最終決戦②
(10、9、8…4)
このテンカウントが0になった瞬間俺は、アマタに斬りかかるつもりだ。
そう考えていたときだった。
ヒュンッ
木刀が空を切る音がした。
<身躱しの術>が発動して、その攻撃を避けた。
アマタがテンカウントを終える前に、斬りかかってきたのだ。
(まさかこいつ、俺の思考が読めるのか……?)
俺はそんな疑念を抱いた。
(いや、おそらくそれは違う。彼は天性の直感で何かを察したんだ)
俺は、彼の勝負強さというか直感に恐怖を覚えた。
流石は天性のSランクで、レイを凌ぐ逸材だ。
これくらいは軽くこなしてくる。
それを受けて俺は作戦を変更せざるを得ない。
(彼が攻撃してきたなら俺にとっては逆に好都合だ。攻撃中には反射魔法を使えないはず)
俺はそう考えて、拘束スキルを発動しようとした。
「拘束スキルはつd……」
俺が発動しかけたその時であった。
「させないよ! <スキル封印>」
「クソッ……!」
なぜだかわからないが、彼の前では俺が考えていることはすべて防がれてしまった。
(どういうことだ……? 彼には何が見えいてる)
俺は本当に訳がわからなかった。
確かに以前戦った守護者達も強敵ではあった。
だが、彼はある意味そいつらよりも秀でている点があった。
それは守護者の行動は基本的に、スキルや攻撃をゴリ押す等行動が一辺倒だがアマタは違う。
俺が何をしてくるかを事前に察知して、それを先手先手で封じてくる。
つまり考えることができるのだ。そういう意味では対人戦は難しい。
俺はスキルを封じられてしまったため、斬撃での遠距離攻撃も一時的にできなくなってしまった。
こうなるとできることはただ一つ。
「うおおおおお」
俺は、アマタ目掛けて一気に距離をつめ突っ込んでいった。
「くっ……!」
これには、アマタも思わず顔をしかめた。
そう、俺にできることはただ力任せに攻撃をしかけることただそれだけだ。
単純な一手だが、それにアマタはどうやら苦しんでいる様子だ。
本来魔法剣士の強みは、魔法と剣術両方を使えるという対応力にある。
だがその分二つのスキルに力を、分配せねばならずどうしても器用貧乏になりがちだ。
つまり、同じSランク同士なら俺の剣術のほうが彼の剣術をうわまわるというわけだ。
──それに俺は一つ見落としていたことに気がついた。
俺の考えを知る方法だ。
彼は、レイの兄弟だ。
つまりは、ユニークスキルも似通っている可能性も高い。
──彼は、俺の考えではなく十秒後の行動自体を知ることができたら?
それは俺の考えを覗き見できるのと同じことだろう。
タネが割れれば後はどう対処すればわかる。
(考えるんだ……レイが苦手だった相手を)
──そうだ!
俺はレイが苦手な相手の特徴を考えた先に突破口が思い浮かんだ。
これで、彼を倒せるはず。
俺にある考えが浮かんだ。
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