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界外の契約者(コール)  作者: 瀬木御ゆうや
最初の騒動
19/88

19話 界外術師の戦闘 part1

みなさんお久しぶりどうも。瀬木御 ゆうやです。


泣きたいです(唐突)


リアルで奔放だったためにあまり小説が書けず泣く泣くようやく書いて投稿できました(泣)


いやー、最近は声の投稿で有名なkoebuでお題ランキングに載ったりして、そのせいか忙しい反面、こちらの創作にも専念できるようになりました。



奔放ですが、この先もどうか気長に読んでいてください

さて、そんなお熱くなっているお二人を遠くから眺め、静観する人物がいた。


ヨグ=ソトース。


彼女は腕を組みながら常人では考えられない速度で思考を動かす。それは人間の一瞬の何倍もの速さでだ。



(さて、一体どうしたものかしら。神宮寺ってのがあの雨合羽を吹き飛ばしたみたいだけど、あの口調からしてここで転がってる奴らのボス、『約束された盤上』だっけ? まぁいいか、その本人じゃないの。でもそれにしても弱ぇなボス……。あたし下手したらあのおかま雑魚に上手いように使われてたのかしら。そう考えると、やっぱり潰すのが最善っぽいな………)



一瞬でそう考えながらも、目の前では神宮寺が目に見えない(ヨグには見える)速さで横一列に広がった18人のその真ん中、奇妙な帽子を被った男と赤いドレスを着た女性の間に入り込む。


刹那、男女の体が横薙ぎに飛ばされる。そして側にいた男2人を巻き込む形で床をバウンドし、動かなくなった。



「安心しろ、峰打だよ」



そう言い神宮寺は鉄パイプをブンッと振り回し、周囲にいる界外術師達に構えを向ける。

一度に4人もの仲間が倒されたのを見て怖気付く界外術師達。しかし、状況を変えようと3人の男女が神宮寺に向けて駆け出す。



「界外!」

「界外ーー呪神(ツキモノ)!!」

「界外ーー呪神(いわくつき)!!」



口々にそう叫ぶと、彼らの周りから奇妙な姿をした人形が飛び出てきた。


そして、先ほどの付喪神と同じ様に大きくなった。違う点は姿形が個々によっては大きく違っており、持っているものが杖であるところか。



「「「呪われて死ね」」」



彼らがそう叫ぶと同時に、界外された神、恨みや憎しみを媒体に、敵を憎む際に出る感情を集めてできた人間が作り出した不浄の神『呪神』。その持っていた杖から不気味な煙のようなものが出て神宮寺の周りを覆う。


すると、神宮寺に突然吐き気が襲う。


「……な、ん……オェ」


地面に片膝をつき、口元を押さえる神宮寺。

すると、今度は口元を押さえていた左手が不自然なほど震え、寒気まで襲ってきた。


しかし



「呪いって風邪のようなものかよ」



神宮寺は鉄パイプを杖にして再び立ち上がるとそう言って、『呪神』の出した煙の中を夢中で駆ける。


その行動を見て『呪神』を出した3人の界外術師達は急いで後退する。


だが、少し退いただけだった。


直後、煙の中から飛び出てきた神宮寺は『呪神』のうち2体を鉄パイプ一本で足と胴体に分断し、胴体が倒れてきたところを頭めがけて思いっきり鉄パイプを振り下ろす。


それだけで、『呪神』と呼ばれた神が粉となって消えていく。


しかし、残り一体の『呪神』の界外術師は諦めなかった。


「おい『呪神(ツキモノ)』!!その杖でそいつの頭を砕け!!」


命じた界外術師に言われるがまま、素早い速さで神宮寺に杖を振り下ろす。

突然のことに神宮寺も気づけず、遅れて反応してしまった。


しかし、回避はできない。あと数センチで神宮寺の頭に杖が接触してしまう。


けれど、そこまでだった。



突如、『呪神』の頭が何者かの鎌で斬り裂かれ、神宮寺の体が何者かに引っ張られ、杖から回避する。


『呪神』の体が地面に倒れ、神宮寺が無事なことに驚く界外術師達。

そして、もっとも驚いたのが神宮寺のそばにいた二人だ。


一人は真っ赤のドレスを着た、目鼻の良い女性。しかし、大きなマスクで顔の下半分を覆っており、両手には大鎌を抱えている。

もう一人はおかっぱの赤いスカートをはいた少女で、今の雰囲気ではなくひと昔前の古風な感じのある少女だ。


何者か、そう疑問に思う界外術師。


反対に、神宮寺は二人の女性にいや顔をすると、遠くにいたアリアに向かって叫ぶ。



「おい! 口裂け女って神なのかよ!? それよりサンキューな!」



「あんたはもっと考えてから突っ込みなさいよ。こっちの援護が救援になってどうすんのよ」


「うっせーな! 遠いところから都市伝説の化け物繰り出す野郎に言われたくない!」


「神様って呼びなさいよこの罰あたり!」



などと痴話喧嘩を始めるも、周りにいた界外術師達は誰一人として動かない。どうやら様子見のようだが、一部彼らの額からは嫌な汗が流れ始めていた。



(……当然か)


ヨグは離れた場所からその様子を見ながら、この状況の異常さに気がついていた。


第一に神宮寺孝作、かれは神格者で神を己の中に入れて本来の力を発揮させる者。


第二に下田アリア、ヨグはまだ知らないが彼女は古参の界外術師達から『天才界外術師』と呼ばれ、精霊に好かれる体質を利用して神を何体も出せる者。


対する敵の界外術師達はというと、それらの特別な素質もなく、神を出すのにも時間がかかるものまでいる。そして神の出力も低かった。


アリアが「ベテランがいる」と言っていたのでそれは一部のものたちだけの話かもしれない。しかし、状況は事実、神宮寺たちが勝っている。





(でも、あれは……)



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