?

えwwww?

えええwwwwwww?



wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww。



これを閃いたとき、自分は間違いなく天才だと思った腎臓くんでしたw(*'ω'*)



 予想外の結果で終わった1回戦目は観客に、審査員に、テレビから国民に衝撃を与えより熱を帯びさせた。


 染は広場に戻ると六教官の下に向かった。


「お疲れ。 アバランくんは、相手が悪かったな」

「いえ、とんでもなく強かったですよ。 ただ、僕にとって相性がよかっただけです」

「そうか」


 染は自分の心に引っかかっていたことを話した。


「彼……。 負けたとき、謝ったんです。 誰に謝ったのかは分からないんですが、謝ったんです」

「……。 うん」

「それってなにか抱えていないとならないですよね。 だから僕、少し分からなくなってしまいました」

「分からなくなった?」

「はい。 もちろんこれからの2戦目に勝ちたい気持ちは変わりないのですが、今まで相手にしてきたのがインベーダーだったものですから。 感情……というか、相手の立場なんて考えていませんでした。 でも、この試験は違う。 生身の人間が人生をかけて闘っています。 それが……今になって重い」


 六教官は黙って僕を見つめている。


「まぁ俺が言うのもなんだが、人に感情移入できるってのはいいことじゃないか」

「いいこと、ですか?」

「あぁ。 人との痛み分けはその人の琴線に触れないと分からないものだからな。 それができるっていうのは素晴らしいことだと思う。 少なくとも俺は、それをやってこないでこの歳になって後悔している……。 まぁだが、感情移入し過ぎるのは相手にとっても自分にとっても害悪になるから気を付けなくてはいけないがな」


 たしかにその通りだと思う。

 でも、簡単にすっきりする話ではない。

 次の対戦相手にもあんな顔をされたら……。


「はい」

「……。 まぁとりあえず1戦目おめでとう。 俺もそうだが今年はそれなりに実力者がそろってる。 2回勝たないと不合格になるからよそ見している暇はないぞ」

「分かりました」


 気力のない返事をして僕はその場を去った――。



 他の受験者の試合が進み、100人近くいた受験者は既に50人ほどになった。

 2回戦目は明日行うことになっている。


 ちなみに六教官も勝ち上がった。

 六教官は「鞭」を武器に戦うスタイルなのだが、その攻防能力に加え敵のスタイルへの適応能力が高いため長時間闘っているといつの間にか自分が負けていることが多い。

 今回の相手選手には体力温存のためか開始10秒で鞭のウイップを使い武器を取り上げ、亀甲縛りで空中に縛り上げて勝っていた。


 変なお店で働いていたんじゃないかってほどドS系の技が卓越している。


 最後、対戦相手が「んッぁぅ! あはんっっッ もうッ……ダメっ」って声を出していたところ、新しい道を開かせていたのは内緒だ。


 ほんとうに性格の悪いスタイルだと思う。



 そして――順番と日は巡り、2回戦目が始まった――。



 前回と同様に陽帝が箱を持って回り、番号を引く。


「やぁ! 染くん!」


 なにがやぁ!だ、この顔だけモンスター。

 ほんっとこいつの精神状態はどうなってんだ。

 普通気まずくなるだろ。


「うるせぇ。 ささっとよこせ」

「? どうしたんだい? そんな乱暴な言葉を使って。 いつもなら丁寧な――」

「殺すぞ。 早くよこせ」

「……。 オコだね~」


 こいっつまじ!


 今回は何も八百長を仕掛けられずに僕自身の意志で番号を引いた。


「染くん実は……。 君の戦いにはかなり興奮したよぉ」

 少し目がトロンっとし始め、まるで惚れた恋人を見つめるかのような顔になる。


 なんだ、なんか気持ちわりぃな。


「実は君がかなり強いって噂を聞いてから、君の戦っている映像を見たんだ。 いやぁ~サハギン相手に仲間を守るため1人で特攻した姿は――うつぅくしぃかったぁ」


 いや、なんかじゃない。

 確定で気持ちわりぃ。

 なんなんだ? こいつ。


「あのさ、頼みがあるんだ」


 ゆっくりとその綺麗な顔が歪み始める。


 あ、なんか純悪が出てきた。

 死ねばいいのに。


「ぼっ、ぼぉくを、ど、奴隷にぃしてくれなぁいかぁ。 ハアハア」


 よだれを流しながら僕を見つめ、片手で股間を抑えている。


「……」


 すみませーん、係員の方―!

 ここに病気発症している人がいまーす!


「どぉ、どぉだいぃ?」


 なんなんだこいつ。

 マジでなんなんだこいつ。

 初めて会ったときはプライドモンスターで、今は変態エクスタシーモンスターじゃねぇか。

 まじでこいつ、ちょっとおかしいんじゃないか?

 あっ。 いや、これは新しい角度から僕を地獄に落とすための戦法か。

 『アへ顔奴隷宣言で僕を地獄へヒュイゴー』とでも名付けておくか。


「さっさと他の受験者回った方がいいですよ」

「あっんッッ! その声! イイッッッ!」


 僕の声が届いていないようだ。


「すみませーん。 聞こえますかー?」

「あっ。 す、すまない! つ、次行くね」

 そう言って、心に残るグロテスクな何かを見たような気持ち悪さを残し陽帝は次の受験者に向かった。


 あいつ、マジで何かの病気……。

 いや、今は次のことを考えよう。


 僕は乱れた呼吸を整え、自分を落ち着かせた――。




ご愛読ありがとうございます(*'ω'*)

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