キュウの異変?
「キュウ!」
名を呼ぶとキュウはエリックの頭を蹴って棍棒に向かって飛び付く。
エリックはキュウに蹴られて後ろに倒れて棍棒が頭の上を通過する。
「キューン。」
キュウはそのまま棍棒を受けて吹っ飛ばされる。
「くっ!?キュウ!大人しく死んでろ!」
オークに近付き首を跳ねて、そのままキュウの元に駆け寄る。
「おい、キュウしっかりしろ!」
「キュ。」
体を木に打ち付けて、弱々しくなくキュウ。
「エミリー!直ぐに来てくれ。」
「は、はい。」
慌ててエミリーを呼び、キュウには回復魔法を掛けてもらう。
「キ、キュウちゃん、ま、待っててね。直ぐ回復させるから。ヒール。」
「キュ、キュウ。」
エミリーが掛けた言葉に反応したキュウは首を動かしてエリックを見る。
「ご、ごめんなさい、キュウ。俺が油断したばかりに。うっ、うぅぅ。」
弱ったキュウを見て泣いて謝るエリックに首を振るキュウ。
「キュ、キュ。」
「落ち着け、エリック。どうだエミリー?」
「は、はい。命に別状はありません。が暫くは安静にした方がいいかと。」
「俺は回復魔法は使えないから、エミリーが居てくれて助かったよ。ありがとう。」
「い、いいえ!?そ、そんな大した事じゃないですよ。」
「いや、大したものだよ。自信を持っていいぞ。エミリーが居なかったら、キュウは危なかった筈だ。」
エミリーを誉めると顔を紅くして下を向いてしまう。
「ライルさん、すいませんでした。俺なんかの為にキュウに大怪我をさせてしまって。」
「確かに。油断をしたのは悪かったが、一応キュウも命に別状は無いんだから、あまり自分を責めるなよ?それとキュウに謝るんじゃなくて、お礼を言ってやれ。その方がキュウも喜ぶ。」
さっきよりは回復したキュウが俺が言った言葉に軽く頷く。泣くのを止めたエリックはそれを見てキュウに頭を下げる。
「あ、あの、キ、キュウ。ありがとうな。」
「キュ、キュウ♪」
「よし、クエストも達成したし、キュウも大丈夫だと分かったんだから街に戻るぞ。オークはもう居ないと思うが油断せずにな。特にエリック。」
笑いながら、エリックの名前を出す。
「ラ、ライルさん。勘弁して下さいよ~。俺が悪いのは解ってますから。」
気まずそうに言うエリックを見て俺達は笑い合った。その後、会話しながら戻る準備をする。帰りは行きと同じで歩きで帰り、キュウはポーチの中で休ませる。
「キュウ、キュキュ、キュウ♪」
「あれ?キュウちゃん怪我してるのにご機嫌だね?」
機嫌が良いことに気付いたライラがキュウに問い掛ける。
「あぁ、それはな。エリックがキュウに何かお礼をしたいと言うんでな。俺がキュウに飯を奢ればいいと言ったらキュウが喜んだんだ。」
「なるほどね。僕は知らないよ?エリック。」
「なにがだよ?ライラ。」
「キュウちゃんは一杯食べるから、エリック破産しちゃうんじゃない?」
「えっ?こんな小さい体でそんなに食べるんですか?ライルさん。」
キュウの情報を聞いて驚いたエリックは俺に冷や汗を浮かべて俺に確認してくる。
「キュウはかなり食うぞ。俺が稼いだ金の半分はキュウの胃袋にある。」
真っ青な顔をしてあたまを抱えるエリック。
少し可哀想だと思いキュウにあまり食べてやるなよ。と釘を刺しておくとキュウは少し考えて返事を返す。
ギルドに戻ってきた俺達はヘレンの所に行く。
「あっ、ライルさん。お帰りなさい。無事に終わりましたか?」
「無事と言えば無事なんだか、キュウが怪我をしてな。医務室で見てもらいたいんだが大丈夫だろうか?」
