守護者の部屋
アマタは結局戦力を分散して、実直に前に進むことを選んだ。
それは俺が考える中で一番ありがたい展開であった。
なぜならば、それがアマタの戦力を一番削ぐことが出来るため、俺達が
横入りするのも止める人数不足で楽であろうからだ。
ただこれだけで、ダンジョンを先に制覇できたと決めつけるのはまだ早い。
なぜならば、まだ守護者の部屋にまで辿り着いていないからだ。
ダンジョンは入り組んだ構造になっており、さっきみたいに曲がり角も
あれば下手すれば手のこんだギミックだってあるかもしれない。
もし、ダンジョンのギミック上モンスターを一番討伐したパーティが。優先的に
侵入できる部屋があるとしたら俺達は入ることができない。
しかしその可能性は低いと俺達は考えた。
なぜならば、このダンジョンをわざわざ作って海底に沈めたのは守護者のはずだ。
つまりわざわざ、強敵を先に招き入れるような作り方には基本したくないはずだ。
狩るならばできるだけ弱っちい方を狩って、少しでも経験値を積んでから強敵と
挑みたい。それが守護者の考える安全なダンジョンというものである。
そうとは知らずアマタは必死になって、モンスターを掃討し前へ前へと歩みを
進めていった。
どうやら前に進むことで、現状から目を逸らそうとしているようだ。
それともただ単純に、モンスターを狩ることがダンジョンを制覇することだと
考えているような節があるきがした。
それは確かに一パーティだけが、ダンジョンに挑めるという状況ならそうかもしれない。
だが今は、同時に二つのパーティがダンジョンに挑んでいるという状況だ。
そうなれば、ちょっとは別のところに目が行く者つまりは大人に軍配があがる。
そのことに気がつかせ、更によいライバルになってもらうためにもここは俺が先攻したい。
そんな気持ちで俺達は、アマタが必死にモンスターを倒している横で守護者の部屋の前に辿り着いた時
どうやって先に侵入するかを話合った。
「俺がスキル『潜入』を解いてから、部屋に侵入しようとすると一瞬のタイムラグが生まれて先を越される可能性がある。
ここはアマタ達が最後のモンスターを倒し終える直前にスキルを解除して先に侵入しよう」
俺は小声で、パーティメンバー全体にこのことを伝えた。
それに対してパーティメンバー達は、軽く頷いて了解の合図をとった。
これで首尾は万全なはずだ。後はアマタ達が俺達の狙いに察知しないうちに奥に辿り着くのを願うばかりであった。
「おい、見ろ!」
俺達の作戦にどうやら運も乗ったようである、奥に霞んで見えなかった守護者の部屋がもう目の前に見えてきたのである。
後は、アマタ達がモンスターを狩り終える直前に俺達がスキルを解除し先に部屋へと突入するだけだ。
勝利の瞬間は刻一刻と近づいていた。
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