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界外の契約者(コール)  作者: 瀬木御ゆうや
最初の騒動
9/88

9話 個室トイレに二人はおかしい?

なんとかヨグと話ができると、場所を移動することになったアリア達。


その前に、この話に神宮寺も参加すべきとアリアが提案し、こっくりさんin神宮寺は 男子トイレの一室で憑依を解いた。


そこで解説しておこう。


憑依されている状態の神宮寺は記憶や感覚はあるものの、憑依している神が許さない限り話すことができない。

それに交互の意識が変わることに神宮寺自身が嫌っており、彼曰く「口と舌が疲れて痛い」らしい。



そんな理由で憑依を解いたこっくりさんと神宮寺だったが、二人はトイレの一室で洋式便器を挟む形で立ちながら悩んでいた。



出られない。



なんの考えもなしにトイレに入ったので後から気がついたのだが、今この個室から出たらどんな目で見られるのか。


「どうかんがえてもぉ変態ですぅ……」


こっくりさんがぼそりと涙目で神宮寺に言う。


「うっせぇ! テメェこそケモミミコスプレした幼女じゃねぇか! なーに俺だけ変態にしようとしてんだ特殊性癖の変態小学生」


「ど、同類にしないでくださいぃ!」


しばらくその調子で静かに罵り合う二人だったが、やがて諦め深くため息をつく。


「……なぁ、もう一回憑依して場所を変えないか?」


「それだと、この場にアリアさんを連れ込むぅ必要がありますぅよ? 界外術師が居なきゃ憑依はできないんですぅから」


「ですよねー」


しばらく唸るように思索する二人。


その結果出た答えは。


「もう出よう、その際の恥は捨てようぜ」


「そうですね」


超ど級ストレートの選択肢。振り出しに戻って『普通に出る』だった。


神宮寺とこっくりさんは恥をかく覚悟を決め、いざドアの取っ手に手を伸ばす。その時だった。


「なんか遅いと思ってみたら、あんた達面白いことしてるわねー!」



急に神宮寺の前の空間からひょっこりと顔が覗くように出てくる。


「うわぁ!なんだなんだ!?」


驚く神宮寺とケモミミのこっくりさん。

目の前の扉を突き抜ける。いや、そのわずかな間の空間が割れてそこから顔を出す人物がいる。


それは先ほど遭遇したヨグだ。


「あんた達クソおそーい! 何分待ってると思ってんの殺すよ?」


「なんでお前がここに!……、それ以前にどうやってんのそれ!?」


「うん?空間割っただけなんだけど……」


今一瞬とんでもないこと聞いたなと絶句する二人を差し置いて、まだペラペラとしゃべるヨグ。



「そんなことより、トイレから出てくんの遅いって外にいる短髪ちゃんが怒ってるよ! 早くでないとコロスって私も言ってるよ」


「なんでお前に殺されなきゃいけないんだよ!! ……ってより、俺たちはここから出るに出れないんだよ」


「うん? なんでだし」


神宮寺はヨグに小声で話すように言い、ヒソヒソと事情を説明する。

それをウンウン聞いていたヨグは「よし分かった」と頷き、こっくりさんの方に顔を向ける。


「なら男物の服着せるか、 お前チビだし似合うだろ」






数分後、トイレの個室から二人の男が出る。


一人は学校指定のワイシャツを着た少年、もう一人は短パンに長袖のTシャツを着て、その頭には帽子を被り、髪も長いのか後ろの方で縛ってまとめている背の小さな少年。


個室の外で利用していた他の利用者たちはみな出てきた二人を見て不思議に思う。


なぜ個室に二人も入っていたのか、そんな疑問を浮かべ考えていた時にはすでに二人は何食わぬ顔でトイレから出ていた。



「よし、ばれてねーな!」


トイレから駅構内に戻った途端にワイシャツの男、神宮寺は誇らしげに楽しく語る。

対して数歩後ろを付いて歩いていた少年。男装して尻尾と耳を隠したこっくりさんは顔を赤くして呟く。


「なんでトイレで服をぉ脱がなきゃならないんですぅか。ヨグさんが神宮寺さんの目を縛ってくれたからいいですぅけど……。なんか落ち着かない格好ですぅ」


明るく出る神宮寺。

暗く出る神さまのこっくりさん。



こうなった経緯を説明するとこうだ。



ヨグが何もない空間から服を引っ張り出す。



その服をこっくりさんに渡す。



こっくりさんの着ていた着物を回収、ついでに神宮寺の目を布で覆う。



布を取り外すと着替えて完璧な男子小学生の格好になったこっくりさんがいた。



good!!これで出られる!




これで恥ずかしがることもなく出られることになり上機嫌の神宮寺。

心の片隅で敵であるヨグに対するお礼の言葉を述べてしまうほどだった。



だがその数秒後、アリアに遅かったことで蹴られ、こっくりさんの裸を見たのか見てないのかで鉄拳と暴言の口論になるのだが、それは省略してもらおう。



みなさんどうも。

著者の瀬木御ゆうやです。


今回は間話?みたいな感じに仕上がっております。そして改めて自分で読んでみるとこれはひどいですね……。


なんというか、自分の表現力の無さが表面上に出ていう感じでしょうか。


時間はあるのに書かない時間もあるのも原因の一つとは思うのですがね。


今後はもっと工夫していきたいと思います。


さて、あとがきはここまでにして今回はここで筆を置かしてもらいます。


次回は結構シリアスでコメディでw

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