「えっ?キュウちゃんは、大丈夫ですか?」
キュウが怪我をしたと聞いて慌てるヘレンにエミリーのヒールで回復させた事を伝えて大事を取って医務室でキュウを診て欲しい事を伝える。
「分かりました。ヒーラーの職員に医務室でキュウちゃんを診るように言っておくので先に医務室で待っててください。」
「ありがとう。エリック達はもう解散してもいいぞ。」
「そ、そんな。俺のせいでキュウが怪我をしたんだから俺達も行きますよ。」
「キュウの命に別状は無いんだから気にするなと言っただろう。」
「うっ、で、でも。」
「それにエリックは金を稼いでおかないとキュウに食い潰されるぞ?」
それでも心配そうにするエリックにキュウに食い潰されないように金を稼いでおけと言うと渋々納得して引き下がる。
「まぁ、元気になったら覚悟しておけよ?」
「ライルさん。よく笑うようになりましたね?」
「そうか?て言うか俺はそんなに笑ってなかったか?」
「そうですね、来たばっかの頃はそんな笑顔のライルさんは見た事、無かったです。何かありましたか?」
「うーん、そうだな。エリック達と知り合って、たまに一緒にクエストを受けたりしたからなのか、知らんがあいつ等とクエストを受けるとなんか楽しいんだよな。」
「そうですか、それは良かったですね。本当最近のライルさんはよく笑ってるイメージですよ。」
(よく笑うイメージって何か馬鹿っぽくないか?)
ヘレンに医務室の場所を聞いて座って待っていると、ソルシャがヒーラーと思われる人物と一緒に入ってくる。
「ライル、キュウは大丈夫か?」
「怪我はしてるが命に別状はないから大丈夫だ。態々ヒーラーと一緒に来てくれたのか?」
「そうか。キュウがちょっと心配だったんでな。」
「話の腰を折って悪いが、俺はヒーラーをやっているパーカーだ、宜しくな。で
怪我したやつは何処だ?」
パーカーと名乗った男は170位で髪はブルーで全体的に短い髪型をしている。
パーカーにキュウを診て貰うのにポーチに声を掛けた。
「おーい、キュウ。出てきな。」
「キュ~ウ。」
ポーチから出ると俺の太股に乗り寝転ぶキュウを見てパーカーが驚いていた。
「おい、なんだよ。見たことない生物だな。」
「やっぱりか。まぁ、そんな事はどうでもいい、診て欲しいのがこいつ、名前はキュウだ。宜しく頼む。」
「あぁ、任せな。」
パーカーにキュウを診て貰ってヒールを掛けて貰い、かなり動ける様になる。
「ありがとう。助かったよ。ほら、キュウもお礼を言っとけよ。」
「キュ、キュ、キュウ♪」
「別に気にしないでいいさ。俺はもう行くよ、また会ったらその時は一緒に酒でも飲もうぜ。」
「あぁ、その時は奢らせて貰うよ。」
「ライル、私も行くからな、キュウは安静にするんだぞ。」
「キュウ、キュウ。」
パーカーとソルシャが医務室を出て行き、俺とキュウも宿に戻った。
「キュウ本当に大丈夫だな?」
「キュウ♪」
「エリックを護ってくれてありがとな。でもあまり無茶はするなよ?心臓に悪いからな。」
「キュキュ、キュウ。」
頷いて頬擦りをしてくるキュウ。
「やめろって。ほら、今日はもう寝るぞ?」
「キュウ。」
朝いつもより目が覚めたので起きて、隣で寝ていたキュウの場所が膨らんでいたので掛け布団を取ると。
「誰だ!?キュウは?」
「ん~。」
そこにいたのは、10歳位の見知らぬ女の子が居た。
明けましておめでとうございます。今年も?婚約者にを宜しくお願いします。面白いと思ったら評価とブックマークお願いします。




