守護者マーマン
アマタ達第一攻略組は、あともう数十匹のモンスターを扉を前にして戦っていた。
それを傍目から見てまだかまだかと、漁夫の利を狙おうとしている俺達。
俺達はあらかじめどのタイミングで、スキル『潜入』を解いて守護者の部屋に入るかを
見計らっていた。
このダンジョンがどうなのかはわからないが、基本的に守護者の部屋には一パーティずつしか
入れないというこの世の理がある。
それが、魔王側を未だに攻め滅ぼせていない一番の大きな要因の一つとしてある。
普通に何百人と一度に守護者の部屋に入ることができてしまえば、いくら強力な守護者といえど
数の利に押されてすり潰されてしまう。
それを阻むかのように、守護者の部屋には一パーティしか入場することのできない強力な
結界が貼られている。
それはたとえSランク冒険者であっても崩すことの出来ない鉄則だ。
そのことを利用して、俺達が先に守護者の部屋に入ってしまえばアマタ達は、ただ指を咥えて
待っていることしかできなくなる。
そうなれば俺達はただ守護者を攻略することにだけ集中すればいい。
ルールの悪用みたいな形にはなってしまうが、それも致し方ないだろう。
俺達は、アマタ達が最後のモンスター郡を倒し終える直後にスキル『潜入』を解こうと計画していた。
基本的にパーティリーダーが、部屋へと入場した時点で守護者の部屋に入場制限がかかる。
そして恵まれたことに、パーティリーダーの俺は戦士達と比べて、一番素早さの高い職業だ。
つまりはこのタダ乗り作戦に俺は最高に向いている職業というわけだ。
これは普通にダンジョン攻略を進めることしかしてこなかった、アマタ達にとっては驚異である。
せっかく馬鹿正直にダンジョン攻略を進めたとしても、俺達というハイエナに美味しいところだけを攫われる。
そんなリスク等一度も考慮してこなかったのに、いきなりそれを考えながら攻略に乗り出せと言われるのである。
それをぶっつけ本番でやられるのは彼らにとって可哀想なことかもしれないが、誰かが泣かないといけないのが
この世界のルールだ。
そのことを勘案していると、アマタ達がいよいよ最後のモンスターを倒しにかかった。
それを見計らって俺達は、スキル『潜入』を解いた!
「なに!?」
アマタ達は俺達が存在するという衝撃で、一瞬動きを止めてしまった。
それを見過ごさず俺は、アマタより先にモンスターを討伐し守護者の部屋になだれ込んだ。
すると同時に守護者の部屋はゴゴゴという音と同時に入り口が閉じ、俺達は守護者と対面した。
「お前がここの守護者か」
「その通りである、我が名はマーマン」
そういってマーマンと自称する守護者と俺達は対峙した。
彼は銛のような武器を持ち、全身が鱗で覆われた巨大な半魚人であった。
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