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Ep.9 神気刀法

鳴り響く激しい放電音。 大気を焦がす電撃の嵐が、十勇士たちを檻のように包囲する。 一発被弾するだけで、全身の神経を焼き切られるような激痛。


「うおおおおぉぉぉーーーッ!」 「ぐぅッ! なんじゃこりゃあッ!?」


上がる苦悶の声。 中でも致命的な被害。空を主戦場とする「天翼」のセレン。 雷撃に麻痺する翼。地上に縫い付けられた獲物同然。


穿星せんせい百裂流星堕ひゃくれつりゅうせいだーーーッ!」


好機と見たクシャルカンによる、豪雨のようなモーニングスターの連打。 重なる骨肉の砕ける音と絶叫。 無惨に折れる翼。舞う鮮血。


「ほぉほぉほぉ、愉快、愉快! 神の雷に焼かれる気分はどうですかぁ!」


高笑いするホールキンス。 恐るべき事実。この「創生魔法」は魔力を一切消費しない。 無尽蔵。無限の爆撃。 術者が疲労しない限り、終わらない地獄。


その絶望的な弾幕の中、一人、剣を振るう男。 「剣鬼」ライゼン。


「ふんッ! はぁッ!」


淡い光を帯びる刀身。 「神気刀法しんきとうほう」。 魔力を持たぬ彼が、生涯をかけて編み出した奥義。 体内の「オーラ」を練り上げ、刀身に纏わせることで、魔法すらも物理的に斬り裂く絶技。


鋭い風切り音。 迫りくる雷光雀を、次々と弾き飛ばす神速の剣。


だが、あまりにも薄氷の上の防衛。 ライゼンの額から噴き出す玉のような汗。荒くなる呼吸。


「くそッ、ワシとてそんなに持たんぞ……ッ!」


老いた肉体に鞭打ち、神気を練り続ける限界。 無限の雷光に対し、あまりにも儚い人の命。 防衛線の崩壊は、もはや時間の問題。

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