カジノ
俺達は、王都に降り立ちカジノへ向かうとその異様な雰囲気に飲まれた。
カジノは、一言で言えばギラギラとしていた。
スロットマシーンの騒音や、博打で一喜一憂する人々の声が飛び交う場所であった。
そんな中で俺達は、冷やかしついでにカジノの景品を見に行った。
カジノの景品らは、言葉通り見たことのないマジックアイテム等が並んでいた。
それらは世界に数個しかないであろう物ばかりで、どんな効果のものなのかさえよくわからな
かった。
そんな中、ルリがある一つのマジックアイテムを指差して言った。
「見てくださいよ! これこれ」
「ん? なんだこれ」
俺は見たことのないマジックアイテムに驚きの表情を浮かべた。
それは、このカジノで一番高い金額に設定されているものであった。
俺は今持っている小切手の金額と、そのマジックアイテムの金額を見比べてみた。
そのマジックアイテムは、俺達が貰った報酬の約三十倍の値段であった。
いくら有用なマジックアイテムといえど、この金額のものを買うことは到底できない。
残念だが諦めてくれとルリに伝えようとした。
「ルリ、すまないがこのマジックアイテムは買うことができない。なにしろ値段が高すぎる」
「何言ってるんですか、ここはカジノですよ? 三十倍にして買ってしまえばいいんですよ」
俺はルリのその狂気じみた台詞を聞いて震えた。
ルリは俺の中ではこの間までは、真面目な優等生タイプだと思っていた。
しかし、カジノにやって来たルリはというと、まさに勝負師の面を浮かべていた。
こうなったら、もうルリを止めることは俺にはできない。
ルリの言うがままに、俺はこれから博打をうつこととなった。
俺はカジノのことについては全く持って無知であったので、どういうギャンブルをうつのが
効果的なのか知らないためルリにどうするべきか尋ねた。
「なあこのカジノでどのギャンブルをやるべきなんだ?」
「そうですね! やっぱりルーレットがいいんじゃないでしょうか」
「ルーレット?」
俺はそのギャンブルがどんなものなのか知らなかった。
ルリが言うには、そのゲームでは最大三十六倍の賞金が手に入るそうだ。
三十六倍の賞金が手に入れば、今持っている小切手を差し出せばそのマジックアイテムに
手がとどく。
果たしてそのルーレットというゲームは、どんなものなだろうか。
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