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6.3 共闘体制の成立

佐倉は、美月との関係に**「保留」という名の区切り**をつけた足で、バイトへ向かった。休憩室で高見沢を呼び出し、全てを報告した。


「美月との関係に区切りをつけた。俺は、お前の鬼教官としてのプロ意識、人見知りの弱さ、そして夢の全てを支えたい」


佐倉は、自分の本心を高見沢にぶつけた。


「だから、お前の**『人生の先輩』**として、俺を指導してくれ。俺も、お前にふさわしい男になるために、自分の目標を見つける」


高見沢は、しばし沈黙した後、いつものようにメガネを直し、鬼教官の仮面を被り直した。だが、その声には、微かな安堵と喜びが混じっていた。


「……わかりました。佐倉さんが、私の隣に立てるくらいの立派な大人になるまで、私がみっちり指導してあげますよ」


高見沢は、微笑む代わりに、インカムに手を当て、厳しい声を響かせた。


「佐倉、さん。ただし!**指導は厳しいわよ。**あなたの進路検討は、私の受験勉強と並行して行う、最重要プロジェクトです。覚悟なさい」


こうして、佐倉と「後輩の先輩ちゃん」は、**恋愛感情を秘めた「目標を共有する共闘体制」**を成立させた。秋風が吹き始める中、佐倉の進路検討と、高見沢の受験勉強という、成長の試練を抱えた二人のねじれた日常が始まるのだった。

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