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少女の夢

「ねえ、ナユタ」

「どうして君は俺の名前を知っている?」

「君のことならなんでも知っているよ。例えば君が、元々Fランク冒険者で荷物運びをしていたことも昨日謎の覚醒をしてSランク

冒険者に変貌を遂げたということも。

そしてそれが世界最強の力だということもね。

なんで知っているかって? それは私が生まれついての天才でSランク冒険者の魔法使いだから。

この街全体ぐらいなら覗き見し放題だってことで説明がついたかな。

まあそんなことはいいや。

私は知っている。

昨日までの君がこんな世界絶対におかしいと思っていたということも。

読心術ってやつさ。いや、まあそんなもの使わなくたって誰でもわかるだろうけどね。

そりゃあそうだよね。

生まれながらの才能によるところが大きいステータスで、就ける職業が違って扱われ方も雲泥の差。

ただステータスがいいってだけで性格や立ち振舞いなんて全く関係なく、威張り散らして表道を闊歩できる。

逆にステータスが低い者は、どんなに人格がよくていい立ち振舞いをしている者でも虐げられ決していい職業には就くことができない。

そんなのおかしいとは思わないかい? 私はおかしいと思っている。

だからこの世界を変えたい、いや救いたい。

だから私は魔王を倒す。そうすれば、すべての魔物が死に絶える。

みんな凶暴な魔物の驚異にさらされることもなくなっるんだ。そうなるとどうなるだろう?

この世界の根幹にあるステータスが高い者が偉いという価値観そのものがひっくり返るだろうね。

なぜなら冒険者っていう存在やギルドっていう存在は元々魔物ひいては魔王を討伐するために存在しているものだもの。

当然そいつらがいなくなれば、冒険者やギルドもお払い箱ってわけさ。

もし無事私達が魔王倒すことができれば、ステータスが高いだけの人格破綻者はいなくなる。

それが私の考えるこの世界を救うっていう意味。

理解できたかな? そのためには、君みたいなSランク冒険者が必要だ。

それにおいて君は、最適の人材だ。なぜならば、君は元々Fランクの人間だ。つまり昨日の君のような元々弱い立場の人間の気持ちがわかる。

そんな人間がもし魔王を倒して、この世界の前提を崩したら? まさに世界がひっくり返るだろうね。

無論私は本気だよ? この世界にいるSランクの冒険者だけを全員集めて、魔王を倒す。

当然Sランク、いや今現在世界最強の君がリーダーとして、最前線に出て戦うんだ。

さっきはパーティに入れてあげると言ったけれど、私は君にリーダーになってほしい。

勿論各地に現れるであろう魔王の守護者も倒す。

この世界の各地にあるダンジョンも攻略する。

そうして、ダンジョンの最奥部にある七つの鍵をかき集めるんだ。

最後に魔界への扉を開いて攻略に乗り込むんだ。

どうだい? 面白い夢だろう。これが実現した日には君は晴れてこの新世界の王だ。

この夢君ならわかってくれるはずだと思う一緒にこの世界を救おう!」

「わ…わかった!わかったよ。キミの気持ちは! けど、それでまず聞かせて欲しい。……きみの名前は、なんなんだ?」

「ああ? 悪かった。自己紹介を忘れていたようだったね……。私の名前はレイ。きみの最高のパートナーになる人物の名前さ」

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