守護者ゼロとの戦い
俺はお返しとばかりに、守護者ゼロに拘束スキルを使った。
これで奴は俺達と同じように体が動かなくなるはずだ。
(自分のスキルによって自滅するなんていい気味だ)
俺は内心ほくそ笑んだ。
しかし、次の瞬間異変に気がつく。
(ん……? おかしいぞ、奴の姿が見えない!)
「皆気をつけろ! 奴の姿が消えたぞ!」
「え?」
間抜けな声をあげるパーティメンバー達。
俺は、すかさずサーシャに指示を送る。
「サーシャ、お前の守護スキルを念の為使っておいてくれ」
「分かった!」
サーシャが俺の指示通り守護スキルを唱えた次の瞬間であった。
地響きとともに、守護者ゼロは再び姿を現す。
どうやら奴は、蜘蛛のように天井に張り付いていたようだ。
(不味い……! このままだとまた斬られる)
それはサーシャの守護スキルが唱え終わるか、奴が現れたか本当に
際どいタイミングであったの俺自身判断を誤ったかと思った。
そんな後悔をする間もなく、奴は一斉に攻撃を仕掛けてきた。
「これでもくらえ! 五月雨斬り!」
奴は自前の剣で、激しく波打つように斬りかかってきた。
その攻撃を俺は、スキル<身躱しの術>で避ける。
他のパーティメンバーはというと、サーシャの守護スキルがどうやら
彼女たちの身を守ってくれたようであった。
「助かったぜ! サーシャ」
俺はサーシャに礼を入れた。
「フン、間一髪助かったようだな」
奴は、余裕な表情を浮かべ俺達の前に立ち塞がる。
「そこをどいてもらうぜ!」
俺はそう吐き捨てると同時に奴へと斬りかかる。
俺が放った攻撃は、奴の硬く覆われた鎧に阻まれて本体には届いていないようであった。
(クソ、なんて奴だ……!)
奴は大剣と硬い鎧を身にまといながら、俊敏な動きで俺達を攻撃してくる。
しかしそれに対して俺はある疑問が浮かんだ。
(おかしい、流石に守護者と言えど、奴の本体は人型のはず。それなのに
こんなスピードで動き回るなんて──もしや)
俺の頭の中に、とあることが浮かんだ。
「レイ、あいつの鎧に火魔法を使ってみてくれないか?」
「わかった。攻撃出来るタイミングがあればやってみる」
そう言ってレイは、俺の指示に頷く。
しかし、奴は再び高速移動をして身を隠してしまった。
このままでは、レイに攻撃するタイミングが回ってこない。
(クソ……! 俺の想像通りならこの攻撃が当たりさえすれば奴の本体がわかるのに)
俺の考えが正しければ奴の本体はおそらく──。
だが、奴は姿を隠したまま現れることはなかった。
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