レイへの報告
俺達は、二つの収穫品を持ってレイの元へと帰っていった。
一つは言うまでもなく先程カジノで手に入れた、マジックアイテムだ。
そしてもう一つは、次の守護者の部屋に関する情報だ。
この大きな収穫品を持って帰れば、流石のレイでも少しは喜びはするだろう。
そんなことを考えつつ、俺達は帰還用のマジックアイテムを使ってレイの元へと
赴いた。
どうやらレイは、ギルド役場の宿にいるようで俺達は宿場の前へと降り立った。
俺達は宿場に入り、レイの部屋へと行った。
この二つの大きな収穫品を聞いて、どんな顔をするだろうとニヤけながら俺達は
部屋の前へと立った。
そして俺達は、コンコンとノックをしてレイに入ってもよいかを尋ねる。
そうすると中から、「どうぞ」の声が聞こえてくる。
それを聞いて、俺達は中へと入った。
俺達の顔をレイは一瞥するが、大した反応はなかった。
どうやら彼女は、読書中のようでそちらに集中しているようだ。
まあここまでの彼女の対応は想定の範囲内と言ったところだ。
本命は次の二つの収穫品の方だ。
これを聞いたらあのレイと言えど、さぞ驚くことであろう。
俺は隠してもしょうがないと思い、さっそくレイに収穫品を見せびらかすこととした。
「なあ、レイ。収穫品が二つあるんだ」
「そう」
「何だと思う?」
「カジノで手に入れたマジックアイテムと、次の守護者の部屋に関する情報だろ?」
彼女は読書する手を止めず、ピシャリと俺達の持ってきた収穫品を言い当てた。
「なんで俺達がその二つを持って帰って来るって知ってるんだ!」
俺は、レイを驚かせようと意気揚々としていたが逆に驚かされる始末となりひどく動揺した。
「なんでかって? それは君たちのことを監視魔法で見ていたからさ。王都での動きは全部筒抜けだよ」
それを聞いて俺は、驚いたと共に変な動きをしなくてよかったなと安堵した。
しかし、驚かせようと必死に王都を駆けずり回ったのに、全てのことを知っていたとは全く張り合いのない
奴だ。
それにちょっとの間とはいえ、久方ぶりに会う仲間の顔すら見ずに読書にはげむとはなんという奴だ。
俺は少し注意してやろうと彼女の本を取り上げて言った。
「なあレイ、何の本を読んでいるんだ?」
「返してくれたら教える」
またいつもの調子を崩さないレイに、俺は流石に参ったの白旗をあげ本を返した。
するとまた俺達の顔を見もせず、本を読むことに熱中し始めた。
まったくレイは俺達仲間のことが眼中にないのだろうか? そんなことを考えつつも、俺は彼女から
何の本を読んでいるのか正解を尋ねた。
「なあレイ、結局何の本を読んでいるんだ?」
「次の守護者の部屋に関する本」
その意外な回答に俺達は驚いた。
俺達がへいこら言って集めてきた、二つの収穫品に見向きもせず次のことを考えているとは。
流石はレイといったところだが、ちょっと出し抜かれた感じがして嫌な気持ちにもなる。
しかしあのレイがわざわざ守護者の部屋に関する情報を調べるとは次の敵は、それほど強敵なのだろうか?
俺はレイに次の守護者に関する情報を尋ねた。
「なあレイ。次の守護者の部屋ってどこにあるんだ?」
「エンドラだよ。随分厄介な守護者を引き当てたね」
「エ、エンドラだって!」
エンドラという単語を聞いて俺達は、一瞬ピタリと息を止めた。
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