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4話 吹奏楽部の休止
ついに3年最後の吹奏楽部の演奏を終えた。
とはいっても、受験が終わった3月にはまた再開はする。
紗南ちゃんに想いを伝えるべきか考えた。この感情を1人で抱き続けるのはとても辛いと思い、唯一信頼出来る幼馴染の女子、桃井華蓮にそのことを告げた。
ドン引きされるかと思いきや過剰な反応はせず静かに聞いてくれた。
自分を認めてくれたような感じがして嬉しかった。
この時、私の心の中で何科が解放された。
今まで抑えていた紗南ちゃんへの欲。
頭が狂い出す。
紗南ちゃんと仲良い人への莫大な殺意。
そう、私は一昨日見てしまった。
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昼休み、廊下を歩いていると他クラスの古川麻衣が馴れ馴れしく紗南ちゃんと話しているところを。さらに、肩まで組んで。
古川さんって紗南ちゃんのこと好きなのかな?
紗南ちゃんから離れさせないと⋯⋯。
たとえ紗南ちゃんにこの想いがバレたとしても2人きりでいたいと思えた。
紗南ちゃんと話している人嫌い。
話さないで。
ちなみに紗南ちゃんと華蓮は接点がなく、話したことがない。
華蓮は信用できる。
華蓮と紗南ちゃん以外は敵。