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プロローグ
プロローグ
古の昔、大魔女と神は契約をした。
神はひとつの種と大図書館を魔女に与え、人間とその他の生き物に関わるなとした。
そのかわり魔女にはのちに学園になる広い家と大図書館、それから後に植物を話せる人によく似た生き物が産まれるようになる種が残った。
種から産まれた生き物は魔女を楽しませ、広い家はいつしか一杯になり、のちにそこは大図書館と併せて私立イリシウム学園と呼ばれるようになる。
君と私が離れても、君と私が紡いだ物語は破綻しない。
始まって終わらない物語は、子等によって続いていくことを約束された。
罪があるとすれば、多分、魔女だけ。
子等には罪は無く、神にも罪は無く。
私が子等を幸せにするなんてことはできないけれど、ああ、今度来るという”人間”は守ってみせよう。
君との約束だ。―――守ってみせるよ。