ジャパンモビリティ東京モーターショー
終業式を終え、3月末。春休みのさなか、自由参加の行事があった。
その名も、ジャパンモビリティ東京モーターショー。
東京ビッグサイトで行われる、車やバイクの展示会。
私たちロボ研の6人はもちろん参加。
参加者は現地で点呼を取られ、自由に見て回り、帰るときは一緒という予定だ。
一応、学外活動扱いなので制服を着ていたが、ウチの学校以外、制服を着ている女子は見当たらなかった。
「ビッグサイトはしょっちゅう来てるけどさ、制服でははじめてかも」
超有名な車メーカーがそこらじゅうで従来の車と新しい車を披露している。
街のそこかしこで見かける軽自動車。
黒が映えるスポーツカー。
大きな車体のトラック。
私たちには慣れないイベント事。
というわけで、須藤先生を先頭に、いろんな企業の話を聞いて回った。
「高齢化著しいこの社会に、今必要とされているのはこれ」
ある企業がPRしていたのは、シニアカー。
電動で、免許も必要でなく、法律上は歩行者として扱われるという。
自転車を4輪にして、大きくしたような形状で、最高時速は6㎞程度らしい。
従来のシニアカーは最低でも10万円ほどの価格帯だったのだが、色々な面を見直し、必要な機能だけに特化した結果、5万円という価格で販売できることになったということだ。
「さて、こっちが見たかったやつだ」
飲食ブースで昼食を終え、須藤先生はそう言った。
展示されているのは、いわゆるスーパーカーと呼ばれる車の数々のようだ。
「最高速度が時速500キロ? 新幹線ってどのくらい?」
「300キロくらいらしい」
「1.5倍も速いのか~」
「まあオーバースペックすぎるから。でもロマンの塊だよねぇ」
「すごいのはわかったけど、ところで値段は?」
「30億円です」
金額が大きすぎて、へ~という感想しかなかった。
どうやっても人生で縁がないようなもの。
この1台で会社員10人の生涯年収分。
「さてと・・・・・・」
「座るのも予約制だって」
「取ってるんだなぁこれが」
先生はウキウキで係の人にスマホを見せ、運転席に座った。
「どうでしたか!?」
「硬くも柔らかくもない絶妙なシート、計器類はアナログタイプだけどすっごい見やすいの他にも・・・・・・」
語りが止まらない先生。
「ふぅん。ワタシは高速乗れればなんでもいいや~」
吉元さんがバッサリ切って終了。
最後にバイクのブース。
「3輪バイクかぁ。見た目より実利ってね。昔よりはだいぶスタイリッシュな感じだなぁ」
「あ、そうそう、みんな原付の免許はとれるからね。高校生でも」
「もう持ってます」
そう言ったのは森さんだった。
「へ~、何乗ってるの?」
「125ccの」
「ああ、新基準ってやつね」
「バイトに行くのに使ってます」
「バイトしてたの!?」
その情報はみんな初耳だった。
一応部活が毎日あるわけではないので可能なのだが、ロボ研で柏井さん以外がバイトをしているというのは初めて聞いた。
「さてと、じゃあ集合場所行って解散かな」
14時になり、学校単位での点呼。
思ったより他の科の生徒も集まっていた。
「じゃあ解散!」
こうして、初めての部活の外活動が終わった。




