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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

血潮

作者: ログ

時には、強い「生」を感じたくなるものです。

カチリ、金属が何かに触れる冷たい音が風呂場に響いた。

持ち上げた剃刀が風呂場の床に私の手から滑り落ちたのだ。

私は落ちた剃刀を取るべく床にしゃがみこんだ。

柔らかに伸びた手が剃刀の刃を掴む。

捕まえた。刃を人差し指と親指で掴むと何故か力が入ってしまった。

ググッと力が入り、親指に鋭い感覚が伝う。

(痛い!)剃刀は私の親指を切り裂き赤い線を作っていた。

指に刻まれた赤い線から流れる血液。

よく見ると、深くいったらしい、ヒフの下の白いものが見える。

私は、見とれていた。

美しい、ただシンプルに、美しいと思ったのだ。

そうして痛みと共に出る血を見ていると、私の脳髄にある悪魔的な興味が生まれた。

(もっと観たい、この滴る血を。)

私は未だ床に置かれている剃刀を拾い上げた。

それからの行動はすぐに決まった。

私は好奇心の赴くままに手首を剃刀で切りつけた。良く映画でみるナイフでの戦闘の様に素早く手首を剃刀を走らせた。

(ーー・・・!!!)

体をじわッと高速で走る鋭い痛み、一瞬感じた外気の冷たさ。

切ると、暫くして先程より多くの血が手首から出る。

じわじわ、と。ゆっくり、と。

手の窪みに貯まった血溜りは徐々に笠を増して、手首のエッヂに沿って流れていった。

私は想った。

(あぁ、何て美しいのだ。)

それから何日経っただろうか。

私は未だに手首を切り続けている。

流れる血を観るが為に。そしてまた思うのだ

何て美しいものなんだ、と。

如何だったでしょうか?

私は自傷を推奨するわけではありません、

唯、半衝動的に書いてしまったのです。



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