2学期のはじまりと防災訓練
そんなこんなで夏休みは終わり。
2学期初日。
「出た! お土産屋のキーホルダー!」
「まあ、これは流石に冗談で・・・・・・」
ニマニマと笑みを浮かべた鈴木さん。
西洋風の剣に、竜がうねっている。
私の反応を見るために、わざわざ一個買ってきたらしい。
そして、もう一つ、ごそごそと取り出したのは・・・・・・。
「あ、別府温泉のタオル、と入浴剤!」
「そうそう。家で温泉気分になってねぇ」
「ありがとう!」
ありがたく受け取り、カバンにしまう。
そして、私が買ってきたのは・・・・・・。
「カレー?」
「うん。信州リンゴを使ったカレーだって」
ご当地のレトルトカレー。
ネットの通販もない、本当に現地限定のものらしい。
これを3種類ほど買ってきた。
「カレー好きだからとっても嬉しい! ありがとう!」
喜んでもらえてよかった。本当に。
9月の初旬。
防災訓練が開かれる。
5月と7月にも放課後に簡単なものをやったのだが、今回のものは、機械を扱っている最中に起きた想定で、午前中に行われる。
「実際に、実習中に地震が起きたらパニックになることは間違いありません。そこで、今回は避難の手順に沿って確認してから、外へ避難します」
「まず、"できるのならば"、機械の停止。無理ならば、安全な状態になるまで机の下などで待ちます。危険が無くなったのち、機械を停止してください」
もし、このドリルが回っている時に・・・・・・。
考えたくもない。訓練が始まるまで考えたこともなかった。
しかし、気づいてしまったら恐怖を殺すことが難しくなった。
もしも、の不安を押しのけてチェックを終え、外へと避難する。
「以上で訓練を終了します。通常の授業へ戻ってください」
そのあとの授業も上の空で聞いていた。
放課後、ロボ研の集まりで、
「ああ、平気だよ、平気! そんなことを怖がって、トイレに行けなくなるのは小学生まで! なるようになるのさ。頑張れ高校生!」
須藤先生に励まされ、前向きな思考を取り戻す。
杞憂ばかりしていては何もできない。




